ハシドイ

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テンプレート:生物分類表 ハシドイSyringa reticulata)は東アジア原産のモクセイ科ハシドイ属落葉性高木

性質

日本(九州以北)のほか、朝鮮、中国中北部、ロシア沿海地方などに自生する。ライラック(ムラサキハシドイ)と同属であるが、低木のライラックなどと異なり高さ10m以上の高木となる。は白く、直径5mm前後、花冠の基部は筒状で先は4裂し、花筒部は萼に包まれる。ライラックと同様に芳香がある。初夏に開花し円錐花序をなす。果実はさく果で2個の翼のある種子を含む。

ハシドイの語源は不明だが、花が枝先に集まることから「端集い」によるともいわれる。

利用

欧米では観賞用に栽培される。日本でも主に北海道で栽培され、釧路市の木とされている。

種類

次の3つの亜種に分けられる。

  • S. reticulata subsp. reticulata:日本に分布
  • S. reticulata subsp. amurensis (Rupr.) P.S.Green & M.C.Chang(syn. S. reticulata var. mandschurica (Maxim.) H.Hara)マンシュウハシドイ:中国東北部・朝鮮・沿海地方・日本に分布
  • S. reticulata subsp. pekinensis (Rupr.) P.S.Green & M.C.Chang.:中国中北部に分布