キー (機械要素)

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キー溝にはめ込まれる

キー(英語:key)とは、からの動力を他の機械要素歯車など)へ効率良く伝えるための機械要素である。マシンキーともいう。 キーを差し込む穴を「キー溝(きーみぞ)」(英語:keyway)という。

キーの形状

  • 両角形
  • 両丸形
  • 片丸形

種類

  • 平行キー
    • ねじ用穴無し
    • ねじ用穴付き
  • 平キー
  • くらキー
  • 滑りキー
  • こう配キー
  • 半月キー

材質

鉄鋼(S45C,S50C,SUS304など)が主に使われる。

強度

キーが変形すると全く使い物にならなくなってしまう。ここで、キーの代表として平行キーのせん断強度を計算するための式を挙げる。キーではせん断応力が問題となる。トルクの大きさT[N・m]を伝達する直径d[m]の軸に使うキーの幅をb[m]、キーの長さを<math>l</math>[m]とした時キーが受けるせん断応力<math>\tau</math>[Pa]は、

<math>\tau = \frac{\frac{T}{d/2}}{bl}</math>

となる。計算して求めたせん断応力をキーの材質、安全率を含んだ許容応力以内にする必要がある。

問題点

交番荷重が作用する場合は、軸とともにフレッチング摩耗を起こすことがある。対策として

  • 軸の嵌合をきつくする。
  • キー溝をJIS精級(旧JISの思想)にする。

等の方法があるが共に高い工作精度を要する。

高速回転する軸に使用すると振動の原因になる。

規格

キーの大きさはJIS規格で規格化されている。ただ過去の規格改定時に寸法、公差が見直されたため、古い機械などに適用する場合には新JIS、旧JISの確認が必要である。

  • JIS B1301(キーおよびキー溝)
  • JIS B1302(半月キーおよびキー溝)
  • JIS B1303(滑りキーおよびキー溝)

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