カタコンベ
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カタコンベ(イタリア語:catacombe)は、地下の墓所のこと。もともとはローマのサン・セバスティアーノ・フォーリ・レ・ムーラ教会の埋葬場所のことを意味していたが、死者を葬る為に使われた洞窟、岩屋や地下の洞穴のこと全般を指すようになった。英語(catacomb)ではカタコームまたはカタクームといい、語尾のbは発音しない。イタリア語(catacombe)やドイツ語(Katakombe)ではカタコンベと発音される。フランス語(Catacombes)ではカタコンブに近い音になる。イタリア・パレルモのカプチン会修道士墓所が最も有名で観光客も多く、タクシーで「カタコンベ」と言っただけで目的地に着くほどである。
以下の場所が有名な墓所。
- イタリア・カプチン会修道士墓所 en:Catacombe dei Cappuccini
- イタリア・ローマのカタコンベ en:Catacombs of Rome(サン・セバスティアーノ・フォーリ・レ・ムーラ教会など)
- イタリア・骸骨寺 en:Santa Maria della Concezione dei Cappuccini
- フランス・カタコンブ・ド・パリ
- オーストリア・ウィーン、シュテファン大聖堂、ミヒャエル教会
- エジプト・アレキサンドリア
- マルタ島
- スペイン・グラナダ
- ペルー・リマ
類似のものとしてはトルコのアナトリア、北アフリカのスサ、イタリアのナポリ、ドイツのトリーア、ウクライナのキエフなどに存在する。
ウクライナやロシアのカタコンベは鉱石、石灰岩の採掘後のトンネルが使われており、クリミアや黒海沿岸に位置している。有名なものはオデッサやクリミア、アジムシュカイ(Ajimushkay)のものである。それらはソ連の第二次世界大戦のゲリラの基地としても使われた。Ajimushkay には10000人の兵士や難民が葬られている。その後、博物館として公開されているところもある。
ヴィクトル・ハルトマンの絵画を基にしたといわれる組曲展覧会の絵の一曲に、これを題名とする曲がある。また、レスピーギは交響詩『ローマの松』の第2部で「カタコンバ付近の松」を題材にしている。
関連項目
- 墓地
- カタコンベ (映画) - パリのカタコンベを舞台に描いた2007年のアメリカ映画。
- カタコンベ (小説) - 神山裕右の冒険小説。