宮之浦岳
宮之浦岳(みやのうらだけ)は、鹿児島県の屋久島中央部の山である。
標高1,936 m[1]で、屋久島の最高峰であり、九州地方の最高峰でもある。(九州本土の最高峰は大分県の九重連山・中岳で標高1,791m)
概要
テンプレート:See also 日本百名山、一等三角点百名山[2]の一つでもあり、西日本では、四国の愛媛県・石鎚山 (1,982 m)、徳島県・剣山 (1,955 m) に次いで、第3の高峰である。山名の由来は、益救神社の建つ湊の集落が宮之浦と呼ばれるようになり、宮之浦集落の山岳信仰(岳参り)の山として登られたことから。
鹿児島県熊毛郡屋久島町内にあり、永田岳 (1,886 m)、黒味岳 (1,831 m) とで、屋久島三岳と呼ばれる。1,000万年以上前に地殻変動によって隆起したといわれており、主に花崗岩で形成されている。
屋久島では、モッチョム岳・愛子岳など麓より見える山を「前岳」、麓より見えない山を「奥岳」と呼んでおり、宮之浦岳は奥岳の一峰で屋久島最高峰である。永田岳を除き、奥岳は海岸沿いの人里からはその姿を望むことができず、山の上か海上からしか見ることができない。
地質は花崗岩からなり、山上では侵食された奇岩が多く見られる。植生は山頂部は風衝草原で、その下に屋久杉の多い樹林帯が広がる[3]。
長年、宮之浦岳の標高は「1,935 m」とされ、屋久島島内では「いつも(1)曇って(9)見えんで(3)ござる(5)」と覚えられてきたが、2001年に国土地理院が標高を測量した結果、それまで最高地点としていた三角点[2]より、南東へ約5.3m離れた岩盤の上が最高地点である事が判明した。これに伴い、同年12月から宮之浦岳の標高は「1,936 m」に改められる事となった[4]。
登山
主な登山ルート
屋久島では登山道を歩道と呼ぶ。よく歩かれているのが、縄文杉ルートと淀川ルートである。淀川ルートは健脚者なら日帰りも無理ではないが、その他のコースは山中の山小屋に泊まることになる。
- 縄文杉ルート(大株歩道):荒川登山口 - ウィルソン株 - 縄文杉 - 新高塚小屋 - 宮之浦岳
- 淀川ルート:紀元杉 - 淀川小屋 - 花之江河 - 栗生岳 - 宮之浦岳
- 楠川歩道:楠川 - 白谷雲水峡 - 縄文杉 - 宮之浦岳
- 安房歩道:ヤクスギランド - 石塚小屋 - 花之江河 - 宮之浦岳
- 永田歩道:永田 - 鹿之沢小屋 - 永田岳 - 宮之浦岳
周辺の山小屋
いずれも無人の避難小屋である。
- 淀川小屋
- 新高塚小屋
- 高塚小屋
- 石塚小屋
- 鹿之沢小屋
- 白谷山荘
周辺の山
屋久島三岳 |
屋久島宮之浦岳流水
山を流れる河川は1985年(昭和60年)屋久島宮之浦岳流水として名水百選に選定されている[5]。
関連項目
外部リンク
- 屋久島観光協会
- 屋久島REALWAVE
- 昭和の名水百選(屋久島宮之浦岳流水) - 鹿児島県
脚注
テンプレート:日本百名山 テンプレート:一等三角点百名山 テンプレート:名水百選
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