ガルマン・ガミラス帝国

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ガルマン・ガミラス帝国(ガルマン・ガミラスていこく)は、アニメ作品『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場する恒星間国家。

概要

国家元首はデスラー総統。本星はガミラス星と同様に二重惑星(双子星)であり、もう一方の惑星をスターシャとデスラーが命名している。新帝都(首都)にある総統府はデスラーパレス。単に「ガルマン帝国」と呼ばれる場合もある[1]ガミラス帝国と同様にデスラーを総統として仰ぐ、独裁政治体制である。

本国の方針では地球やシャルバート星のように自国に敵意の無いと確認した星に対しては中立を認め、軍事侵攻を停止したり、自国が引き起こした損害の収拾を図る等の行為を行っており、ボラー連邦と比べると穏健な部分が強調されている。ただし、前線部隊は中立国への独断侵攻や暴走兵器の放置等の不始末を劇中で引き起こしている。

初期設定での名称は「ゴア帝国」であった。

ガルマン民族

銀河系中心部核恒星系に勢力を誇り外宇宙に進出するが、次第にその勢力も衰え、西暦2200年代にはボラー連邦の支配下に組み込まれていた。

ガミラス人は、外宇宙へ進出したガルマン民族の一支族の末裔である。

本星

銀河系中心部核恒星系内にある星。エメラルド色に輝く星で、表面に無数のクレーターが存在する。首都はクレーター内にあり、総統府たるデスラーパレスを中心として広がった都市構造となっている。なお、『III』中盤までと『完結編』では、都市全体が半球状のカバーのようなものに覆われていた。

衛星軌道上には、迎撃のための戦闘衛星が無数に設置されている。

前述の通り、惑星スターシャと二重惑星の関係にあるが、当惑星の居住者の有無は不明。

本星のある宙域は、宇宙空間が緑色になっている[2]

ガルマン・ガミラス帝国軍

本星のある銀河系中心部を基点に、銀河系の各方面に侵攻している。大きく分けて東西南北の4つの軍が存在している[3]

艦艇は直線的なシルエットで、ガミラス艦と同様緑色を基調としているのが特徴であり、丸みを帯びたシルエットが多く紫色の艦体色を基調とするボラー艦とは対照的である。また、多くの艦艇が、白色彗星帝国の艦艇に装備されていた回転速射砲塔を主兵装としている。円盤形の艦橋を持つ艦も多い。

歴史

建国
西暦2202年暗黒星団帝国との戦いでガミラス星とイスカンダルを失ったデスラー総統は、ガミラス帝国の再建を目指して第2のガミラス星となる惑星を探す、流浪の旅を続けていた。銀河系核恒星系でボラー連邦の支配下にあったガルマン民族を解放し、独立戦争をガミラス残存勢力で展開する。銀河系核恒星系のガルマン民族を統一し、ガルマン・ガミラス帝国を建国した。
銀河大戦
23世紀初頭、銀河系各方面へ侵略を進め、ボラー連邦と銀河系を二分する星間連合帝国に成長。建国紀元1周年を迎える。
しかし、デスラー個人崇拝を基本とする独裁体制側とマザー=シャルバートを奉じる一部のガルマン人との間には深刻な対立が起こっており、弾圧されていたシャルバート信者が1周年記念祭に乗じて蜂起したため、新帝都デスラーパレスは戦場と化した。本星の防空体制もシャルバート信者の自爆テロにより機能不全になり、ボラー連邦のワープミサイルによる攻撃で危機状況に陥るが、ヤマトにより救われる。
ボラー連邦のベムラーゼ首相を太陽系での戦闘で戦死させた後、ボラー連邦に対して一大攻勢をかける。
赤色銀河の交差
西暦2203年、銀河大戦も終盤を迎えていた頃、異次元宇宙から現れた赤色銀河と銀河系の交差により、要部であった核恒星系に甚大な被害を受けたが、デスラー総統と一部の艦隊は辺境視察に出ていたため難を逃れ、ディンギル帝国の艦隊に囲まれるヤマトの救援に駆けつけ、ルガール大神官大総統デスラー砲で殲滅した。
後年、別の国家群が銀河系中心部の覇権を握ったことから、国家としては滅亡したか、存続してても最盛期の影響力は失われたことが窺える。

主要人物

所有艦船

宇宙要塞

航空機・宇宙艇

兵器・関連技術

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 物語の初期においては、デスラーの帝国であることがほぼ明白であるにもかかわらず、「ガルマン帝国」の呼称が用いられていた。ただし、第7話のバーナード星基地は「ガミラス帝国前線基地」と字幕が出ている。
  2. 本作では、ガルマン・ガミラスの勢力圏の背景宇宙は緑色、ボラーの勢力圏の背景宇宙は赤紫色とされている(「宇宙戦艦ヤマトIII DVDメモリアルボックス 保完ファイル」P29より)。
  3. ナレーションでは「7つの大艦隊を全銀河系に派遣し〜」と述べられている。

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