レイトン・ヒューイット

テンプレート:テニス選手 レイトン・グリン・ヒューイット（Lleyton Glynn Hewitt, 1981年2月24日 - ）は、オーストラリア・アデレード出身の男子プロテニス選手。身長180cm、体重77kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。オーストラリアン・フットボールで鍛え上げた強靭な足腰を活かし、どんな球にも喰らいつく足の速いストローク・プレーヤーである。2001年11月19日に史上最年少の20歳8ヶ月で世界ランキング1位となり、2001年と2002年の2年連続で、年間ランキング1位の座についた。これまでにATPツアーで4大大会2勝を含むシングルス30勝、ダブルス3勝を挙げる。身長180cm、体重77kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

来歴

レイトン・ヒューイットは元アスリートの両親の間に生まれ、自宅の芝生コートでテニスに親しんだ。

1998年1月に16歳の若さでプロ転向を表明し、ネクストジェネレーション・アデレード国際で早くもATPツアー初優勝を果たした。1999年に男子テニス国別対抗戦・デビスカップのオーストラリア代表選手に選ばれ、マーク・フィリプーシスらと共にオーストラリアを13年ぶりの優勝に貢献。2000年には世界ランキングでトップ10入りすると、同年の全米オープンではベスト4に進出。準決勝でピート・サンプラスに敗れたが、男子ダブルス部門ではマックス・ミルヌイと組んで優勝に輝いた。

2001年、全米オープンの決勝でピート・サンプラスを 7-6, 6-1, 6-1 で破って4大大会初優勝を果たすと、ジャパン・オープン・テニス選手権でも初来日を優勝で飾った。11月19日付で史上最年少の20歳8ヶ月で世界ランキング1位に登り詰め、その後の年間最終戦テニス・マスターズ・カップを制し、2001年度を世界ランキング1位で終え、戦績 80勝18敗、勝率0.8163 を数える好成績を挙げた。

2002年、SAPオープン決勝ではアンドレ・アガシを、インディアンウェルズ・マスターズとロンドン大会の決勝ではティム・ヘンマンを下して優勝。さらにウィンブルドン選手権では決勝でダビド・ナルバンディアンを 6-1, 6-3, 6-2 で破って初優勝を果たした。続く全米オープンでは準決勝でアンドレ・アガシに敗れたが、シンシナティ・マスターズとパリ・マスターズで準優勝。その後の年間最終戦では2連覇を果たし、2002年度も世界ランキング1位で終えた。

2003年、インディアンウェルズ・マスターズ決勝でグスタボ・クエルテンを下して優勝。その後は不調に陥り、80週かけて守った世界ランキング1位から陥落。ウィンブルドン選手権では、オープニング・マッチ（前年優勝者が初戦でセンター・コートの第1試合に出る慣例の事）でイボ・カロビッチの時速 210 km/h を超える高速サーブの前に敗れてしまい、同選手権の男子部門で1967年のマニュエル・サンタナ（スペイン）以来36年ぶりの前年王者の初戦敗退という辛酸を舐めた。2003年度は17位で終えた。

2004年は不調から脱し、メディバンク国際、ロッテルダム、ワシントンとロングアイランドで優勝。シンシナティ・マスターズと全米オープン、年間最終戦で準優勝する好成績を残し、ランキング3位で年を終えた。この年は4大大会などの大舞台でロジャー・フェデラーにことごとく敗れている。まず全豪オープン4回戦で 6-4, 3-6, 0-6, 4-6 、続いてウィンブルドン選手権準々決勝で 1-6, 7-6, 0-6, 4-6 、更に全米オープン決勝で 0-6, 6-7, 0-6、そして年間最終戦のラウンドロビンでは 3-6, 4-6 、決勝では 3-6, 2-6 で敗れていた。

2005年、全豪オープンでは地元選手としてパット・キャッシュ以来17年ぶりの決勝進出を果たしたが、マラト・サフィンに 6-1, 3-6, 4-6, 4-6 で敗れて地元優勝を逃した。ウィンブルドン選手権と全米オープンでは、ロジャー・フェデラーに準決勝で、それぞれ 3-6, 4-6, 6-7 と 3-6, 6-7, 6-4, 3-6 で敗れている。フェデラーには、2003年までは7勝2敗と勝ち越していたが、2004年以後は2010年全豪オープンまで15連敗とまったく歯が立たなくなった。ランキング4位で年を終えている。

