メタセコイア

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テンプレート:生物分類表 メタセコイア学名テンプレート:Snamei)は、スギ科メタセコイア属の針葉樹。1属1種。和名はアケボノスギ(曙杉)、イチイヒノキ

和名のアケボノスギは、英名Dawn Redwood(または、学名テンプレート:Snamei)を訳したもの(ただし、化石種と現生種を別種とする学説もある)。

特徴

モミネズに似て線のように細長く、長さは-3 cm程度、幅は1-2 mm程度で、羽状に対生。秋に赤茶色に紅葉した後、落葉する。樹高は生長すると高さ25-30 m、直径1.5 mになる。雌雄同株で、花期は2-3月。雄花は総状花序、あるいは円錐花序となって枝から垂れ下がる。 結実は多く、秋から冬にかけて無数の種が地表に落ちる。

歴史

メタセコイアの化石は日本各地の新生代第三紀層の化石に見られ、カナダ北部・シベリアグリーンランドなど北半球北極周辺に広く分布していた[1]1939年に日本の関西地方の第三紀層で、常緑種のセコイアに似た落葉種の植物遺体(化石の1種)が発見された[2]。 発見者の三木茂博士によりセコイアに「のちの、変わった」という意味の接頭語である「メタ」をつけて[3]『メタセコイア』と命名され[4]1941年に学会へ発表された[5]。それまで発見されていたヌマスギやセコイアと異なると考えメタセコイア属を設けた。また、落葉樹であることも推定した。[3]

当初、「化石」として発見されたために絶滅した種とされていたが、1945年中国四川省磨刀渓村(現在は湖北省利川市)の「水杉(スイサ)」が同種とされ、現存することが確認されたことから「生きている化石」と呼ばれることも多い。

その後、1949年皇室がそれぞれメタセコイアの挿し木と種子を譲り受け、全国各地の公園、並木道、校庭などに植えられている。

愛媛県伊予市の市の木に指定されている。滋賀県高島市のメタセコイア並木[6]日本紅葉の名所100選の選定されている。

栽培

種子は英国などの種苗会社からインターネット通販などで入手できる。タネは直径2-3mmの淡黄色のおがくず状で、発芽率はあまり良くないが、日本の気候にはよく合い生育は早い。1月中旬から下旬頃に浅鉢・浅箱などに蒔き、タネが隠れる程度に覆土し、乾かさないように管理する。桜が咲く頃には徐々に発芽してくるので、数cmになったら3寸のポットなどに仮植えする。秋には30cmくらいに生育する。翌春、発葉する前までに定植する。苗は1年で1m近く生育し、最終的には30-40mになるので、株間は7-8mは必要である。

関連画像

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脚注

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参考文献

関連項目

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外部リンク


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  1. テンプレート:Cite web
  2. テンプレート:Cite web
  3. 3.0 3.1 塚越実「生きている化石メタセコイア」/ 化石研究会編『化石から生命の謎を解く -恐竜から分子までー』朝日新聞出版 2011年 35ページ
  4. テンプレート:Cite web
  5. テンプレート:Cite web
  6. テンプレート:Cite web