アイアンコング

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アイアンコング(iron kong) は、タカラトミー(旧トミー)より発売されているゾイドシリーズに登場する架空の兵器。本項では強化機のアイアンコングMk-II及び機体バリエーションやコトブキヤのHMM(ハイエンドマスターモデル)に付いても記載。

機体解説

アイアンコング
IRON KONG
形式番号 EPZ-002(ゼネバス帝国
EZ-015(ガイロス帝国
所属 ゼネバス帝国
ガイロス帝国
分類 ゴリラ
全長 11.5m
全高 17.7m
全幅 13.1m
重量 187.0t
最高速度 150km/h
乗員人数 2名
武装(旧) 6連装大型ミサイルランチャー(左肩)
ミサイルポッド(右肩)
長射程対地ミサイル×2
補助エネルギータンク
大型レーザー・サーチライト
武装(新) TVM地対地2連装戦術ミサイル
10連発自己誘導ロケット弾ランチャー(右肩)
対ゾイド6連装ミサイルランチャー(左肩)
アイアンハンマーナックル×2
複合センサーユニット
武装(HMM) TVM地対地2連装戦術ミサイル
ショルダーミサイルポッド×2(10連装自己誘導ロケットランチャー)
アンチゾイド6連装ミサイルランチャー(左肩)
アイアンハンマーナックル×2
複合探知センサーユニット
集音センサー
ベンチレーター
バイトファング

中央大陸戦争が激化する中、ゼネバス帝国が「打倒ゴジュラス!」のスローガンを基に、当時接近戦で無敵を誇ったヘリック共和国軍最強ゾイドであるゾイドゴジュラスを遠距離での砲撃戦で撃破するコンセプトでZAC2032年に開発したゴリラ型戦闘機械獣。

長距離と中距離、接近戦に対応した3種のミサイルを装備。格闘戦においても、それに特化したゴジュラスと比べれば劣るものの、ゴリラ特有の長い腕による一撃や場所を選ばない機動力を持つため、ハイレベルな格闘能力を持つ。索敵用センサーや電子装備等も充実しており、堅固な重装甲と全天候対応能力によって、オールマイティに戦える為万能ゾイドと呼ばれ、総合性能ではゴジュラスを上回るとも言われる。

気性が荒く操縦が難しいゴジュラスに比べてアイアンコングはおとなしくて扱いやすく、加えてサイドバイサイドの並列複座型のコックピットにし、操縦者と射撃手に分担したことで操縦は容易である。高性能・多用途・操作性のバランスが整っており、旧大戦経験パイロットの間では「ゾイドの最高傑作」と評価が高い。

運動性を強化したMk-IIタイプなどの多くのバリエーション機も生みだし、新シリーズでの新大戦勃発時に於いても、開戦当時のガイロス帝国軍最強ゾイドとして君臨し、新旧シリーズとも、デスザウラーが登場するまで帝国軍最強ゾイドで有り続けた。

※機体諸元は「メカ生体ZOIDS EPZ-002アイアンコング」、「ZOIDS EZ-015アイアンコング」、「HMM-015 EZ-015 アイアンコング」より

キット

トミー(タカラトミー)版

電池ボックスが2ヶ所あり、胸には単二電池1本(旧製品は単三電池2本)、背中には単三電池2本が必要。前者が歩行と発声、後者が発光を担当する。動力スイッチは腰背部にあり、スイッチを入れると、首を左右に振りながら四手足を動かして歩行し、背部の連装ミサイルを反時計回りに回転させる。ある程度歩行すると鳴き声を発し、目の中に仕込まれたライトが光る。鳴き声を最初に導入したゾイド(他に鳴き声を出すゾイドは、キングゴジュラス、ゴジュラスギガ、ムゲンライガー)でもある。素体フレームはゴーレムデッドリーコングに流用されている。右肩に装着するミサイルランチャーには弾丸発射機構があり、弾丸を弾倉部分に入れて後部スイッチからスプリング式で発射できる。