その後は怪我などに苦しめられ、1998年から2007年まで毎年記録していたツアー優勝も2008年に途絶えた（その後、2009年・2010年にはツアー優勝している）。2009年ウィンブルドン選手権では3年ぶりに準々決勝に進出したが、アンディ・ロディックに 3-6, 7-6, 6-7, 6-4, 4-6 で敗れている。2010年のゲリー・ウェバー・オープン決勝では、ロジャー・フェデラーから7年ぶりの勝利を挙げて優勝した。

人物

2000年からベルギーの女子テニス選手、キム・クライシュテルスと交際する。同年のウィンブルドン選手権で2人のペアは混合ダブルスで準優勝した。それ以後はテニスのトーナメント中にお互いの試合を応援するようになり、2003年12月に婚約したが、2004年10月22日にクライシュテルスが彼女の公式ホームページで婚約解消を発表した。その後ヒューイットは、2005年7月21日にオーストラリア人女優のテンプレート:仮リンクと結婚し、3児がいる。

ヒューイットは決して体格に恵まれたほうではなく、強烈なパワーショットを持つわけでもない。そのハンディを補っているのが、メンタル面である。特に最後まで諦めない姿勢と、ここ一番での勝負強さがある。しかし、無理が重なることも多いのか、最近は故障も多くなってきている。彼はデビスカップのオーストラリア代表選手として、シングルスの最多勝利記録保持者になった。

日本のジュニアの選手が大事なポイントを決めた時に叫ぶ「COME ON!」は、ヒューイットの影響だと言われている。彼は以前から、コートマナーの悪さでテニス関係者から非難されることが多かった。前述の言葉を相手のミスショットにも使ったり、最たる例は優勝した2001年全米オープンの2回戦で、黒人選手ジェームズ・ブレーク（アメリカ）に対する問題発言などのトラブルを起こしたこともある。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 46回 (30勝16敗)

大会グレード グランドスラム (2-2) ATPワールドツアー・ファイナル (2-1) ATPワールドツアー・マスターズ1000 (2-5) ATPワールドツアー・500シリーズ (2-0) ATPワールドツアー・250シリーズ (22–8)

サーフェス別タイトル ハード (20–12) クレー (2-0) 芝 (8-2) カーペット (0-2)

