ケニア山

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テンプレート:Infobox 山 ケニア山(ケニアさん、テンプレート:Lang-sw, テンプレート:Lang-en)はケニア共和国中央にそびえるである。標高は5,199 mで、ケニア最高峰であり、アフリカ大陸でもタンザニアキリマンジャロにつぎ、第2位。赤道直下に位置するにもかかわらず、氷河を戴いている。

ファイル:Mount Kenya Population map-en.svg
ナイロビとケニア山周囲の部族名

また、標高の3,350 m以上がケニア山国立公園としてユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されている。

山域には、バティアン(Batian, 5,199 m)、ネリオン(Nelion, 5,189 m)、ポイント・トムソン(Point Thompson, 4,955 m)、レナナ(Lenana, 4,985 m)などのピークが存在する。しかし通常の登山ではレナナ峰の頂上でケニア山登頂となる。他のピークに登るには、高度なクライミング技術が必要となる。

ケニア山とは後世になってこの土地を征服したヨーロッパ人のつけた名前。このあたりの原住民族であるマサイ族キクユ族の間ではこの山を「神の山」という意味のキリニャガKirinyaga)と呼んでいた。これは彼らの神話の中に、この山の頂上にはンガイ (Ngai) と呼ばれる神が黄金玉座に座っているという言い伝えがあるからである。

最高峰バティアンへの初登頂は1899年9月13日にイギリス人地理学者ハルフォード・マッキンダーによって果たされ、第二峰ネリオン初登頂は1929年にイギリスの登山家パーシー・ウィン・ハリスエリック・シプトンによって果たされた。

地質

成層火山であるケニア山が活動した時期は鮮新世更新世である。当時の高さは6千mに達していたが、火山活動停止後の氷河期に氷河により2度削られた。これは氷河堆石が標高3300mに残っていることから推定される。また北東の寄生火山も氷河に覆われたため平坦な頂上になったと考えられている。山体をつくる岩石は玄武岩、響岩粗面岩などである。

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最大のルイス氷河

エピソード

レナナ峰は第二次世界大戦中に3人のイタリア人によって初登頂された。 彼らはイギリス軍捕虜だったが捕虜収容所からケニア山を眺めているうちに登りたくなり、半年がかりで食料、物資を集め収容所を脱走、登頂に成功した。 三人は下山後に収容所へ戻った。脱走の罰は三人とも28日の独房暮らしだった。

芸術作品

脚注

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関連項目

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