アレルギー性肉芽腫性血管炎
テンプレート:Infobox disease アレルギー性肉芽腫性血管炎(アレルギーせい・にくげしゅせい・けっかんえん、Allergic granulomatosis-Angitis; AGA)は全身の動脈に炎症が生じる病気である。国際的には、チャーグ・ストラウス症候群(Churg-Strauss syndrome)の名称が一般的である。新たに多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症 (Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPA) の名称が提唱されている[1]。
アレルギー性肉芽腫性血管炎のデータ | |
ICD-10 | M30.1 |
統計 | 出典:WHO |
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日本の患者数 | |
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目次
歴史
病気概念の歴史的変遷
1951年にChurgとStraussが病理学的な見地から結節性多発動脈炎 (PN) からの分離独立を唱えた。
定義(概念)
アレルギー性肉芽腫性血管炎は全身の動脈に壊死性血管炎を生じる病気[2]。結節性多発動脈炎 (PN) は肺動脈を侵さないが、本症は肺動脈を侵す。
病態
好酸球増多を伴う全身性血管炎であり、病理学的には好酸球浸潤を伴う壊死性血管炎や血管内外の肉芽腫を生じる。
疫学
症例数が少ないため、大規模な臨床研究を行いにくく、診断指針、治療指針はまだまとまっているとはいい難い。
症状
血管炎症状の前に気管支喘息や副鼻腔炎などのI型アレルギー性症状が先行する事が多い[3]。血管炎症状として多彩な臓器症状を呈する。多発性単神経炎を主体とする神経症状が頻度が高く、全症例の70%以上で認められる。その他、関節炎、肺、心臓(冠動脈疾患)、皮膚(発疹)、消化管(潰瘍)、腎症などが起こる。
検査
血液検査
生化学検査
レントゲン写真検査
- 胸部レントゲン写真検査
- 浸潤影が認められることもあるが、特異的でない。
肺胞洗浄液(BAL)
- 好酸球↑
針生体検査
血管炎を認める。
診断
罹患臓器に針生体検査を行って炎症を認める。
治療
血管炎症候群の中では比較的ステロイド治療に対する反応は良好である。しかし、難治例、再発例に対してはステロイドパルス療法や、免疫抑制剤の併用(シクロフォスファミドなど)、γ-グロブリン大量投与療法などが試みられている。