新シリーズでは1999年10月に復刻発売。Mk-II仕様も「アイアンコングPK」や「アイアンコングイエティ」などカラーリングと名称を変更して限定発売される。アイアンコングMk-II量産型もトイズドリームプロジェクトで復刻された。なお旧ゼネバス帝国仕様は目の部分が赤、ボディはやや明るい黒と赤、キャップの色が緑だったが、1999年に復刻されたガイロス帝国仕様では目の部分は緑、ボディはメタリックブラックとやや暗い赤、キャップは灰色にそれぞれ変更されている。カラーリング以外にも腹部バッテリーボックス周りと弾丸の形状が変更された。

HMM(ハイエンド・マスターモデル)シリーズ

シリーズ第15弾。各部のディテールアップはもちろんのこと、ゴリラの特徴を最大に生かすため手足の関節の自由度が大幅に増しており、ドラミングのポーズが可能(余談だが、本物のゴリラはドラミングをする際は握り拳ではなく平手で胸を叩く)で手足の指も全て可動する。さらに口も開閉でき、その内部には歯と舌が追加されている。

またHMM独自のアレンジも施されており、EZ版では左肩のみであったミサイルポッドが右肩にも搭載され、それに伴ってランチャーの装備形式も微妙に調整されている。

HMM版解説によると基本性能は高いが、ストレスに非常に弱く、限られた環境や状況でないと実力を発揮しきれないため、ZAC2029年のグローバリーIII世号の地球人のもたらした技術力により、ゾイドコアに「擬似環境コンピュータ」を直結させ、常に「夢を見させる」状態にし、戦闘時には先制攻撃する場合でも防衛戦だと思わせ、いかなる環境下においてもアイアンコング野生体の原産地であるバロニア諸島の自然環境にいるとイメージさせたと言うHMMオリジナルの設定がある。

コトブキヤゾイド関係では、D-STYLEでも発売されている。

劇中での活躍

バトルストーリー

ゾイドバトルストーリー1巻では、その巨体に共和国兵士は「山が動いた!」と驚き、ゴルドスサラマンダーといった共和国主力ゾイドを次々と粉砕、その勢いで共和国領深くに侵攻。そして領土防衛戦ではゴジュラス200機とコング150機が激突し、共和国軍が勝利したもののゴジュラスの損失が140台、コングの損失が100台で損害ではゴジュラスが上回ってしまった。この苦戦はコングのアウトレンジ戦法に対しゴジュラスが長距離戦に有効な射撃武器を持っていないためだと判断した共和国はゴジュラスの強化に取りかかり、完成したのがゴジュラスMk-IIである。

対ゴジュラス用のため、ゴジュラスの帝国基地潜入作戦やウルトラザウルスを護衛するゴジュラスMk-IIとの戦いなどゴジュラス絡みの戦いが多い。帝国軍のスパイコマンド、エコー中佐が考案し、後に正式採用されたアイアンコングMk-IIは中央大陸最北端に位置する極寒のザブリスキーポイントにてウルトラザウルスとトーマス中尉操縦のゴジュラスMk-II限定型を撃破寸前まで追いつめるが、一瞬の隙をゴジュラスMk-II限定型のキャノン砲によって撃破される。このエピソードはゾイドバトルストーリー1巻に「大氷原の戦い」として掲載され、2巻でゼネバスの逆襲が始まったアルメーヘン橋争奪戦でもロバット中佐率いるコングMk-II部隊が共和国部隊を蹴散らすなど、戦争全期に亘って共和国軍を苦しめた。

第4巻では共和国首都を塞ぐ要塞に陣取り、マッドサンダーに敗れるまで共和国軍から「塔の上の悪魔」と呼ばれた。ゼネバス帝国崩壊後、それを乗っ取った暗黒軍(ガイロス帝国)で使用され、第一次大陸間戦争終結まで戦い抜き惑星Zi大異変でも生き残った。

