アカハラ

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アカハラとは、


テンプレート:生物分類表 アカハラ(赤腹、Turdus chrysolaus)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目ツグミ科ツグミ属に分類される鳥。古くは、茶鶫(チャジナイ)と呼ばれていた。

分布

  • T. c. chrysolaus アカハラ
中華人民共和国南部、台湾日本フィリピン北部
夏季に日本で繁殖し、冬季になると中華人民共和国南部や日本、フィリピン北部へ南下し越冬する。日本では繁殖のため本州中部以北に飛来(夏鳥)し、冬季になると本州中部以西で越冬(冬鳥)する。
  • T. c. orii オオアカハラ
日本、ロシアサハリン千島列島
夏季に千島列島で繁殖し、冬季になると日本へ南下し越冬する。

形態

全長23.5 - 24cm。胸部から腹部側面にかけてオレンジ色の羽毛で覆われ、和名の由来になっている。腹部中央部から尾羽基部の下面(下尾筒)にかけて白い羽毛で覆われる。頭部は暗褐色の羽毛で覆われ、顔や喉は黒ずむ。

上嘴の色彩は黒く、下嘴の色彩は黄色みを帯びたオレンジ色。後肢の色彩は黄色みを帯びたオレンジ色。

メスは喉が白い個体が多い。

  • T. c. chrysolaus アカハラ
上面が暗い緑褐色の羽毛で覆われる。
  • T. c. orii オオアカハラ
上面が濃い緑褐色の羽毛で覆われ、頭部や喉の黒みが強い。嘴は太くて長い。

分類

  • Turdus chrysolaus chrysolaus Temminck, 1831 アカハラ
  • Turdus chrysolaus orii Yamashina, 1929 オオアカハラ

生態

平地から山地にかけての森林に生息する。

食性は動物食傾向の強い雑食で、主に昆虫類を食べるが果実も食べる。

繁殖形態は卵生。山地の森林(北海道や東北地方では平地でも)に巣を作り卵を産む。

参考文献

  • 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、34、38、62、170頁。
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、478頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、91頁。
  • 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』、文一総合出版2004年、204-205頁。
  • 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会2007年、246-247頁。
  • 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社2008年、26頁。

関連項目

外部リンク

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