コチョウゲンボウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:生物分類表

テンプレート:Sister テンプレート:Sister

コチョウゲンボウ(小長元坊、学名:Falco columbarius)は、鳥綱ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属に属する鳥類の一種である。

分布

北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬季はアフリカ北部、インド、中国東南部、北アメリカ大陸中部から南部、西インド諸島に渡り越冬する。

日本へは冬鳥として、北海道から九州まで各地に渡来するが、数はそれほど多くない。南西諸島ではまれである。

形態

全長オス27cm、メス31cm。嘴から下方へ向かう黒い斑紋(ハヤブサ髭)はないか不明瞭。

オスは頭頂部と背面、翼の上面が鮮やかな青灰色。頚部は腹面橙褐色で褐色の縦斑がある。メスは上面が灰褐色で黄褐色の斑があり、頚部、腹面は黄白色で黒色の太い縦斑がある。

Sibley分類体系での位置

テンプレート:Sibley

生態

海岸や草原、農耕地、丘陵地など様々な環境に生息する。

食性は動物食で小型鳥類、小型哺乳類昆虫類等を食べる。小型の鳥類が主食で、飛翔中の獲物を素早く追い回し捕らえる。またハヤブサ同様に、獲物の背後に回って蹴落とすこともある。

岩場の上など地上に木の枝などを組み合わせた皿状の巣を作る。森林地帯で繁殖する個体は、カラス類の古巣を流用することが多い。

繁殖形態は卵生。5-6月に平均4卵を産む。雌雄共に抱卵を行うが、主に抱卵はメスが行う。

越冬地では、数羽から十数羽の群れでねぐらをとる。

参考文献

  • 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、106項
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、43項
  • 真木広造他 『日本の野鳥590』 平凡社
  •  山渓カラー名鑑『日本の野鳥』、山と渓谷社

関連項目

外部リンク