リノリウム
リノリウム (テンプレート:En) は、建材の一種。床材などに使われる。
天然素材(亜麻仁油、石灰岩、ロジン、木粉、コルク粉、ジュート、天然色素など)から製造される。
名称
リノリウムの名は、ラテン語の テンプレート:En(亜麻)と テンプレート:La(油)からなるポートマントーである。発明者フレデリック・ウォルトン (テンプレート:Interlang) の命名で、当初はカンプティコン (テンプレート:En) と呼んでいたのを改名した。
日本での商標権はドイツのフォルボ・フィナンシャル・サーヴィセズ社 (テンプレート:Interlang テンプレート:De) が保有しており、東リが使用している。
特徴
塩ビなどに比べ製造時間が非常に長くかかる。施工後少しの間、原料の油分が臭気を残すが、次第に消滅する。公共の建物のほか、住宅ではトイレなどの水周りに用いる。
アルカリ性の床維持剤や剥離剤を使用すると黄変することがあり、一度黄変すると回復は非常に困難である。そのため、清掃・維持には中性のものを使用する。
また、表面の油膜が剥がれると浸透性が格段に上がるため、その後の床維持剤の乗りが悪くなることもある。よって、定期作業などの際は硬いパッドは避けた方が良い。
歴史
1860年代に、イギリス人のフレデリック・ウォルトン (テンプレート:Interlang) が発明し、100年以上の歴史をもつ。
日本には、旧加賀藩士の寺西福吉(てらにしとみきち)がアメリカ合衆国から持ち込んだ。寺西は、1919年、「東洋リノリューム(東リ)」を兵庫県川辺郡伊丹村(今の伊丹市)で創業した。軍艦の甲板などに利用され、日本の軍需産業を支えた。
世界中で大量に生産されたが、日本では、高度成長期時代に製造期間が短い塩ビなど他の建材に代えられた。しかし、亜麻仁油由来の抗菌性や、環境汚染・シックハウス症候群対策などで再度注目され[1]、医療、教育施設から住宅まで幅広く世界中で利用されている。メーカーは世界で3社で、全てヨーロッパで生産される。