広島電鉄3700形電車

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ファイル:Hiroden-3700.jpg
3702号。千田車庫 2004年6月撮影
ファイル:Hiroden6565.jpg
3701号。広島駅

広島電鉄3700形電車(ひろしまでんてつ3700かたでんしゃ)とは、1984年に登場した広島電鉄路面電車である。愛称は「ぐりーんらいなー」(3950形まではこの愛称が付く)。

概要

広電では3500形に次ぐ連接車である。アルナ工機(現・アルナ車両)で製造された。先代の3500形と異なり、抵抗制御・平行カルダン駆動方式と手堅く作られた。路面電車である市内線と鉄道線である宮島線を直通運用できる車両である。行先方向幕に英文併記を始めたのはこの形式が初めてでもあり、デビュー当時は毛筆文字の方向幕を装備していた3500形と比べてイメージもやや近代化した。この車両はヒット作となり、当時乗客が減少していた広島電鉄は持ち直した。一方、宮島線と並行する当時の国鉄では、本形式がデビューする前の1982年より広島地区に導入されていた列車本数の多いフリークエンシー型ダイヤ(当時、東京・大阪以外で初めてであった)を強化し、宮島線に近接する新駅の設置などの対応策が採られることになる。 2005年7月に3701が地元マンションの全面ラッピング電車になった。連接車では初の全面広告車である。このラッピングは2007年10月に標準色に戻されている。 2014年3月現在は3701, 3702編成が市内線(主に1号線だが、ラッシュには3,5,7,8号線にも使用される)、3703, 3704, 3705編成が宮島線(2号線)を担当する。

3701
1984年に製造された車両である。速度制御装置は設置されていない。車内の握り棒の形状が他車と異なる。
3702
1985年に製造された車両である。この編成から速度制御装置が設置され、規定速度に達すると速度警告ランプが点灯し力行中でも加速を止める。
3703
1986年に製造された車両である。
3704-3705
1987年に製造された車両である。この2編成は幕の位置が他の3700形と異なり、車掌窓上に設置されている。また空調制御装置がC車1台設置となっている(他の3700形はA,B車2台設置)。

その後の量産は3800形に移行した。

各車状況

特記が無い場合を除き、2013年9月現在の状態を示す。

車号 竣工 所属車庫 塗装 備考
3701 1984年12月 千田車庫 「和光」帯広告車 かつては「アーバンコーポレイション」ラッピング電車(全面広告電車)・「ゆめタウン広島」(帯広告電車)となっていた。
3702 1985年12月 千田車庫 「ひろでん中国新聞旅行」帯広告車 2012年2月より3703号がICカード全扉乗降試験に使用される為、入れ替えで荒手車庫に移動していたが、試験終了約半年後の2012年9月に再び同型車両と交換で千田車庫に戻っている。
3703 1986年7月 荒手車庫 標準色 かつては「2006FIBAバスケットボール世界選手権」ラッピング電車(全面広告電車)となっていた。
2012年2月よりICカード全扉乗降試験の為、3702号と入れ替えで千田車庫に移動し、試験終了約半年後の2012年9月に再び同型車両と交換で荒手車庫に戻る。その後2013年5月に一旦グリーンムーバー5012号との交換で千田車庫に移動し、市内線で活躍するが同年6月に再び荒手車庫に戻っている。
3704 1987年6月 荒手車庫 「ひろでん中国新聞旅行」帯広告車
3705 1987年6月 荒手車庫 「踏切事故防止啓発」帯広告車

参考文献

  • 『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』(JTBパブリッシング・寺田裕一) ISBN 4533047181
  • 『広電が走る街今昔』(JTBパブリッシング・長船友則) ISBN 4533059864
  • 『私鉄の車両3 広島電鉄』(保育社・飯島巌) ISBN 4586532033

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