ホンダ・マグナ

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マグナMAGNA)とは、かつて本田技研工業が発売販売していたクルーザー(アメリカン)タイプのオートバイであり、シリーズ車種として排気量別に開発・生産されていた。

VF750マグナ・V45マグナ・マグナ750/RS

ファイル:HondaSuperMagna1.jpg
SuperMagna (1987年カナダ輸出モデル)
ファイル:1999vf750c.jpg
VF750C Magna (1999年輸出モデル)

マグナシリーズ最初の車種となる「VF750マグナ」は、1982年4月VF750セイバーの兄弟車種として登場。世界初となる水冷V型4気筒750ccエンジンを、チョッパースタイルのボディに搭載。最高出力は72psを発揮。また二輪初採用となる油圧式クラッチや、ブレーキング時の姿勢変化を抑えるTRAC機構を装備していた。

2代目となる「V45マグナ」は、1987年4月に登場。1,660mmのロングホイールベースに695mmの低シート高のロー&ロングフォルムと、斜め上を向いている4本出しのマフラーが特徴。最高出力はクラス上限数値である77psを確保しつつ、中低速域の扱いやすさに重点を置いたセッティングとなっていた。

1993年6月、3代目となる「マグナ750」が、日本国外モデルとして生産されていた「VF750C」の日本向けとして登場。エンジンはVFR系のものをベースに、カムシャフトの駆動方式をギア(カムギアトレーン)からローラーチェーンに変更し、空冷エンジン風の冷却フィンを追加装備して搭載。最高出力は2ps落とされて75psとなった。1994年7月には、ビキニカウルを装備した派生車種「マグナ750RS」も登場した。 テンプレート:-

Vツインマグナ(250cc)

テンプレート:Infobox オートバイのスペック表 マグナシリーズの250cc版である「Vツインマグナ」(V-TWIN MAGNA)は、1993年東京モーターショーに登場し、翌年より販売が開始された。

なお、同車は2007年9月の自動車排出ガス規制強化をもって生産終了が公表された。

I型

1994年6月25日に発売された[1]。ホンダ伝統のVTシリーズなどに用いられた水冷4ストロークDOHC4バルブ90°V型2気筒のエンジン「形式名:MC15E」を採用。それに空冷フィンを模したものを追加しトルクを中低速にふり、鼓動感をだしながら最高出力27馬力を発生させた。またマフラーはツインショットガンタイプのもので、車格は250ccながら400ccのモデルとひけのとらないほど大柄のボディであった。

VツインマグナS

1996年6月より発売。通常のI型マグナをベースに基本性能は変わらないが大きな変更として、後輪のみディッシュホイールだった通常のものと違い前輪もディッシュホイールに変更、リジット風のリヤサスペンション、ハザードランプスイッチがこのモデルのみ装備されている。

II型

1999年3月24日に発売された[2]。基本性能はI型とさほど変わらないが、マフラーが同じツインショットガンタイプの外観ながら内部が新設計され環境性能の向上がなされている。外観もマイナーチェンジされ、シートがスリムな新形状になり、ステップがI型に比べ40mm前方に移動された。

III型

2004年11月30日に発売された[3]。基本性能はII型同様。外観もほぼ変わっていないが、燃料タンクに新デザインのロゴマークと“SPIRIT OF THE PHOENIX”の立体エンブレムを採用。盗難抑止に効果的な強化ハンドルロック機構や強化キーシリンダー、イグニション配線の直結始動防止回路を採用するとともに、別売のイモビアラームキットが取り付け可能なプレワイヤリングを新たに装備した。

最終モデル

2006年11月24日に発売された[4]。ベースはIII型。特徴としてこのモデルのみメッキクランクカバーをあえてタンクやフェンダーに使われているブラックに、またフロントホイール中心部やリヤブレーキカバーなどもブラックで統一しより精悍な引き締まったイメージに仕上げている。さらに燃料タンクの上部にホンダがアメリカンカスタムバイクの象徴としている「SPIRIT OF THE PHOENIX(スピリット・オブ・ザ・フェニックス)」[5]の不死鳥をデザインイメージしたタンクマークを施してある。色はブラックのみ。

マグナ50

マグナシリーズの末弟「マグナ50」(MAGNA FIFTY)は1995年4月に登場。キャッチコピーは「野性がある。プライドがある。」など。

搭載されるエンジンはカブ系列の空冷50ccSOHC単気筒、変速機は常時噛合式4速リターン、始動方式はセルスターターのみとなっている。原付一種ながら、当時販売されていた原付アメリカン「ジャズ」とは一線を画した迫力あるスタイルと細部の本格的な作り込みが成されている。なおフロントフォークから下の部分はCBX125Fと同一の物を流用しており、ホンダ伝統のコムスターホイールが用いられた最後の車両でもあった。

ジャズが生産終了となった後は、同車は唯一ラインアップされている原付アメリカンモデルとなっていたが、2007年9月の排ガス規制をもって生産終了が公表された。

なお車体色は、ブーンシルバーメタリック・ブラック・クラシカルホワイト・パールヘロンブルー・グラファイトブラックなどが設定されていた。

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脚注

外部リンク

テンプレート:ホンダのオートバイの車種