結果	No.	決勝日	大会	サーフェス	対戦相手	スコア
優勝	1.	1998年1月5日	テンプレート:Flagicon アデレード	ハード	テンプレート:Flagicon ジェイソン・ストルテンバーグ	3–6, 6–3, 7–6(4)
準優勝	1.	1999年1月11日	テンプレート:Flagicon アデレード	ハード	テンプレート:Flagicon トーマス・エンクビスト	6–4, 1–6, 2–6
準優勝	2.	1999年3月8日	テンプレート:Flagicon スコッツデール	ハード	テンプレート:Flagicon ジャン＝マイケル・ギャンビル	6–7(2), 6–4, 4–6
優勝	2.	1999年5月3日	テンプレート:Flagicon デルレイビーチ	クレー	テンプレート:Flagicon グザビエ・マリス	6–4, 6–7(2), 6–1
準優勝	3.	1999年10月25日	テンプレート:Flagicon リヨン	カーペット (室内)	テンプレート:Flagicon ニコラス・ラペンティ	3–6, 2–6
優勝	3.	2000年1月10日	テンプレート:Flagicon アデレード	ハード	テンプレート:Flagicon トーマス・エンクビスト	3–6, 6–3, 6–2
優勝	4.	2000年1月10日	テンプレート:Flagicon シドニー	ハード	テンプレート:Flagicon ジェイソン・ストルテンバーグ	6–4, 6–0
優勝	5.	2000年3月6日	テンプレート:Flagicon スコッツデール	ハード	テンプレート:Flagicon ティム・ヘンマン	6–4, 7–6(2)
優勝	6.	2000年6月12日	テンプレート:Flagicon ロンドン	芝	テンプレート:Flagicon ピート・サンプラス	6–4, 6–4
準優勝	4.	2000年11月6日	テンプレート:Flagicon シュトゥットガルト	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon ウェイン・フェレイラ	6–7(6), 6–3, 7–6(5), 6–7(2), 2–6
優勝	7.	2001年1月8日	テンプレート:Flagicon シドニー	ハード	テンプレート:Flagicon マグヌス・ノーマン	6–4, 6–1
優勝	8.	2001年6月11日	テンプレート:Flagicon ロンドン	芝	テンプレート:Flagicon ティム・ヘンマン	7–6(3), 7–6(3)
優勝	9.	2001年6月18日	テンプレート:Flagicon スヘルトーヘンボス	芝	テンプレート:Flagicon ギリェルモ・カナス	6–3, 6–4
優勝	10.	2001年9月10日	テンプレート:Flagicon 全米オープン	ハード	テンプレート:Flagicon ピート・サンプラス	7–6(4), 6–1, 6–1
優勝	11.	2001年10月1日	テンプレート:Flagicon 東京	ハード	テンプレート:Flagicon ミシェル・クラトクビル	6–4, 6–2
優勝	12.	2001年11月12日	テンプレート:Flagicon シドニー	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon セバスチャン・グロジャン	6–3, 6–3, 6–4
優勝	13.	2002年2月25日	テンプレート:Flagicon サンノゼ	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon アンドレ・アガシ	4–6, 7–6(6), 7–6(4)
優勝	14.	2002年3月11日	テンプレート:Flagicon インディアンウェルズ	ハード	テンプレート:Flagicon ティム・ヘンマン	6–1, 6–2
優勝	15.	2002年6月10日	テンプレート:Flagicon ロンドン	芝	テンプレート:Flagicon ティム・ヘンマン	4–6, 6–1, 6–4
優勝	16.	2002年6月24日	テンプレート:Flagicon ウィンブルドン	芝	テンプレート:Flagicon ダビド・ナルバンディアン	6–1, 6–3, 6–2
準優勝	5.	2002年8月12日	テンプレート:Flagicon シンシナティ	ハード	テンプレート:Flagicon カルロス・モヤ	5–7, 6–7(5)
準優勝	6.	2002年11月4日	テンプレート:Flagicon パリ	カーペット (室内)	テンプレート:Flagicon マラト・サフィン	6–7(4), 0–6, 4–6
優勝	17.	2002年11月11日	テンプレート:Flagicon 上海	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon フアン・カルロス・フェレーロ	7–5, 7–5, 2–6, 2–6, 6–4
優勝	18.	2003年3月3日	テンプレート:Flagicon スコッツデール	ハード	テンプレート:Flagicon マーク・フィリプーシス	6–4, 6–4
優勝	19.	2003年3月10日	テンプレート:Flagicon インディアンウェルズ	ハード	テンプレート:Flagicon グスタボ・クエルテン	6–1, 6–1
準優勝	7.	2003年8月4日	テンプレート:Flagicon ロサンゼルス	ハード	テンプレート:Flagicon ウェイン・フェレイラ	3–6, 6–4, 5–7
優勝	20.	2004年1月12日	テンプレート:Flagicon シドニー	ハード	テンプレート:Flagicon カルロス・モヤ	4–3, 途中棄権
優勝	21.	2004年2月16日	テンプレート:Flagicon ロッテルダム	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon フアン・カルロス・フェレーロ	6–7(1), 7–5, 6–4
準優勝	8.	2004年8月9日	テンプレート:Flagicon シンシナティ	ハード	テンプレート:Flagicon アンドレ・アガシ	3–6, 6–3, 2–6
優勝	22.	2004年8月16日	テンプレート:Flagicon ワシントンD.C.	ハード	テンプレート:Flagicon ジレ・ミュラー	6–3, 6–4
優勝	23.	2004年8月23日	テンプレート:Flagicon ロングアイランド	ハード	テンプレート:Flagicon ルイス・オルナ	6–3, 6–1
準優勝	9.	2004年9月13日	テンプレート:Flagicon 全米オープン	ハード	テンプレート:Flagicon ロジャー・フェデラー	0–6, 6–7(3), 0–6
準優勝	10.	2004年11月22日	テンプレート:Flagicon ヒューストン	ハード	テンプレート:Flagicon ロジャー・フェデラー	3–6, 2–6
優勝	24.	2005年1月10日	テンプレート:Flagicon シドニー	ハード	テンプレート:Flagicon イボ・マイナー	7–5, 6–0
準優勝	11.	2005年1月31日	テンプレート:Flagicon 全豪オープン	ハード	テンプレート:Flagicon マラト・サフィン	6–1, 3–6, 4–6, 4–6
準優勝	12.	2005年3月21日	テンプレート:Flagicon インディアンウェルズ	ハード	テンプレート:Flagicon ロジャー・フェデラー	2–6, 4–6, 4–6
準優勝	13.	2006年2月20日	テンプレート:Flagicon サンノゼ	ハード (室内)	テンプレート:Flagicon アンディ・マリー	6–2, 1–6, 6–7(3)
準優勝	14.	2006年3月6日	テンプレート:Flagicon ラスベガス	ハード	テンプレート:Flagicon ジェームズ・ブレーク	5–7, 6–2, 3–6
優勝	25.	2006年6月18日	テンプレート:Flagicon ロンドン	芝	テンプレート:Flagicon ジェームズ・ブレーク	6–4, 6–4
優勝	26.	2007年3月5日	テンプレート:Flagicon ラスベガス	ハード	テンプレート:Flagicon ユルゲン・メルツァー	6–4, 7–6(10)
優勝	27.	2009年4月12日	テンプレート:Flagicon ヒューストン	クレー	テンプレート:Flagicon ウェイン・オデスニク	6–2, 7–5
優勝	28.	2010年6月12日	テンプレート:Flagicon ハーレ	芝	テンプレート:Flagicon ロジャー・フェデラー	3–6, 7–6(4), 6–4
準優勝	15.	2012年7月15日	テンプレート:Flagicon ニューポート	芝	テンプレート:Flagicon ジョン・イスナー	6–7(1), 4–6
準優勝	16.	2013年7月14日	テンプレート:Flagicon ニューポート	芝	テンプレート:Flagicon ニコラ・マユ	7–5, 5–7, 3–6
優勝	29.	2014年1月5日	テンプレート:Flagicon ブリスベン	ハード	テンプレート:Flagicon ロジャー・フェデラー	6–1, 4–6, 6–3
優勝	30.	2014年7月13日	テンプレート:Flagicon ニューポート	芝	テンプレート:Flagicon イボ・カロビッチ	6–3, 6-7(4), 7-6(3)

