ゲムシタビン

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ゲムシタビン (gemcitabine) とは、抗癌剤として用いられる含フッ素ヌクレオシドの一種である。シチジンリボース環の2'位がフッ素2個で置換された構造を持つ。

イーライリリー・アンド・カンパニーが開発し、ジェムザール(Gemzar、略号:GEM)という商品名で塩酸塩(塩酸ゲムシタビン)を上市している。ジェムザールの性状は白色~微黄白色の結晶性の粉末である。

効果・効能

卵巣癌などに対しても有効性が報告されている(卵巣癌については2010年4月27日に厚生労働省が適応拡大と判定)。

用法・用量

週1回、30分間の点滴静注にて投与。通常、体表面積1平方メートルあたり1000mgを用いる。バイアルには200mgと1gがあり、生理食塩水に溶解して用いる。点滴時間が長すぎると副作用が増大するという報告があり、点滴をあまり長くすべきでは無いと言われている。

作用機序

シチジンと同じ様にDNA鎖に取り込まれ、別のヌクレオシドが1つ付くことにより、DNA鎖を伸長停止させる。このことにより、アポトーシスが誘導され、腫瘍細胞を自殺に追い込む。

副作用

個人差があるが、嘔吐、体のだるさ、髪の毛が抜けるなど。ただし抗癌剤全体で見た場合、副作用を起こす人は少ない部類に入る。テンプレート:要出典

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