パピエルマルク

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テンプレート:Infobox Currency パピエルマルクまたはパピアーマルク(Papiermark。「紙マルク」の意)は、ドイツの紙幣。

1914年第一次世界大戦勃発を受けてマルク金兌換が停止された時点以降のドイツの通貨である。特に、ドイツが借金を支払うために紙幣を大増刷したことにより、1922年および1923年に発生したハイパーインフレーションの間に発行された銀行券に対して使われる。

歴史

ファイル:Bundesarchiv Bild 102-00238, Vernichtung von Papiergeld.jpg
レンテンマルクとの交換に伴い処分されるパピエルマルク紙幣

1914年以降、マルクの価値は低下していった。インフレ率は第一次世界大戦の終戦後から上昇し、1922年から1923年のハイパーインフレの間、その価値が急激に暴落した。超高額紙幣がライヒスバンクおよび他の機関によって発行された。硬貨はこの期間鋳造されず、紙幣のみが発行されたため、これらの紙幣はパピエルマルクと呼ばれた。インフレ率は1923年10月に最高となり、1923年11月にレンテンマルクの創設が報じられると通貨は安定した。実際にレンテンマルクが発行されるようになるのは1924年であるが、発行が始まると、パピエルマルクとは1兆パピエルマルク=1レンテンマルクの率で交換された。1924年8月には、レンテンマルクに加えてライヒスマルクが登場している。

パピエルマルクには政府から発行されたものに加え、地方政府などからも代用通貨および紙幣の形で緊急発行されたものがある。それらはクリークスゲルト(Kriegsgeld、「戦争通貨」)およびノートゲルト(Notgeld、「緊急通貨」)として知られる。

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