ザ・サン

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テンプレート:Infobox Newspaper ザ・サン (テンプレート:En) はイギリスタブロイド紙。世界でもっとも発行部数が多い英語日刊紙である。

概要

テンプレート:出典の明記 2004年中期の発行部数は約340万部。ルパート・マードックが率いるニューズ・コーポレーション傘下のNews Group Newspapers of News Internationalによって発行されている。

1964年にthe Daily Heraldによって発行され、1969年にマードックが買収して現在のタブロイド紙サイズとなる。

現在の編集長はRebekah Wade。

一般的に露出の多い女性の写真の豊富さでこの新聞の報道姿勢が想像できる。その一方で編集方針はかなり極右的でEUヨーロッパ連合)には批判的。トップレスの女性のページページ・スリー・ガールは有名。

海外の国、ヨーロッパの国、特にフランスドイツの有名人に関して下品な笑い話や中傷記事を載せる事が多い。例えば、フランスで発行された特別版でフランス大統領ジャック・シラクミミズと合成した写真を一面に載せた。

この新聞に批判的な報道によると、この新聞のイギリスにいる移民や難民希望者に関する記事には真偽不明やおおげさなものがあり、人種偏見や差別を意図的に煽っているとされている。

サンデー・サン(the Sunday Sun)はサンとは関係無くニュース・オブ・ザ・ワールドがこの新聞の日曜版に当たる。

日本の内閣総理大臣を務めた橋本龍太郎は生前、同紙を高級紙(一般紙)と思い込み数度に渡ってコメントを寄せた。

歴史

1982年にフォークランド戦争が勃発すると、武力解決を選択したマーガレット・サッチャーを全面的に支持し愛国主義的な報道をおこなった。アルゼンチン海軍の巡洋艦ヘネラル・ベルグラノの撃沈を報じた1982年5月4日の一面記事では「GOTCHA」(“got it”の訛り。「やっつけた」程度の意味)という大見出しをつけた。この攻撃では300人以上の乗員が死亡した。編集部は被害の大きさを知り後の版では見出しを変更したが、あまりに不謹慎であると批判の対象となった[1]

1989年4月15日にヒルズボロ・スタジアムで発生し96人が死亡した群集事故のヒルズボロの悲劇の記事では、「THE TRUTH」という大見出しと共に、「犠牲者のポケットから物を盗んだファンがいた」、「勇敢な警官に放尿するファンがいた」、「人工呼吸していた巡査を襲撃した」との小見出しを載せた。事故の様子はカメラが捉えており、証拠はいっさい存在しなかった。リヴァプールFCのサポーターは激怒し、サンの不買運動をおこなったためリヴァプールにおける売り上げは4分の3に減少した。サンは2004年7月になって初めて謝罪記事を掲載し、2011年にもジェームズ・マードックが謝罪した。今日でもボイコットは続いている。リヴァプールではサンを購入できないキオスクが多く、売り上げも少ない[2]

なお、ジョージ・オブ・ケンブリッジが産まれた翌日の題字を息子を意味する「The Son」に変更している[3]

参照

  1. The Sun on Sunday: Another Rupert Murdoch masterstroke or his last throw of the dice?
  2. Liverpool's 23-year boycott of The Sun newspaper
  3. イギリス大衆紙「Sun」、男児誕生を祝い「Son」に。 - AFPBB 2013年7月24日

関連項目

外部リンク

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