広島電鉄3800形電車

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テンプレート:鉄道車両

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3805号。前照灯・尾灯が角形。
ファイル:Hiroden-3800.JPG
3808号。荒手車庫(許可を得て撮影)2004年6月撮影

広島電鉄3800形電車(ひろしまでんてつ3800かたでんしゃ)とは、1987年に登場した広島電鉄路面電車である。愛称は「ぐりーんらいなー」(3950形まではこの愛称が付く)。

概要

広電では3700形に次ぐ連接車である。アルナ工機(現・アルナ車両)で製造された。広電で初めてVVVFインバータ制御が採用された。路面電車である市内線と鉄道線である宮島線を直通運用出来る車両である。最終的に9編成が製造されて、宮島線の主力として運用されている。2005年8月に3805が電話会社の全面広告車になった(現在は通常の塗装・車内に戻っている)。 将来、宮島線での連結運転を行うことを見越してか、全車両自動連結器が設置可能な設計になっている。 運転士養成(甲種電気車免許取得)の際に教習・試験車両としても使用される。

3801-3803
1987年に製造されたグループである。ヘットライトが丸形である。なお3801は3800形で唯一幕の位置が異なる。また3802・3803は空調制御装置がC車搭載1台に変更されている(他の3800形はA,B車2台搭載)。
3804・3805
1988年に製造されたグループである。角形のコンビネーションライトが採用された。
3806-3809
1989年に製造されたグループである。仕様は3804・3805とほとんど変わらないが、運転台後ろの広告スペース部分の配置が異なり、手すりが設置されている。

その後の量産は3900形に移行した。


運用

2014年現在、2号線(宮島線)専用運用となっている。朝ラッシュのみ、宮島口方面→広電本社前の運用と、3号線(広電本社前→広電西広島(己斐))の運用に就くことがある。かつては3号線として、JA広島病院前→広電西広島(己斐)→紙屋町西→市役所前→宇品2丁目→広島港の運用があったが、2013年11月11日改正で廃止された。 但し、毎年7月末に行われる「広島みなと夢花火大会」の際は臨時列車として、5号線(比治山下線)や、海岸通からの区間運用に就く。

各車状況

特記が無い場合を除き、2013年6月現在の状態を示す。

車号 竣工 所属車庫 塗装 備考
3801 1987年3月 荒手車庫 標準色 以前はTOTATE(トータテ住宅販売,地元不動産販売会社)、ラッピング電車(全面広告電車)となっていた。
3802 1987年11月 荒手車庫 標準色 以前は日立製作所のラッピング電車(全面広告電車)となっていた。
3803 1987年11月 荒手車庫 日本赤十字社ラッピング電車
(全面広告電車)
3804 1988年11月 荒手車庫 サニクリーン帯広告車 以前は中国新聞のラッピング電車(全面広告電車)となっていた。
3805 1988年11月 荒手車庫 標準色 以前はNTT西日本のラッピング電車(全面広告電車)となっていた。車内もラッピング座席になるなど異色だったが、2006年8月に標準色・標準座席に戻された。
3806 1989年4月 荒手車庫 標準色 以前はコンクエストグループ(フォルクスワーゲン広島、アウディ広島、ランボルギーニ広島、ベントレー広島、プジョー広島)のラッピング電車(全面広告電車)となっていた。
3807 1989年4月 荒手車庫 標準色
3808 1989年12月 荒手車庫 標準色 以前は住宅金融公庫フラット35」の帯広告車となっていた。
3809 1989年12月 荒手車庫 標準色

参考文献

  • 『ローカル私鉄車両20年 路面電車・中私鉄編』(JTBパブリッシング・寺田裕一) ISBN 4533047181
  • 『広電が走る街今昔』(JTBパブリッシング・長船友則) ISBN 4533059864

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