新シリーズではゴジュラスとの個体差がそのまま戦力差として現れており、開戦初頭の帝国優勢はアイアンコングによる事も大きい。西方大陸戦争第二次全面会戦ではハンナ・ハンナ少佐のアイアンコングPKが、戦意高揚の為派遣され、単機でヘリック共和国軍ロブ基地内部に突入し、暴れ回って共和国軍を追い詰めたが、起動したゴジュラス・ジ・オーガの前に手も足も出ず瞬時に倒された。

ゴジュラス同様、あまり活躍機会に恵まれず、暗黒大陸での戦いでもライガーゼロや鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)に倒されるやられ役描写が多かったが、PKコングはプロイツェンの反乱時、旧ゼネバス派主力機としてガイロス帝国首都ヴァルハラでのクーデターに加わり、そのPKコングを相手にしたヴァルハラ攻防戦ではガイロス側のノーマル、Mk-II両機がPKと戦い、更にカール・リヒテン・シュバルツ中佐操縦のアイアンコングSSがブラッディデスザウラー戦で活躍して見せ場をつくった。

なお、バトルストーリー初期のジオラマ遠景ではハンマーロックを改造したものが使われ、後期にはジュニアゾイドの本機(及びMk-II量産型)が使われている。また新シリーズで、ウルトラキャノンの爆風に呑み込まれたり、バーサークフューラーに破壊されたシュバルツ専用機と同色、同装備機体が登場するが、これらはシュバルツ機ではないらしい。

アニメ

ゾイド -ZOIDS-』第15話で初登場。主な搭乗者はカール・リヒテン・シュバルツ少佐で、他にシュバルツの部下のマルクス少佐や、デザルト・アルコバレーノのロッソとヴィオーラ、ギュンター・プロイツェンの部下のハーディン准将等。キット設定などでは並列複座型の機体であるのに対し、テレビアニメ版ではほとんど一人乗りで描写されている。

目立ったのはシュバルツカスタムで、スリーパーガイサックをガトリング砲で一蹴し、第1部終盤のデスザウラーとの決戦にも参加。デスザウラーの動きを封じる為に、自ら腕を引きちぎり脚部の関節に詰める等して活躍した。後にシュバルツ仕様は第38話以降はMk-II仕様に換装される。

Mk-II仕様は第47話において帝国軍ノーマルでの装備機も登場し、ジェノブレイカー誕生直前のエボリューション・コクーンへの攻撃に参加した。第34話では赤色のパーソナルカラーが施されたハーディン准将機が登場するも、共和国軍の砲撃の前に撃破されている。第31話ではビームガトリングを装備した帝国軍ノーマル機のバルカン仕様も登場した。アニメ作中においてアイアンコングとゴジュラスの対決は描かれなかった。

ゾイド新世紀スラッシュゼロ』ではアイアンコングPKが登場、チーム・チャンプが4機編成で使用(ただし、うちマリー・チャンプ機のみは大型ミサイル発射台を搭載した装備・カラー違いの機体)。チーム・ブリッツ相手に善戦するも、敗れた。ハリーの発言や素人のマリーですらそこそこ戦えたことから、かなり強力な機体とされている。

ゾイドフューザーズ』ではガミーのゴジュラスギガ相手に善戦するがいつの間にか敗北。後もピアーズのエナジーライガーやブレードの凱龍輝の実験台にされてしまい、帝国側シンボル機でありながら、ゴジュラス同様あまり良い扱いはされていない。因みに武装はシュバルツカスタムと同一である。

ゾイドジェネシス』では、デッドリーコングに出番を譲った。

機体バリエーション

アイアンコングMk-II限定型

アイアンコングMk-II限定型
IRON KONG Mk-II
番号 EPZ-002R
所属 ゼネバス帝国
分類 ゴリラ
全長 19.1m
全高 20.8m
全幅 13.1m
重量 209t
最高速度 150km/h
乗員人数 2名
主な搭乗者 コマンド・エコー
ロバット
武装 大型ビームランチャー
連装電磁砲
高高度対空ミサイル×2
長射程対地ミサイル×2
4連装ミサイルポッド
10連装ミサイルポッド
レーザーライト
赤外線ライト
大型レーザーサーチライト
高機動ブースターパック