4大大会優勝

• ウィンブルドン 男子シングルス：1勝（2002年） ［混合ダブルス準優勝1度：2000年］
• 全米オープン 男子シングルス：1勝（2001年）/男子ダブルス：1勝（2000年）

年	大会	対戦相手	試合結果
2001年	全米オープン	テンプレート:Flagicon ピート・サンプラス	7-6, 6-1, 6-1
2002年	ウィンブルドン	テンプレート:Flagicon ダビド・ナルバンディアン	6-1, 6-3, 6-2

4大大会シングルス成績

大会	1997	1998	1999	2000	2001	2002	2003	2004	2005	2006	2007	2008	2009	2010	2011	2012	2013	2014	通算成績
全豪オープン	1R	1R	2R	4R	3R	1R	4R	4R	F	2R	3R	4R	1R	4R	1R	4R	1R	1R	30–18
全仏オープン	A	LQ	1R	4R	QF	4R	3R	QF	A	4R	4R	3R	3R	3R	A	1R	1R	1R	28–14
ウィンブルドン	A	LQ	3R	1R	4R	W	1R	QF	SF	QF	4R	4R	QF	4R	2R	1R	2R	2R	41–15
全米オープン	A	LQ	3R	SF	W	SF	QF	F	SF	QF	2R	A	3R	1R	A	3R	4R		46–12

外部リンク

• テンプレート:ATP
• テンプレート:Davis Cup
• テンプレート:ITF
• テンプレート:SportsReference
• 公式サイト（英語。妻のベックと運営している）