ネッソス

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グイド・レーニ作『ネッソスに略奪されるデイアネイラ』(1620年-1621年) ルーヴル美術館所蔵

ネッソステンプレート:Lang-grc-short, テンプレート:Lang-la)は、ギリシア神話に登場するケンタウロスである。ネッススとも表記される。ヘーラクレースの妻デーイアネイラにちょっかいを出そうとしたところを、ヘーラクレースに弓で射られて殺された。

ネッソスは死ぬ間際にデーイアネイラを呼び、「自分の血は媚薬の効果がある。ヘーラクレースが心変わりしたときには、自分の血を使え。」と言った。後に、ヘーラクレースが戦利品として絶世の美女イオレーを得たとき、心変わりを恐れたデーイアネイラはネッソスの血を下着に塗った。これを着たヘーラクレースは毒によって体が腐り、瀕死の重傷を負った。かれは命が助からないことを知ると、自分で火葬の準備をしてその上に横になり、火をつけるように命じたが、皆しり込みして実行したがらない。が、ついにポイアースが進み出て火をつけた。ヘーラクレースは感謝し、彼に自身の弓を与えた。この弓が、ポイアースの子ピロクテーテーストロイア戦争に持参した弓である。なお、一説によると火をつけたのはピロクテーテース自身だったとも言う。デーイアネイラはこれを知って自殺した。

ネッソスはダンテの『神曲』地獄篇第十二曲に、地獄の獄卒として登場する。彼はケイローンに命じられてダンテとウェルギリウスの道案内をした。

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