重心

テンプレート:Otheruseslist テンプレート:出典の明記重心（じゅうしん、テンプレート:Lang-en-short^[1]）とは、力学において、空間的広がりをもって質量が分布するような系において、その質量に対して他の物体から働く万有引力の合力の作用点。質量中心（しつりょうちゅうしん、テンプレート:Lang-en-short）ともいう（質量分布が均一であるときは centroid とも）。

概要

吊り下げによる重心位置の関係

幾何学的には、ある図形の、そのまわりでの一次モーメントが 0 であるような点のこと。数式を用いて書けば、図形 D に対して、点 g が D の重心であるとは、次が成り立つことである。

<math>\int_D (\boldsymbol{g} - \boldsymbol{x})\,d\boldsymbol{x} = \boldsymbol{0}.</math>

また、図形 D （およびその周辺）の各点 x が密度 f(x) を持つなら、その重心 g とは、

<math>\int_D (\boldsymbol{g} - \boldsymbol{x})f(\boldsymbol{x})\,d\boldsymbol{x} = \boldsymbol{0}</math>

を満たす点 g である（もちろん g が D 外の点であることもあり得る）。

密度が一定の場合、単体に限って言うなら、全頂点の各座標の値の算術平均をその座標の値として持つ点はその単体の重心となる。例として、三角形のそれぞれの頂点と対辺の中点を線分で結んだときにできる交点は、その三角形の重心と一致する。

また、物体の端点で吊り下げた場合には、吊り下げ軸線上に重心が通るため、端点で吊るすことで重心位置を求めることができる。

天体力学的には、2つの球状天体の重心と軌道には次のようなパターンがある。