中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国軍のスパイコマンド、エコー中佐がウルトラザウルスを撃破するために先行して試作したイエティコング、スペースコングから得られたデータを基に完成させたアイアンコングの強化機。赤と黒のカラーリングが特徴。大口径ビームランチャーや大型ブースターなどの追加装備をほどこされている他、格闘スピードも上がっている。

ノーマルのアイアンコングよりも出力が向上した事で武装が多くなり、火力が飛躍的にアップしたが、重量増加のデメリットも招き、それをカバーするために背部に大型のバーニア(マニューバースラスターユニット)を装備。機動性においてもノーマル機と同じ速度を維持している。性能的には申し分なかったが、生産コストの高さ故にゴジュラスMk-II限定型と同様、装備を簡略化し、量産化された。一対一の戦いならばウルトラザウルスを撃破可能とされる。


※機体諸元は「メカ生体ZOIDS EPZ-002RアイアンコングMk-II限定型」より。「II」は、ローマ数字の2。

アイアンコングMk-II量産型

アイアンコングMk-II量産型
IRON KONG Mk-II
番号 EPZ-002P
所属 ゼネバス帝国
分類 ゴリラ
全長 19.1m
全高 20.8m
全幅 13.1m
重量 198t
最高速度 150km/h
乗員人数 2名
ZEP 攻撃力:39
防御力:36
総合力:75
武装 6連装大型ミサイルランチャー
10連装ミサイルポッド
赤外線ライト
長射程対地ミサイル×2
レーザーライト
大型レーザーサーチライト
高機動ブースターパック

アイアンコングMk-II限定型の武装を簡略化した機体。黒とオレンジのカラーリングが特徴。新シリーズでも別売のCP-11マニューバスラスターユニットを装備したアイアンコングMC(マニューバーカスタム)として登場。中央大陸戦争からゼネバス帝国滅亡後の第一次大陸間戦争にもガイロス帝国(暗黒軍)のゾイドとして使用され、大異変による戦争終結まで主力ゾイドとして活躍した。

2005年にトイズ・ドリームプロジェクトにてゴジュラスMk-II量産型と共に復刻発売されたが、動力部は新シリーズのままである。


※機体諸元は「メカ生体ZOIDS EPZ-002PアイアンコングMk-II量産型」より。

アイアンコングプロイツェンナイツ

アイアンコングプロイツェンナイツ
IRON KONG PK
所属 ガイロス帝国
チーム・チャンプ(スラッシュゼロ
分類 ゴリラ
全長 19.1m
全高 21m
重量 209t
最高速度 170km/h
乗員人数 2名
主な搭乗者 ハンナ・ハンナ</br>チーム・チャンプ(スラッシュゼロ
ハリー・チャンプ
マリー・チャンプ
ベンジャミン
セバスチャン
武装 ビームランチャー
AZ対空ミサイル×2
2連装パルスレーザーガン
動力ケーブル×2
4連装グレネードランチャー
レーザーセンサー
ハイマニューバーブースターパック
バーニアスタビライザー×2
TVM地対地2連装戦術ミサイル
10連発自己誘導ロケット弾ランチャー
アイアンハンマーナックル×2
複合センサーユニット

ガイロス帝国摂政ギュンター・プロイツェン元帥直属の親衛隊プロイツェン騎士団(通称PK師団)の旗艦機。略称アイアンコングPK、もしくはPKコングで、そのカラーリングと、秘密警察的なPK師団の存在から通称ブラッディコングと呼ばれた。

武装は旧Mk-II限定型とほぼ同一だが、動力機関の強化、改善により各装備の出力が向上、最高速度は20km/hも増した。赤い部分には強化装甲を用いており、戦闘力は通常機の3倍以上とされ、ZAC2100年の第二次全面開戦でのロブ基地攻防戦で、最後はゴジュラス・ジ・オーガに敗れたものの、その高性能振りを示した。

