オジー・スミス

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox baseball player オスボーン・アール・スミス(Osborne Earl Smith、1954年12月26日 - )は、元メジャーリーガー内野手)。

現役時代はサンディエゴ・パドレスセントルイス・カージナルスでプレー。遊撃手としての広い守備範囲と華麗な守備で知られ、"The Wizard of Oz"オズの魔法使い[1])の異名を持つ。1980年から13年連続でゴールドグラブ賞を受賞。補殺数8375はメジャーリーグ記録、併殺数1590も2007年オマー・ビスケルに更新されるまで最多記録であった。

来歴・人物

ロック高校時代はエディ・マレーとチームメイトだった。また、2人と同時期に、NFLニューヨーク・ジェッツのディフェンス・コーディネーター、ドニー・ヘンダーソンも同高校へ通っていた。

1978年にサンディエゴ・パドレスでメジャーリーガーとしてデビューを果たし、その守備でレギュラーを獲得したが、打撃はいまひとつで、1978年は.258、1979年は.211というありさまであった。

しかし、非力さを補うように守備では力を見せ、1980年遊撃手として621補殺というMLB記録を樹立し、自身初のゴールドグラブ賞を受賞する。この年は57盗塁も記録し、守備と走塁で大きくアピールもしたが、打率は相変わらず.230の非力さであった。

転機となったのは1982年、セントルイス・カージナルスに移籍したことであった。当時カージナルスを率いていたホワイティ・ハーゾグ監督が、スミスの守備力に目をつけ、当時本拠地にしていたブッシュ・メモリアル・スタジアムではプラスになるとの判断あってのものだった。ハーゾグ監督との出会いにより、移籍1年目にして内野守備の中心となり、同年、ワールドシリーズ第2戦(対ミルウォーキー・ブルワーズ)では、二塁走者として、トム・ハーの犠牲フライで三塁走者に続いて二塁からホームイン。ハーはワールドシリーズ史上唯一(2008年終了時点)の「二点犠飛」を記録した。カージナルスを15年ぶり9回目のワールドチャンピオンに導く原動力となった。

守備に磨きをかける一方、打撃にも力を入れるようになり、打率も2割台から徐々に上がっていった。1985年のロサンゼルス・ドジャースとのリーグチャンピオンシップシリーズ第5戦では、スイッチヒッターのスミスが左打席では唯一となるホームランを放ち、チームをサヨナラ勝利に導いた。そして1987年には自身最高の打率となる.303を記録し、「守備だけの選手」という評価を完全に覆した。同年、肩の故障で守備力が低下すると懸念されたが、猛練習の末にクイックスローを会得して、それをカバーした。

守備はもはや神業と言われる程であり、ショート最深部、というよりほぼレフト前くらいのゴロをノーバウンドのジャンピングスローでアウトにしたり、ダイビングしながらイレギュラーバウンドを素手で処理したりと、常識では考えられないものだった。「(一試合の中で)スミスがそのバットで1点をたたき出すことはまれだ。しかし彼はそのグラブで、確実に2点は防いでくれる」と讃えられている。

テンプレート:Byには151試合の出場で失策はわずか8個と、守備機会の多い遊撃手としては異例の安定感を見せた。また、テンプレート:Byまで13年連続でのゴールドグラブ賞受賞は遊撃手として史上最多記録。2007年にはオールタイム・ゴールドグラブチーム(守備において歴代最高の選手)に選出されている。

1996年を最後に現役を引退。通算安打は2460安打、通算580盗塁を記録しており、優れたリードオフマンであったと言える。カージナルスでの背番号1は、引退と共に永久欠番に指定されている。

テンプレート:By、資格1年目に野球殿堂入り。

2005年、息子のニコ・スミス(Nikko Smith)がオーディション番組『アメリカン・アイドル』シーズン4でファイナルまで進出し話題となった(結果は9位)。カージナルスが出場した2006年のワールドシリーズで第4戦の試合前に国歌斉唱を行っている。

受賞歴・記録

年度別打撃成績

テンプレート:By2 SD 159 668 590 69 152 17 6 1 184 46 40 12 28 3 47 0 0 43 11 .258 .311 .312 .623
テンプレート:By2 156 649 587 77 124 18 6 0 154 27 28 7 22 1 37 5 2 37 11 .211 .260 .262 .522
テンプレート:By2 158 712 609 67 140 18 5 0 168 35 57 15 23 4 71 1 5 49 9 .230 .313 .276 .589
テンプレート:By2 110 507 450 53 100 11 2 0 115 21 22 12 10 1 41 1 5 37 8 .222 .294 .256 .550
テンプレート:By2 STL 140 567 488 58 121 24 1 2 153 43 25 5 4 5 68 12 2 32 10 .248 .339 .314 .653
テンプレート:By2 159 626 552 69 134 30 6 3 185 50 34 7 7 2 64 9 1 36 10 .243 .321 .335 .656
テンプレート:By2 124 484 412 53 106 20 5 1 139 44 35 7 11 3 56 5 2 17 8 .257 .347 .337 .684
テンプレート:By2 158 615 537 70 148 22 3 6 194 54 31 8 9 2 65 11 2 27 13 .276 .355 .361 .716
テンプレート:By2 153 609 514 67 144 19 4 0 171 54 31 7 11 3 79 13 2 27 9 .280 .376 .333 .709
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通算:19年 2573 10778 9396 1257 2460 402 69 28 3084 793 580 148 214 63 1072 79 33 589 167 .262 .337 .328 .665
  • 各年度の太字はリーグ最高

関連項目

脚注

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外部リンク

テンプレート:アメリカ野球殿堂表彰者 (遊撃手) テンプレート:Navboxes テンプレート:St. Louis Cardinals テンプレート:1982 セントルイス・カージナルス

  1. テンプレート:Cite web