スティーヴン・タイラー
テンプレート:Infobox Musician スティーヴン・ヴィクター・タラリコ(Steven Victor Tallarico、1948年3月26日 - )は、ロックバンド「エアロスミス」のボーカリスト。アメリカ・ニューヨーク出身。イタリア系アメリカ人である。イタリアとウクライナ系・ポーランド系ユダヤ人(当時はロシア)、ドイツ人とインディアンのチェロキー族の血筋[1]。大きな口が特徴。ジョー・ペリーと共にソングライティングを手掛けており、バンドのフロントマンである。身長177cm。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第99位[2]。
経歴
1989年、アリス・クーパーのアルバム『トラッシュ』の収録曲「オンリー・マイ・ハート・トーキン」にゲスト参加。
リンゴ・スターのアルバム『ヴァーティカル・マン〜リンゴズ・リターン』(1998年)の「Drift Away」は、リンゴとトム・ペティとアラニス・モリセットがボーカルを取り、スティーヴン・タイラーはドラムスを担当しているが、スティーヴンがボーカルを担当している貴重音源のプロモーション・テイクが存在する。また、同作ではビートルズのセルフ・カヴァー「ラヴ・ミー・ドゥ」で、ハーモニカを演奏した。
2005年、サンタナのアルバム『オール・ザット・アイ・アム』、ジャズ・トランペット奏者クリス・ボッティのアルバム『To Love Again』にゲスト参加している。
2011年、全米視聴者数No.1の人気オーディション番組『アメリカン・アイドル』において、シーズン10より審査員となる。
2011年5月25日に、シングル「フィール・ソー・グッド」をリリース。
パフォーマンス
アメリカ人であるためか、元々のイギリスのハード・ロックにはないブルースやR&Bに対する独特の解釈があり、1stの『野獣生誕』(Aerosmith)では喉に力を込めた黒っぽさを感じさせる歌い方のせいか、同じブラックミュージックから強い影響を受けたとされるローリング・ストーンズのミック・ジャガーと容姿ともに比較されることが多かった。しかし、以降の『飛べ!エアロスミス』(Get Your Wings)、『闇夜のヘヴィ・ロック』(Toys in the Attic)、『ロックス』(Rocks)と続くに連れて、ロバート・プラントから影響を受けたとされる高音の鋭いシャウトや、独特なスキャットなどを用いるようになり、次々と独自のスタイルを確立していった。
高音に達するとのどを嗄らすかのように振るわせ、叫び声のような歌い方も特徴である。若い頃よりも声の出が良くなっており、特に「Back in the Saddle」などでのシャウトは40~50代になってからの方が迫力がある。母国のアメリカでは、セックスシンボルおよび、ロックアイコンとして今なお多くのボーカリストから尊敬を集めており、モトリー・クルーのヴィンス・ニール、ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ、日本でもB'zの稲葉浩志など、後のロック・シンガーにも強く影響を与えた。ガラガラ声でシャウトするようなイメージもあるが、「Angel」などのバラードでは綺麗なハスキーボイスで歌いこなす。その独特の歌唱法から「悪魔の雄叫び」(The Demon of Screamin)と称される時も。
派手派手しいステージ衣装とマイクに巻きつけたスカーフがトレードマーク。初期にはジャックダニエルの酒瓶を持って登場していた。
その他
ボストン・レッドソックスのファン。頻繁に観戦に訪れ、2010年の開幕戦では7回表終了後に登場し、「God Bless America」を独唱した[3]。レッドソックスのTシャツを着て歌うこともあり、カート・シリングなど選手との親交もある。またNFLのニューイングランド・ペイトリオッツも応援しており、2012年ペイトリオッツの本拠地ジレット・スタジアムで行われたAFCチャンピオンシップゲームでアメリカ国歌斉唱を行っている[4]。
ジョー・ペリーとのコンビは'ザ・トキシック・ツインズ'(The Toxic Twins)と呼ばれる。
少年時代は、ドラムスを演奏していて、ドラマーを志望していた。主に、ザ・ベンチャーズなどを演奏していたようで、現在も、ベンチャーズからの影響を公言しているほどの熱烈なファンである。ベンチャーズのメンバーを東京ドームでのライブに招待したり、楽屋への表敬訪問を度々行っている。
映画『アルマゲドン』で有名なハリウッド女優、リヴ・タイラーの実父である。リヴ本人は、物心付く前に両親が別れていたために、スティーヴンの顔を覚えておらず、成長してエアロスミスのファンとなった頃に、スティーヴンが自分の実父であることを知り、非常に驚いたという。
日本との関わり
2010年公開の映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の主題歌「LOVE LIVES」にて初のソロデビューを果たした。