ジェイアールバステック
テンプレート:Infobox ジェイアールバステック株式会社は東京都千代田区に本社を置く企業。ジェイアールバス関東の完全子会社である。
目次
概要
元々は、旧国鉄の関連会社「日本交通観光社」(通称「日交観」)として各地の国鉄バスの駅業務の委託業者を統合するために設立されたものであり、その後、鉄道線の駅の業務委託や旅行業・保険代理業にも進出していた。
国鉄分割民営化に伴い各地域会社への分社化(日本交通観光社本体としては東日本旅客鉄道(JR東日本)管内の事業のみを継承)を経て、JR東日本の子会社であるJRバス関東の子会社(JR東日本の孫会社)となり、JRバス関東の一部事業(高速バスの受託運行など)を担う子会社となって現在に至る。旧・日交観系列会社の中では、スワローツアーと共に元々の本業であった鉄道駅の出札・改札業務から完全撤退した会社であると同時に、東海交通事業と並んで直営で旅客輸送事業を担っている会社でもある。
沿革
- 1955年 - 「株式会社日本交通観光社」設立。
- 1988年4月1日 - 東北・関東地方を除く地方機関を地域ごとに移管・分社化。日本交通観光社自体は、JR東日本の子会社となる(JR東日本グループ)。移管・分社会社は下記の通り。
- 北海道地方…日交観北海道(現・北海道ジェイ・アール・サービスネット)
- 東北・関東地方…日本交通観光社
- 東海地方…東海交通事業
- 関西地方…近畿交通事業(現・ジェイアール西日本交通サービス)
- 北陸地方…北陸整備(現・ジェイアール西日本金沢メンテック)
- 中国地方…中国交通事業(旧・中国弘済事業、現・ジェイアール西日本広島メンテック)
- 九州地方…九州交通企画(現・JR九州鉄道営業)
- 1991年5月1日 - 東北地方をスワローツアーに分社。
- 2000年4月1日 - JR東日本がジェイアールバス関東に株式を譲渡し、商号を「ジェイアールバステック株式会社」に変更する。
- 2005年3月25日 - 高速バス事業開始。東名ハイウェイバスに参入。
- 2006年10月 - 高速バス「つくば号」の運行受託(運転・運行管理・整備管理業務)を開始。
- 2007年3月 - 高速バス「はさき号」の運行受託を開始。
- 2008年4月1日 - 「御殿場プレミアム・アウトレット号」(東京駅 - 御殿場プレミアム・アウトレット)の毎日運行化に伴い、月曜日~木曜日(祝日・特定繁忙日を除く)の運行を担当。
- 2008年11月 - 高速バス常陸太田線の運行受託を開始。
- 2008年12月1日 - 「御殿場プレミアム・アウトレット新宿号」(新宿駅 - 御殿場プレミアム・アウトレット)の運行を開始。
- 2011年4月4日 - 東日本大震災発生に伴い、JRバス関東が緊急支援バスとして運行していた東京 - 仙台間高速バスの増便に伴い、この日よりJRバステックも一部便の運行を担当[1]。同年4月26日(仙台発は翌4月27日)まで運行した。
- 2012年7月11日 - 高速バス「あみプレミアム・アウトレット、龍ヶ崎ニュータウン線」の運行を開始(関東鉄道との共同運行)。
- 2012年12月14日 - 高速バス「東京駅 - 御殿場高原時之栖線」の運行を開始。
業務内容
路線バス事業
概説
2005年3月25日より、東名高速線の東京駅 - 名古屋駅間の一部便の運行を担当している。2012年6月1日からは、東京駅 - 静岡駅間の便も担当している。
乗務員は始発駅の発車前にいったん通路に立ち、挨拶と安全運転宣言をしてから発車する。
なお、ジェイアールバステックは東京以外に拠点がないため、乗務員は東京から名古屋までの通し乗務で、片道運行1回が1つの行路となっている。また、名古屋ではJR東海バス名古屋支店に入庫・滞泊する。
所管路線
- 東名ハイウェイバス
- 御殿場プレミアム・アウトレット号(東京駅 - 御殿場プレミアム・アウトレット)
- 月曜日~木曜日の運行を担当(祝日および特定繁忙日を除く)。なお、金曜日~日曜日と祝日・特定繁忙日はJRバス関東が運行。
- 2012年6月9日からは、土曜・休日には季節便1往復(61号・62号)を運行。
- 御殿場プレミアム・アウトレット新宿号(新宿駅 - 御殿場プレミアム・アウトレット)
- 2008年12月1日運行開始。1日1往復。このほか土曜・休日には季節便1往復(91号・92号)を運行。
- 東京駅 - 御殿場高原時之栖
- 2012年12月14日運行開始。※運休中
過去の所管路線
- あみプレミアム・アウトレット、龍ヶ崎ニュータウン線(東京駅 - (あみプレミアム・アウトレット) - 白羽一丁目)
- 2012年7月11日運行開始。関東鉄道との共同運行。路線の詳細については当該項目を参照のこと。
- 2013年7月11日よりJRバステックが撤退し、関東鉄道の単独運行となる。
車両
