ジオット (探査機)

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ジオット (giotto) またはジョットは、欧州宇宙機関 (ESA) によって1985年7月2日に打ち上げられ、ハレー彗星に最接近した探査機。1301年に出現したハレー彗星をパドヴァのスクロヴェンニ礼拝堂の壁画のモチーフに描いたイタリア画家ジョット・ディ・ボンドーネにちなみ命名された。

概要

1986年のハレー彗星接近に伴い、アメリカ、日本、ソ連、ESAの各国・機関は、共同で衛星によるハレー彗星の観測を行うこととなった。そのなかで、ESAは最も冒険的なハレー彗星のコマの内部まで突入し、近距離より彗星核の撮影を試みる計画を策定した。コマの内部に突入するため、衛星には核から噴出した多数の塵が衝突することが予想され、衛星の進行方向には、装甲板が取り付けられた。映像は、衛星本体の脇に、装甲板の外側に取り付けられている鏡を経由し、本体内のカメラで撮影する。

日程

  • 1985年7月2日: フランス領ギアナのギアナ宇宙センターからアリアン1ロケットにより打ち上げ。
  • 1986年3月14日: ハレー彗星の核から600 kmまで接近し、画像などを撮影する。塵の衝突により最接近直後にカメラが故障し映像の送信が中断し、また通信が途切れたりもしたが、最接近しての撮影に成功した。3月15日(UTC)に観測機器の電源が落とされた。
  • 1990年: 再起動され(カメラは故障していたがその他の観測装置の多くは無事だった)、7月2日に地球スイングバイ
  • 1992年7月10日: グリッグ・シェレルップ彗星(26P/Grigg-Skjellerup)に約200 kmまで接近、データを観測。
  • 1992年7月23日: 再びスイッチが切られる。
  • 1999年: 地球へ接近したが地上からの信号に反応せず。

外部リンク

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