リリヤン

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リリヤン(Lily-yarn)とは、人造絹糸(レーヨン)を細く編み込んだ手芸用のひものこと。商標

1923年(大正12年)に京都の糸職人がアメリカのものをまねて、人造絹糸をメリヤス編みにした糸を発明し、その糸に東京の糸問屋がユリの花の商標をつけ「リリヤーン(ユリ印の糸)」の名で売り出したのが始まり。「リリー」はユリの花、「ヤーン」は縫製糸の意味。

用途と太さにより太ロ、中細、細口リリヤンがある。 手芸、装飾などに用いるのは中細リリヤン、文化刺繍に用いるのは細口リリヤンである。

また、この糸でプラスチック製もしくは木製の小さな筒状の編み機を使って、針に蜘蛛の巣のように糸を掛ける編み方(メリヤス編み)で、紐を編む手芸のこともリリヤンと呼ばれるようになった。これは戦後に女の子の手芸遊びとして大流行した。その後も何度かのブームを経、現在に到っている。

上記の、筒状で頂部に5本の爪がついた編み機本体は「ニッチング」という名前である。

関西ローカルタレントリリアンは、リリヤンから芸名を付けたとされる。

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