翌2101年のプロイツェンが興したネオゼネバス帝国誕生決起時には、旧ゼネバス派主力機としてクーデターに荷担。ガイロス帝国首都ヴァルハラにてガイロス正規軍予備兵力を一掃するが、その後殺到したヘリック・ガイロス連合軍の猛攻で、本機をはじめとしたPK師団は降伏、投降者を出さぬまま全員玉砕した。

スラッシュゼロ」劇中では「ピーケー仕様」と呼称された。武装構成は旧Mk-II限定型と同じだが、キャップと目の色が旧版とは異なる。ハリー・チャンプが搭乗し、ライガーゼロイエーガーを格闘戦で寄せ付けず、リノンのガンスナイパーも素手で捕獲するが、シュナイダーの特攻でようやく倒された。また、ハリー達はロイヤルカップでもこの機体で参戦している。

製品はアイアンコングMk-II限定型に該当するが、フレームと武装部分が銀、クリアーレッド部がクリアーグリーンになっている。


※機体諸元は「アイアンコングPK」商品パッケージ、及び機獣新世紀ゾイド公式ファンブック2巻。

アイアンコングSS(シュバルツスペシャル)

アイアンコングSS(シュバルツスペシャル)
IRON KONG SS
番号 EZ-015
所属 ガイロス帝国
分類 ゴリラ
全長 11.5m
全高 17.7m
重量 192t
最高速度 150km/h
乗員人数 2名
主な搭乗者 カール・リヒテン・シュバルツ
武装 アイアンハンマーナックル×2
ビームガトリングガン
ビームランチャー
TVM地対地2連装戦術ミサイル
10連発自己誘導ロケット弾ランチャー
複合センサーユニット
武装(HMM) バイトファング
アイアンハンマーナックル×2
10連装自己誘導ロケットランチャー×2
6連装ビームガトリングガン
パルスレーザーライフル
地対地ミサイルポッド
80mm地対空2連装ビーム砲
対ゾイド3連装リニアキャノン
高圧濃硫酸噴射砲
複合探知センサーユニット
集音センサー×2
複合センサーユニット
ベンチレーター
排気ダクト×2
冷却ユニット×2
単座型コックピット
バックパックユニット

ガイロス帝国軍将校カール・リヒテン・シュバルツ専用のアイアンコング。アニメ『ゾイド -ZOIDS-』、漫画『機獣新世紀・ZOIDS』、及びバトルストーリーに登場する。胸部と肩部の装甲がアイアンコングPKと同じ赤い強化装甲に換装され、右肩にベルト給弾式のビームガトリング砲を装備しているのが特徴。正規軍仕様のアイアンコングでは唯一、アイアンコングPKに匹敵する戦闘力を持つ。プロイツェンの決起時には隠し通路を通ってプロイツェンのデスザウラーを奇襲し、ルドルフ操縦のセイバータイガーゴールドを助け出した。

アニメでは第13話より初登場。バトルストーリー版と違ってガトリング砲は火薬式。ガトリング砲でスリーパーガイサックの小隊を一掃し、第34話では復活したデスザウラー戦など随所で活躍した。第38話ではアイアンコングPKと同型の装備で登場し、劇中では「アイアンコングMk-II」と呼ばれた事がある。第二部以降は正規軍にもガトリング砲装備のアイアンコングが登場したが、強化装甲は用いられていない。

原作漫画版では初登場時は通常装備で再登場時にガトリング砲を装備しているがアニメと同様、引き立て役の域を出なかった。

アニメ10周年記念特別商品としてランチャーのパーツをガトリング砲のパーツに差し換えたSS仕様アイアンコングのキットが発売されたが、同じバン仕様シールドライガーと違ってシュバルツのフィギュアは付いておらず、完全にテレビアニメの機体を再現するにはレッドホーンからもパーツを流用しなければならない。

HMMシリーズ第38弾として2013年6月に発売。上述のアニメ10周年記念特別商品と異なりアニメに登場した機体を細部まで再現し、シュバルツのフュギュア(立像とコックピットに座った形態)も付属している。


