ポルノクラシー

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ポルノクラシーPornocracy)は、10世紀前半のヨーロッパで起きた、教皇セルギウス3世から教皇ヨハネス12世までの政権(西暦904年 - 963年)を指す。一説によると、ヨハネス11世(在位931年 - 935年)までの30年間のことを差すともされる。和訳して「娼婦政治」とも称する。この時代教皇達は売春婦などの女性達により強い悪影響を受けたとされる。

広義では売春婦による政権、または売春婦の強い影響を受けた政権を指す。

特にテオドラ(Theodora)と娘マロツィア(Marozia)が活躍した。セルギウス3世の内妻であったマロツィアは、ヨハネス11世を生んだといわれる。彼女はテオドラが教皇の地位に指名した教皇ヨハネス10世の殺害を命じたと疑われている。動機は彼女が好んだ教皇レオ6世の、選挙における勝利を確実にするためだった。

ローマの政治的権力者として、テオドラとマロツィアが新しいローマ教皇を選ぶ選挙をコントロールしたのは確かだが、実際彼女達に持たれたすべての疑いが証明できたかは不明である。この時期の歴史はほとんどクレモナ司教リウトプランドの証言により成り立っている。リウトプランドは教皇ヨハネス12世の統治の転覆に参加した1人でもある。

関連項目

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