車両は高速車が東京高速バス管理所に8台在籍しており、うち事業開始にあわせて導入された6台がいすゞ・ガーラ (KL-LV774R2) 、御殿場プレミアム・アウトレット新宿号運行開始にあわせて増備された1台は三菱ふそう・エアロエース (BKG-MS96MP) である(もう1台はJRバス関東から移籍した日野・セレガR)。新たに導入された車両のカラーリングは、白をベースに青色・銀色の帯を巻いたデザインである。この車両は「スワローエクスプレス」と命名され、正面には国鉄バスから受け継いだシンボルマークであるツバメを正面からみた図案を配置している。この他、窓下の青帯の中にもツバメを描いているほか、ドア脇にも「JR BUS KANTO」と書かれており、JRバスグループであることを強調している。なお、車両番号は、JRバス関東と異なり、導入年度の下2桁と連番2桁である。
また、「JRバス関東の新しい提案」と称したさまざまな新機軸が盛り込まれた仕様となった[2]。
- 4列シートながらシートピッチを拡大した上、補助席を廃止して座席幅も拡大。肘掛が太いのが最大の特徴。座席形状も長距離乗車に配慮したものとなっている。
- パソコン電源の設置
- 最後部4席(9・10番のC・D席)には、ノートパソコン用の電源を用意した。
- マイナスイオン発生装置付空気清浄機の設置
- 光触媒プリーツカーテンの採用
これらの施策のうち「パソコン電源の設置」以外は、その後のJRバス関東の車両にも採用されている。
全車両とも、客室最前部には案内表示用の液晶ディスプレイが設置されている。
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楽座シート
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楽座シートの座席下にあるノートパソコン用の電源コンセント
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客室最前方にある案内表示用ディスプレイ
路線バス運行受託事業
以下の路線の運行(運転・運行管理・整備管理業務)をJRバス関東より受託している。
- つくば号 (東京支店担当便のみ)
- ミッドナイトつくば号 (東京支店担当便のみ)
- はさき号
- 新宿・東京 - 常陸太田線
洗車・清掃受託事業
ジェイアールバス関東の支店において、車両の清掃を受託している。
JRバス関東東京支店での受託については、他の支店よりも広範囲にわたり、入庫する全てのバスについて作業を受託している。東京支店が夜行高速バスを多く受け持つ関係上、朝方の入庫車両だけで数十台となり、半数は他社の車両であるが、それらの車両も含まれている。
通常、夜行高速バスの到着後の車内清掃や給油などは、乗務員の担当業務であるが、東京支店において乗務員の作業とすると、それらの待ち時間はかなり長くなる。出庫が早い車両が優先的に作業に入ることになるが、夜までに作業が完了すれば問題ない夜行高速バスの到着後整備はどうしても後回しになり、到着台数の多い繁忙期には乗務員の仮眠時間まで削られてしまう。
このため、東京支店に到着したバスは、会社にかかわらず所定のエリアに停車した上で、キーを挿したままで下車し、乗務員はそのまま到着点呼に入る。そのバスの洗車・車内清掃・給油・駐車まではジェイアールバステックが業務を受託している。
旅客案内業務
安房白浜駅での窓口業務や、JRバス関東コールセンターの電話案内業務の受託などを行なっている。
その他の事業
- 自動車の洗車・清掃作業
- 回送バスの運転業務(東京駅~JRバス関東東京支店間)
- 駐車場管理業務の受託(大宮駅屋上駐車場)
- 駅レンタカー業務受託(大宮駅)
- 従業員輸送業務の受託
- 飲食店・売店・食堂等の営業
- 貸自転車業・貸ロッカー業
- 損害保険代理店業
- 警備業
- 不動産の賃貸業
現業機関
- 東京事業所(ジェイアールバス関東東京支店隣接)
- 佐野事業所(ジェイアールバス関東佐野支店隣接)
- 土浦事業所(ジェイアールバス関東土浦支店隣接)
- 八日市場事業所(ジェイアールバス関東八日市場支店隣接)
- 館山事業所(ジェイアールバス関東館山支店隣接)
- 宇都宮事業所(ジェイアールバス関東宇都宮支店隣接)
- 水戸事業所(ジェイアールバス関東水戸支店隣接)
- 西那須野事業所(ジェイアールバス関東西那須野支店隣接)
- 棚倉事業所(ジェイアールバス関東棚倉営業所隣接)
- 大宮事業所(旧・JRバス関東大宮営業センター)
- 千葉事業所
- 東京駅日本橋口警備
- 新宿駅前警備
- 上野駅前警備
- 東京高速バス管理所
- 回送バス管理所
- 東京駅八重洲南口バスターミナル売店
- 新宿駅新南口バスターミナル売店
- 館山駅東口バスターミナル売店
- レンタサイクル(鎌倉駅・長谷駅・館山駅)
- 東京食堂
- 東京売店宝くじセンター
- 大手町高速バス案内センター(JRバス関東高速バス案内センターにて電話案内業務を受託)
注記
- ↑ 【運行情報】東京-仙台間の高速バスの増便と運行期間延長について(2011年4月1日 JRバス関東 トピックス)
- ↑ 公式サイトでダウンロードが可能な「スワローエクスプレス」パンフレットによる。テンプレート:PDFlink