ギンザンマシコ
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ギンザンマシコ(銀山猿子、学名:Pinicola enucleator)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目アトリ科に分類される鳥類の一種である。
分布
アメリカ合衆国、カザフスタン、カナダ、スウェーデン、中華人民共和国北部、日本、ノルウェー、フィンランド、モンゴル、ラトビア、ロシア
スカンジナビア半島北部からロシア極東地域に至るユーラシア大陸の亜寒帯と、アラスカ、カナダ北部、ロッキー山脈で繁殖し、一部の個体は冬季に南方へ渡る。
日本では、北海道の高山(大雪山系など)で少数が繁殖するほか、冬鳥として北海道の各地に渡来する。本州では冬季まれに観察される。
形態
全長20-22cm。腹部の羽毛は灰色。翼や尾羽の羽毛は黒褐色で、羽縁は淡色。
オスは全身が赤い羽毛で覆われる。メスは全身が黄褐色の羽毛で覆われる。
亜種
4-11亜種に分かれるとされる。日本では、次の2亜種が記録されている。
- Pinicola enucleator sakhalinensis (Buturlin, 1915) ギンザンマシコ
- Pinicola enucleator kamtschatkensis (Dybowski, 1883) コバシギンザンマシコ
生態
高山帯や針葉樹林に生息する。冬季になると標高の低い場所へ移動し、小規模の群れを形成する。冬季には市街地の街路樹でも見られる。
食性は雑食で昆虫類、木の葉、果実(ナナカマド、ハイマツ、ハンノキ)等を食べる。地上でも樹上でも採食を行う。
ハイマツ等の樹上に枯枝を組み合わせた皿状の巣を作り、日本では5-6月に1回に3-5個の卵を産む。メスのみが抱卵し、抱卵期間は13-14日。雛は孵化してから約14日で巣立つ。
比較的、人を恐れない。
地鳴きは「ピュル ピュル」など。さえずりは「ピュイーピュイーピュヨ ピュヨ ピュヨ」「ピュルピュルピュロルリリ」などのように聞こえる。
関連項目
参考文献
- 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、18頁。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥類III』、平凡社、1986年、160頁。
- 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 拡大版』、日本野鳥の会、1989年、288-289頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、88頁。
- 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』 平凡社、2000年
- 『日本の鳥 550 山野の鳥』、文一総合出版
外部リンク
- 2007 IUCN Red List of Threatened Species
- BirdLife International 2004. Pinicola enucleator. In: IUCN 2007. 2007 IUCN Red List of Threatened Species.