アリスイ

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テンプレート:生物分類表 アリスイ(蟻吸、Jynx torquilla)は、動物界脊索動物門鳥綱キツツキ科アリスイ属に分類される鳥。アリスイ属の模式種

分布

アフリカ大陸ユーラシア大陸イギリスジブラルタルを含む)、日本

夏季にアフリカ大陸北部やユーラシア大陸で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸中部やインド東南アジアへ南下し越冬する。日本では北海道本州北部では夏季に繁殖のため飛来し(夏鳥)、本州中部以西では冬季に越冬のため飛来(冬鳥)する。

形態

全長17-18cm。背面は灰褐色の羽毛で覆われ、褐色や黒褐色の複雑な斑紋が入る。また頭頂から背面にかけて暗褐色の太い縦縞が入り、側頭部や肩部にも黒い斑紋が入る。喉から胸部にかけては黄褐色の羽毛で覆われ、黒褐色の横縞が入る。尾羽には黒褐色の横縞が約5本入る。

分類

  • Jynx torquilla torquilla Linnaeus, 1758 - など

生態

開けた森林林縁草原湿地などに生息する。樹上では木の枝に対して水平に止まる。警戒のために頻繁に首をかしげるような行動を行う。種小名torquillaは「首を捻る者」の意で、英名(Wryneck=曲がった首)と同義。

食性は動物食で、主にアリを食べ、和名の由来になっている。地表や朽ち木に止まって舌を伸ばし、獲物を捕食する。

繁殖形態は卵生。樹洞や地面に空いた穴、キツツキの古巣に、日本では6-7月に1回に6-10個の卵を産む。主にメスが抱卵し、抱卵期間は12-14日。雛は孵化してから18-25日で巣立つ。

人間との関係

首を曲げ頻繁に後ろを向くことから、不吉の象徴とされることもある。

樹洞に巣を作るため、巣箱を利用することもある。

画像

関連項目

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参考文献

外部リンク

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