※機体諸元は「EZ-015 アイアンコング カール・リヒテン・シュバルツ仕様」商品パッケージ及び「HMM-038 EZ-015 アイアンコング シュバルツ仕様」より

アイアンコングイエティ

アイアンコングイエティ
IRON KONG YETI
所属 ガイロス帝国
ネオゼネバス帝国
分類 ゴリラ
全長 19.1m
全高 20.8m
重量 198t
最高速度 150km/h
乗員人数 2名
武装 アイアンハンマーナックル×2
対ゾイド6連装ミサイルランチャー
TVM地対地2連装戦術ミサイル
10連発自己誘導ロケット弾ランチャー
ハイマニューバーブースターパック
バーニアスタビライザー×2
複合センサーユニット
レーザーセンサー

厳寒の暗黒大陸の冬にも耐え抜き、性能を完全に引き出すことが出来る寒冷地仕様のアイアンコング。装甲のカラーリングはスノーホワイト。旧ゼネバス帝国時代に試作機が生まれたこととなっており、イエティコングがそれにあたる。現在はガイロス、ネオゼネバスの双方で使用されている。バトルストーリーにおけるゾイド公式ファンブック4巻にその姿が見られる。

初出はウェブコミックZOIDS妄想戦記「幻惑の雪山」。限定発売されたキットは成型色が異なる以外Mk-II量産型と同一の形状だが、ウェブコミックにおいては右肩の武装が対ゾイドカスタムバルカンである他、コミック中ではバックパックのバーニアスタビライザーも異なるデザインとなっている。


