ウィーン楽友協会
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ウィーン楽友協会(ドイツ語:Wiener Musikverein(ヴィーナー・ムジークフェライン))は1812年設立されたオーストリア・ウィーンにあるクラシック音楽関係者による団体およびその本部の建物。日本では「楽友協会」と呼ばれることが多い。
大ホールは1870年に建設された。通称「黄金のホール」と呼ばれ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地として知られる演奏会場である他、同じ建物に資料室や出版社、ベーゼンドルファー(ピアノメーカー)などが同居している。
協会の19世紀のメンバーには大作曲家ヨハネス・ブラームスなども名を連ねている。特にブラームスは協会主宰のコンサートで指揮を振り、小ホールで自身のピアノ作品の初演を行なっている。このため1937年に彼の功績を称え、小ホールが「ブラームス・ザール」と名づけられた。現在のメンバーにはロリン・マゼール、アルフレッド・ブレンデルなど。
ホール
- 従来から使われてきたのは次の2つのホールである。
- 大ホール(Großer Saal グローサーザール)1870年完成。「ザール」はドイツ語で「ホール」の意味。ホール内部の絢爛豪華な装飾とともに、その音響の素晴らしさから「黄金のホール」と呼ばれる。「黄金のホール」の構造はシューボックス型と呼ばれる直方体で、板張りの床、格天井、バルコン、カリアティード(建物の梁を支える女人柱)などに音波が理想的に反響する。さらに床下と天井裏には空間があり、ちょうどバイオリンの共鳴胴のような役割を果して一層豊かな音響を生み出す。毎年元旦に全世界でTV中継される、ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートが開催される場所である。第二次世界大戦終結直後は、一時ソ連軍の馬房にされかかったこともあった。
- 小ホール(Brahmssaal ブラームスザール)
- 1996年には室内楽専用のホールが設置された。
- ゴットフリート・フォン・アイネム・ホール(Gottfried-von-Einem-Saal)
- 2004年、地下に4つのホールが建設された。これらのホールはコンサート以外にも会議やイベントなどに使用できるようになっている。
- グラス・ホール/マグナ・オーディトリウム(Gläserner Saal / Magna Auditorium) - 多目的ホール
- メタル・ホール(Metallener Saal) - 多目的ホール
- ストーン・ホール(Steinerner Saal) - 多目的ホール
- ウッド・ホール(Hölzerner Saal) - コンサートには使用できない。リハーサルやレセプション用のホール。
資料室
資料室(Archiv)には、下記のような作曲者の自筆楽譜や往年の大指揮者が使用した楽譜など、演奏家や音楽学者にとって貴重な資料が多数所蔵されている。
- ベートーヴェンの『交響曲第3番』の自筆の表紙(ナポレオンへの献呈の辞を消した跡がある)
- シューベルトの交響曲の自筆楽譜(第5番以外の全曲)
- ブラームスの全自筆楽譜・書などの全所有品(本人の遺贈)
- グスタフ・マーラーの使用した指揮棒
Gallery
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