カレーパン

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カレーパンとはカレーを具とする惣菜パンの一種である。

決まった定義があるわけではないが、ほとんどの市販製品は衣を付けて揚げもしくは焼いて提供される。揚げたものはカレードーナツとも呼ばれる。内部に入ったカレーはキーマカレーを具としたものもある。カレーライスのものよりは汁気がなく、垂れない工夫がされている。

人気のある惣菜パンであり、スーパーマーケットコンビニエンスストアなどで大手メーカーの製品が販売される他、市中のパン屋の名物商品となっている場合も多い。

起源

起源については、東京都江東区にある「名花堂」(現:カトレア)2代目の中田豊治が1927年実用新案登録した洋食パンが元祖と言われることが多い。同新案は「具の入ったパンをカツレツのように揚げる」という主旨であり、カレーの言葉は全く含まれていないが、この開発時にはちょうど関東大震災が起こり、店の建て直しを急いだ2代目が「洋食の2トップ」であるカレーとカツレツを取り入れたパンを思いつき開発したのだ、と5代目主人は語っている[1]。一方、練馬区の「デンマークブロート」(1934年創業)では、創業者がカレーパンを発明したとしている。こちらはまずカレーサンドを発売し、後に揚げる事を思い付いている。このあたりは洋食が普及しつつあり、あらゆる業者が同時並行的に日本的洋食メニューを工夫していた時代背景とともに解するべきである。

また大正5(1916)年に新宿中村屋の迎えたインド独立運動家ラス・ビハリ・ボースが純インドカレーを伝え、これにヒントを得た相馬愛蔵によって発明されたという説も存在する。いずれの店も現在まで存在し、その味を伝え続けている。

注釈

  1. 菊地武顕 『あのメニューが生まれた店』 58頁 平凡社

外部リンク

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