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'''パウル・カレル'''(Paul Carell, [[1911年]][[11月2日]] - [[1997年]]6月)は、[[ドイツ]]の[[戦記]]作家。本名パウル・カール・シュミット(Paul Karl Schmidt)。 ==生い立ち== パウル・カール・シュミットは1911年、[[テューリンゲン州]]のケルプラに生まれる。1931年に[[国家社会主義ドイツ労働者党|ナチ党]]に入党、1934年にキール大学を卒業、同大学心理学研究所の助手となる。[[ナチ学生同盟]] ([[:de:Nationalsozialistischer Deutscher Studentenbund|NSDStB]]) の各種の役職に就く。1938年には[[親衛隊 (ナチス)|親衛隊]]に入隊。 1940年に[[親衛隊中佐|SS中佐]]に昇進。同年外務大臣[[ヨアヒム・フォン・リッベントロップ|リッベントロップ]]の[[スポークスマン]]として[[記者会見]]を取り仕切る。宣伝力はナチ党全国新聞主任であった[[親衛隊大将|SS大将]]の[[オットー・ディートリヒ]] ([[:de:Otto Dietrich|Otto Dietrich]]) や[[宣伝省]]のラジオ放送の[[ハンス・フリッチェ]] に引けを取らなかった。彼はまた外国向け国防軍宣伝の雑誌「[[シグナル (雑誌)|Signal]]」の編集に関与していた。同誌は20カ国語以上の言語で発行されたグラビア雑誌である。 ==第二次世界大戦後== 戦後、シュミットは作家となる。1950年代以来、彼はハンブルクのグラビア雑誌 Kristall に投稿し、高い評価を得る。彼は Paul Karell のペンネームを使用したが、後にドイツ語らしく思われない Paul Carell に変更した。 シュミットが1944年5月に[[ハンガリー]]の[[ユダヤ人]]の国外移送に関し、これを理由つける方法を示唆したという記録が残っていたために、1965年から1971年 フェルデン ([[:de:Verden|Verden]]) の[[ニーダーザクセン州]]検事局は彼をハンガリーのユダヤ人の殺害に関して捜査するが、不起訴となり捜査は終了した。 捜査と平行して、シュミットは二度目の成功を作家として得ることになる。彼は戦後の出版業界で活躍する「昔の仲間たち」の協力を得てフリーランスの作家として、[[ディ・ヴェルト|Die Welt]] 紙や[[ディー・ツァイト|Die Zeit]] 紙といった有力新聞に記事を寄稿することになった。さらに、[[:de:Schleswig-Holsteinischer Zeitungsverlag|Norddeutsche Rundschau]] 紙、また進歩的なニュース週刊誌 [[デア・シュピーゲル|Der Spiegel]] にも執筆した。彼は保守的な出版社[[アクセル・シュプリンガー・AG|アクセル・シュプリンガー株式会社]]の顧問にもなり、[[アクセル・シュプリンガー]]自身のための演説原稿を代筆した。 彼の成功作『[[バルバロッサ作戦]]』や 『[[焦土作戦]]』は、[[東部戦線]]における戦闘の模様の克明な記録である。彼はその死まで東部戦線における[[ドイツ国防軍]]による民間人に対する[[戦争犯罪]]の存在を否定した。 ==著作== *『[[バルバロッサ作戦]]』: ''Unternehmen Barbarossa'' ([[ドイツ軍]]のソ連侵攻)ISBN 4-05-901008-1 *『[[焦土作戦]]』: ''Verbrannte Erde''(ドイツ軍の[[東部戦線]]からの撤退戦が舞台)フジ出版社、1973年 *『[[焦土作戦]]』: ''Verbrannte Erde''(フジ出版社の復刻版、上中下三巻)学習研究社、2001年、ISBN 4-05-901029-4 *『彼らは来た』 : ''Sie kommen! : Die Invasion 1944'' ([[ノルマンディー上陸作戦]]が舞台)フジ出版社、ISBN 4-12-002863-1 *『砂漠のキツネ』: ''Die Wüstenfüchse'' (アフリカ戦線が舞台)フジ出版社、1969年 *『捕虜 : 誰も書かなかった第二次大戦ドイツ人虜囚の末路』: ''Die Gefangenen'' (フジ出版社の復刻版)学習研究社、2001年 == 関連項目 == *[[松谷健二]](翻訳家) == 外部リンク == * [http://forum.axishistory.com/viewtopic.php?t=55952 Detailed information on his biography on Axishistory.com] * [http://hometown.aol.com/wigbertbenz/ homepage Historian Wigbert Benz (URL 12.Feb.2006)] * [http://www.shoa.de/content/view/100/92/ Biographie bei Shoa.de] * [http://www.shoa.de/content/view/506/406/ Book Review on Shoa.de] * [http://www.historisches-centrum.de/forum/benz03-2.html Discussion and Documentation of Schmidt/Carell's role relating to deportation and murder of Hungarian jews] {{DEFAULTSORT:かれるはうる}} [[Category:ドイツの小説家]] [[Category:ナチ党員]] [[Category:親衛隊隊員]] [[Category:1911年生]] [[Category:1997年没]]
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