コロレット

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コロレットColoretto)は、ドイツカードゲーム。シンプルなルールで手軽に遊べる。

  • 発売元は、ドイツ・アバクスシュピーレ(Abacus Spiele)社。2003年発売。日本語版はメビウスゲームズ社より発売。
  • 作者は、ミヒャエル・シャフト(M.Schacht)。
  • プレイ人数は、3人~5人。プレイ時間は30分。対象年齢は8歳以上。

ゲームの概要

カードの種類として、カメレオンが描かれた7色のカード(青、黄、緑、ピンク、橙、茶、灰。各9枚)と、ジョーカー(3枚)、「+2」カード(10枚)、最終ラウンドカード(1枚)がある。

ゲーム開始前に、各プレイヤーは7色のカードのうちどれか1枚を選び、自分の前に置いておく。この時、すべてのプレイヤーのカードの色が異なるようにする。その後、残ったカードを裏向きによく混ぜてカードの山を作るが、山札の下から16枚目のところには予め最終ラウンドカードを入れておく。適当な方法で最初のプレイヤーを決め、ゲームを開始する。

場にはプレイ人数分の列が用意される。1列に置くことのできるカードは3枚まで。手番でプレイヤーは、山札からカードを引いて場の列のいずれかに並べるか、カードを引かずに場のいずれかの列を引き取るかを選択できる。列を引き取ったプレイヤーはそのラウンドを抜ける。全員が列を引き取るとラウンドが終了し、最後に列を引き取ったプレイヤーから新たなラウンドを開始する。

引き取ったカードは自分の前に色ごとに分けて置く。同じ色のカードが多いほど点数が高い。ただし、3色までがプラスの点数で、その他はマイナスの点数となる。プラスとなる3色は各プレイヤーが自由に決められる(ゲーム開始前に選んだカードの色をプラスにしなくてもよい)。点数チャートは2種類あり、ゲーム前にプレイヤーが協議して選択する。

  • 標準的な点数チャート
    • 1枚:1点 2枚:3点 3枚:6点 4枚:10点 5枚:15点 6枚以上:21点
  • バリアントの点数チャート
    • 1枚:1点 2枚:4点 3枚:8点 4枚:7点 5枚:6点 6枚以上:5点

ジョーカーは点数計算時に好きな色のカードとして使用してよい。「+2」カードは7色のカードとは別計算で、1枚につき2点加算される。

山札が残り16枚になり、最終ラウンドカードがめくられると、このラウンドで全員が列を引き取ったところでゲームは終了となる。点数を計算して最高点を獲得したプレイヤーが勝ちとなる。

ゲームの特徴

ルールはシンプルで、やるべきこともわかりやすい。できるだけ3色のカードだけ集めて、それ以外はなるべく集めないということになる。ただ、状況は全てオープンであり、皆が他者の邪魔になるように考えて列を作るため、プラスだけにするということはほぼできない。欲しい色の列を早めに確保するか、カードの引きに期待するかで、毎回ジレンマがある。

ゲームの終了条件は上記の通りだが、この「残り16枚」のタイミングを見極めるのが難しく、ゲーム終盤であと1回手番が回ってくるかどうかは非常に悩ましい。

カラフルな7色のカードも特徴の一つ。

備考

作者のシャフトは、コロレットを発展させたゲームとして2007年にズーロレットZooloretto)を発表した。発売元はアバクスシュピーレ社。カメレオンのカードの代わりに動物が描かれたタイルをめくり、種類を増やしすぎないようにしつつ動物園を発展させることを目指す内容になっている。このゲームは2007年のドイツ年間ゲーム大賞を獲得し、その後も拡張版として続編作品が制作された。

関連項目

外部リンク