※機体諸元は「ゾイド・コア・ボックス」付属「プロイツェンの反逆」より。武装は「アイアンコングイエティ」商品パッケージに準拠。

改造バリエーション

イエティコング
スペースコングと共に試作された寒冷地戦タイプの試作機。ゾイドバトルストーリー1巻に登場。寒冷地においても行動を可能にする生命維持装置を背部に装着。また背面ユニットから肩越しに前方へ向けられた大型ファンはマイナス40℃の冷風を噴き出し敵を凍りつかせる。本機の実験データはスペースコングと統合され、その結果アイアンコングMk-II(限定型)が誕生する。
スペースコング
イエティコングと共に試作された宇宙空間移動タイプの試作機。ゾイドバトルストーリー1巻に登場。大型ロケットブースターにより宇宙まで上昇、背部の宇宙空間移動装置で目的地の上空へと移動した後、ブースターを逆噴射しながら地上へ降下する。この方法だと惑星Ziのあらゆる場所に20分以内で到着できる。その実験データをイエティコングと統合させ、アイアンコングMk-II誕生に繋げた。
ブロンズコング
ゾイドバトルストーリー2巻に登場。一見、ゼネバス帝国首都の王宮の前に置かれたアイアンコングの銅像だが、実は王宮が危機に陥ると自動的に動き出すロボットである。王宮に突入した共和国部隊を蹴散らし、司令本部が置かれたウルトラザウルスに襲いかかるが、ゴジュラスMk-IIに撃破された。
ブラックコング
新ゾイドバトルストーリーに登場したガイロス帝国(暗黒軍)仕様のアイアンコング。後にギル・ベイダーに搭載されるビームスマッシャーの試作型(アイアンクロスリングと児童誌では呼称)を装備している。このビームスマッシャーはギルベイダーのそれとは発射のモーションが異なり、ブラックコングの場合、弓を射るときのように広げた両腕の間に、円盤状の荷電粒子を出現させ、矢のごとく射出する。なお、腕の一部にはゴーレムのパーツが使用されている。新バトルストーリーでは暗黒軍の兵器工場を共和国軍が襲撃するエピソードで登場。ミッチャム中尉操縦のシールドライガーMk-IIを迎え撃ち、ビームスマッシャー(アイアンクロスリング)の一撃で真っ二つにした。しかしその後、クルーガ少尉操縦のガンブラスターのハイパーローリングキャノンを浴び、蜂の巣にされた。
アクアコング
暗黒軍制作の改造機でカラーリングは前述のブラックコングと同じだが、腕形状がノーマル機と同じで当時の児童誌では本機に「・」を付けてブラック・コングと呼称していた。
水陸両用機で背中にヘリウムボンベを積み、水中での活動と戦闘をこなす。水流ジェットを推進力としロケット水中銃でウルトラザウルスをも沈めてしまうが、輸送船に乗り込んだ際に待ち受けていたゴジュラスに捕縛され、マッドサンダーによって致命傷を受けるものの、道連れに自爆した。
ミノタウロス
ゾイドグラフィックスに登場した改造機。腕が細く、戦車パーツを全身に付けている。
デザインと工作は後の24ゾイドゴーレムを手がけた横山宏によるもの。
デビルコング
暗黒軍改造機でカラーは前2機と同じだが、胸部に強力な耐ビームプロテクターを増設し、各部出力も強化されている。暗黒軍基地を襲撃したオルディオスを罠に嵌め、護衛ゾイド達と共に苦しめるが、TFゾイドの活躍に倒される。
ゴールドコング
バトルストーリーの終盤で登場。ガイロス皇帝の親衛隊が使用する特別機。ガイロス皇帝の皇宮がある島に配備されていた。機体色は黄金で、通常のコングと比較して三倍もの性能を有する。最終決戦の直前、皇宮に迫るキングゴジュラスを迎え撃ったが歯が立たず、スーパーガトリング砲を浴びて粉砕された。
捕獲用アイアンコング
ゲーム『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』及び続編である『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』に登場。背負った捕獲用ミサイルで対象ゾイドを捕獲する機能を持つが、その際に相手のHPが半減か3分の2程減っていないと捕獲することは出来ず、武器もハンマーパンチ(『2』ではアイアンハンマーナックルに変更)のみで、戦闘力だけでなくHPでもオリジナルのアイアンコングよりも低い。
ブレードコング
ゲーム『ゾイド邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』に登場した改造機。腕部にノコギリ状の刃を装備している。ディープ・フォレスト・ゴジュラス同様にコロコロコミックの読者応募によって選出された機体であり、シナリオではボスゾイドの1体として登場、ゲームクリア後にパスワード入力で入手できる。
アイアンドリル
ゲーム『ゾイドサーガ2』に登場。砲撃力を強化したアイアンコング。武器は高出力ビームバズーカのみ(ハンマーナックルを除く)。機体色はほぼ全身が青。シルエットはアイアンコングとほぼ同じだが、顔の形はゴリラよりもマンドリルに近く「マンドリル型」と明記されている。
全長19.3m 重量220.0t 最高速度150km/h

ゲーム

ゴジュラスと同じく、殆どのゾイドゲームに登場する。

ゾイド 中央大陸の戦い』では、ノーマルカラ―と限定版カラ―の他、ゲームオリジナルのパープルカラーの機体が敵として出て、ゲームでもデスザウラー以外では最強の敵ゾイドとなる。『ゾイド2』でも限定型と量産型を加えて登場。『ゾイド伝説』で初めてプレイヤーがコントロール出来るゾイドとして登場し、『ゾイド黙示録』にも出演している。

『ZOIDS 帝国vs共和国メカ生体の遺伝子』と『ZOIDS2 ヘリック共和国vsガイロス帝国』にも出演。『ゾイドインフィニティ』でも初期機体として登場。ランクが上がると、ビームランチャーと同型の荷電粒子砲(威力はジェノザウラー系の1/3程度)を装備する事も可能。

アイアンコング・エヴォルツォーネ

幻のアイアンコング。雑誌で紹介されたが、発売されなかった。価格は19800円を予定していた。

ゴジュラスギガに対抗するメカになる予定だったようである。

機体サイズはゴジュラスギガを一回り近くも上回り非常に大きい。 バックパックから肩へと伸びているパイプが特徴的。


テンプレート:ゾイドシリーズen:Zoids#Overview