北条鉄道

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テンプレート:Infobox 北条鉄道株式会社(ほうじょうてつどう)は、兵庫県で旧国鉄特定地方交通線の鉄道路線を運営している加西市兵庫県などが出資する第三セクター方式の鉄道会社である。本社は兵庫県加西市北条町北条町駅に所在。代表取締役社長は、西村和平(加西市長)。

歴史

路線

粟生駅から終点の北条町駅までが1つの閉塞区間になっており、途中に交換設備のある駅はない。かつては中間駅である法華口駅に交換設備があったが撤去されており、改装工事によりこれを復活させるする計画もあったが資金難で凍結されている[2]。北条町駅には本社・車庫・検修庫・留置線がある。

経営改革

経営改革のために以下のような取り組みを行っている。

ステーションマスター
公募により駅長を募集し、個人により駅舎の管理、運営、イベントなどを行っている。この試みは新日本様式100選でも紹介された。
イベント列車
クリスマスのシーズンにはサンタ列車、夏休みにはかぶと虫列車を運行している。
グッズの販売
キーホルダーマグカップ、使用済み枕木などの鉄道グッズのほか、蜂蜜を販売している。
BDFの導入
2008年に加西市と共同でバイオディーゼル燃料 (BDF) での試験走行を実施した[3]
社長の公募
2009年に、社長と運輸部長を公募し[4]、翌2010年に、大阪府在住の元ミシンメーカー社員松本孝徳が次期社長に内定し、同年3月に副社長に就任した[5]。しかし、2011年6月21日の株主総会で取締役再任を否決され、事実上の解任となった。なお、株主総会に引き続く取締役会では、新市長の西村和平の社長就任が決まった[6]

車両

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いずれもディーゼルカー。形式の「フラワ」は加西市内に立地する兵庫県立フラワーセンターに由来する(ただし北条線沿線からは遠い)。また形式番号は、各形式の1号車が導入された年(西暦)にちなむ。詳細なスペックは各形式の記事参照。

  • フラワ1985形
    開業に合わせて3両(フラワ1985-1 - 3)が導入された。LE-CarIIの二軸車タイプ。変速機は変速1段、直結1段。座席はロングシート。フラワ2000形に代替され、2009年に形式消滅した(うち2両は紀州鉄道に譲渡)。
  • フラワ2000形
    フラワ1985形の代替用に導入されたボギー車のLE-DCで、フラワ2000-1 - 3の3両が在籍する。変速機は変速2段、直結1段。3は2008年4月に廃止となった三木鉄道から譲り受けたミキ300-104

不祥事

同社の経理担当の取締役が、約150万円を着服していたことが、2009年10月に発覚した。この元取締役は、自らの報酬を水増しする形で過大に受け取っていた模様である。この取締役は、全額を返還した上退職した[7]。前述の社長の公募は、この事件を受けてのものと見られている。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

  • 三木鉄道 - 北条鉄道と同じく加古川線から分岐する旧国鉄線を転換して1985年に開業した鉄道で車両も両者ほぼ共通だった。2008年4月1日廃止。
  • テツぼん』 原作 高橋遠州、作画永松潔 - ビッグコミックオリジナル連載中の「鉄ちゃんの国会議員」が主人公の漫画。
    • 2011年3号掲載の『B級グルメ』(2012年2月発売コミックス3巻に収録)で、廃てんぷら油から造ったバイオディーゼル燃料で気動車を走らせていることが掲載された。
    • 2011年24号掲載の『パワースポット』(2013年7月発売コミックス6巻に収録)では播磨下里駅が「駅ナカ寺」として掲載されている。

外部リンク

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  1. 子ザル駅長の任命式開催!!
  2. 「廃線の危機から脱出できるか? 第三セクター・北条鉄道の挑戦 (4/6)」(2009年2月4日、杉山淳一、Business Media 誠)
  3. 「北条鉄道、加西市とバイオ燃料100%列車を試験運行」日経新聞2008年06月06日
  4. 「3セク鉄道が社長公募 兵庫の北条鉄道」神戸新聞2009年10月19日
  5. テンプレート:Cite web
  6. テンプレート:Cite webテンプレート:リンク切れ
  7. 「給料水増し150万円着服 北条鉄道元取締役」神戸新聞2009年10月21日