シギダチョウ科

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テンプレート:生物分類表 シギダチョウ科(シギダチョウか、学名 テンプレート:Sname)は、鳥類シギダチョウ目 テンプレート:Sname唯一の科である。古くは深胸類 テンプレート:Sname とも言った。シギダチョウ(鴫駝鳥)と総称される。

特徴

分布

北アメリカ大陸南部、南アメリカ大陸

形態

最小種はマメシギダチョウで全長15cm。オスよりもメスの方がやや大型になる。頸部は長い。尾羽は短い。

嘴は細長く、下方へ湾曲する。第1趾は第2–4趾よりも上方にあり、小型で種によっては退化している。

古顎類の中で唯一、竜骨突起を持ち胸筋が発達し、短距離なら飛ぶことができる。

生態

森林草原に生息する。地表棲。走行は得意だが、持久力に乏しく短距離しか走行する事が出来ない。飛翔する事はできるが、飛翔力は強くない。危険を感じると地面の窪みや茂みに逃げ込み静止する。

食性は植物食もしくは植物食傾向の強い雑食で、植物の芽、根、果実種子昆虫などを食べる。

繁殖形態は卵生。地面の窪みや窪みに草や木の枝を敷いた巣に、複数のメスが卵を産む。オスのみが抱卵、育雛を行う。

系統と分類

系統と上位分類

伝統的に、単独でシギダチョウ目を構成してきた。古口蓋型の口蓋を持つため、ダチョウ目などと共に古顎類に分類される。

かつて古顎類は、竜骨突起を持つ深胸類 テンプレート:Sname(シギダチョウ目のみ)と、竜骨突起を失った平胸類 テンプレート:Sname (他の全ての目)に分かれ、互いに姉妹群だと考えられていた。Mayr (1979) はその考えに従い、平胸類の目を統合し広義のダチョウ目とし、Sibley分類もそれを踏襲した。

しかしDNAシーケンス解析により、平胸類は側系統であることが判明した。ダチョウ目以外の古顎類が単系統をなす可能性が高いが、シギダチョウ目の姉妹群がレア目なのかヒクイドリ目+キーウィ目なのかは不確実である[1]。「シギダチョウ」という名に反し、ダチョウとは(もちろんシギとも)特に近縁ではない。

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属と主な種

国際鳥類学会 (IOC) によると9属47種が属す[2]模式属オオシギダチョウ属である。

人間との関係

生息地では食用とされることもある。

開発による生息地の破壊、食用の乱獲などにより生息数が減少している種もいる。

画像

脚注

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参考文献

  • 小原秀雄浦本昌紀太田英利松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ2 アマゾン』、講談社2001年、131頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ3 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2001年、176–178頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥I』、平凡社1986年、36頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、170頁。

関連項目

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外部リンク

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  1. テンプレート:Cite
  2. IOC World Bird List 2.4: Ratites by Frank Gill, David Donsker and the IOC team