茅沼駅
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観光看板(2004年2月)
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1977年の茅沼駅と周囲約500m範囲。上が網走方面。釧路湿原の北端の駅の一つ。シラルトロ湖北部の開拓地。現在では駅を含めてこの一帯は、国立公園内の普通地域という若干の制約がある地区になっている。駅舎側の単式ホーム1面1線と副本線。駅裏釧路側に引込み線がもう一本あるはずだが、不明瞭でこの写真では判らない。後に無人化に併せ、副本線は釧路側分岐が切られて引込み線化された。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成
茅沼駅(かやぬまえき)は、北海道川上郡標茶町にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)釧網本線の駅である。駅番号はB59。電報略号はカヌ。
概要
釧路湿原の東端に位置する。かつて、有人駅だった時代に駅員によって餌付けされたタンチョウが来る駅としても知られる[1]。これは1964年(昭和39年)に自然災害によりタンチョウの棲息を心配した当時の駅長が自腹で始めたもので[2]、駅長の交代時にも事務引継ぎ事項として餌やりが明記されていた[2]。餌付けは無人駅となった今も、地元町民や駅前の民宿の手によって引き継がれており、運が良ければ駅や車窓からタンチョウの姿を見ることができる。
駅構造
単式ホーム1面1線の地上駅。かつては副本線(旅客ホームなし)や側線を有していた[1]。
無人駅となっており、駅舎は三角屋根で丸太を横に寝かせて積み上げたログハウスの建物となっている[2]。改築前の駅舎は質素な木造駅舎であった[2]。
駅名の由来
駅周辺
- 北海道道959号シラルトロ湖線
- シラルトロ湖(シラルトロ沼とも)
- 茅沼温泉 - 駅から南に約2km[2]。
歴史
- 1927年(昭和2年)9月15日 - 国有鉄道の駅として開業[3]。一般駅。
- 1973年(昭和48年)2月5日 - 駅員配置が運転扱い要員のみとなる[4]。貨物・荷物扱い廃止。出改札業務廃止。ただし連査閉塞式のため運転要員は配置のまま。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 駅員配置終了[5]。電子閉塞化の際、行き違い設備廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
- 1989年(平成元年) - 駅舎改築[2]。
- 1992年(平成4年)4月1日 - 簡易委託廃止、完全無人化。
隣の駅
脚注
参考文献
- グループ169.1『北海道 釧網本線』(1999年)
- 北海道旅客鉄道釧路支社『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』(2001年)
関連項目
外部リンク
- 茅沼駅 - JR北海道釧路支社