ミドリムシ

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テンプレート:Redirect テンプレート:生物分類表 ミドリムシ(緑虫)は、ユーグレナ植物門ユーグレナ藻綱ユーグレナ目に属する鞭毛虫の仲間であるミドリムシ属 テンプレート:Snamei の総称。テンプレート:Snamei の由来は、(eu 美しい + glena 眼点)。名称としてミドリムシの代わりに「ユーグレナ」を用いる場合も多い。古くはユーグレムシの名称が使われたこともある[1]。本項目では テンプレート:Snameiテンプレート:Snamei などを含む、典型的なミドリムシに関して記述する。

ミドリムシの名は、広義にはミドリムシ植物 テンプレート:Sname(≒ 現在のユーグレナ類 テンプレート:Sname)全体の総称として用いられるテンプレート:要出典鞭毛運動をする動物的性質をもちながら、同時に植物として葉緑体を持ち光合成を行うため、「単細胞生物は動物/植物の区別が難しい」という話の好例として挙げられることが多い。これはミドリムシ植物がボド類のような原生動物と緑色藻類との真核共生により成立した生物群であるためである。それゆえミドリムシ植物には テンプレート:Snamei 属のように葉緑体を持たず捕食生活を行う生物群も現存する。

特徴

淡水ではごく普通に見られる生物である。止水、特に浅いたまり水に多く、春から夏にかけて水田ではごく頻繁に発生する。水温が上がるなどして生育に適さない環境条件になると、細胞が丸くなってシスト様の状態となり、水面が緑色の粉を吹いたように見える。

ミドリムシは0.1mm以下の単細胞生物で、おおよそ紡錘形である。二本の鞭毛を持つが、一本は非常に短く細胞前端の陥入部の中に収まっている為、しばしば単鞭毛であると誤記述される。もう一方の長鞭毛を進行方向へ伸ばし、その先端をくねらせるように動かしてゆっくりと進む。細胞自体は全体に伸び縮みしたり、くねったりという独特のユーグレナ運動(すじりもじり運動)を行う。この運動は、細胞外皮であるペリクルの構造により実現されている。ペリクルは螺旋状に走る多数の帯状部で構成されており、一般的な光学顕微鏡観察においても各々の接着部分が線条として観察される。細胞の遊泳速度もさほど速くないので、初歩的な顕微鏡観察の題材に向く。

鞭毛の付け根には、ユーグレナという名の由来でもある真っ赤な眼点があるが、これは感光点ではない。感光点は眼点に近接した鞭毛基部の膨らみに局在する光活性化アデニル酸シクラーゼ (PAC) の準結晶様構造体である。真っ赤な眼点の役目は、特定方向からの光線の進入を遮り、感光点の光認識に指向性を持たせる事である。

細胞内には楕円形の葉緑体がある。葉緑体は三重膜構造となっており、二次共生した緑藻に由来する。従って緑藻同様、光合成色素としてクロロフィルa、bを持つ。ミドリムシでありながらオレンジ色や赤色を呈する種もあるが、これは細胞内に蓄積されたカロテノイドキサントフィルによるものである。細胞内には貯蔵物質としてパラミロンというβ1,3-グルカンの顆粒も見られる。

系統

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ミドリムシは、古くは原生動物鞭毛虫綱 の植物鞭毛虫などとして扱われた。

ミドリムシを含むユーグレナ類 テンプレート:Sname は、系統的にはアフリカ睡眠病の病原体であるトリパノソーマを含むキネトプラスト類ディプロネマ類 テンプレート:Snameテンプレート:Sname と姉妹群であり、近年ではこれらをまとめたユーグレノゾアとして、エクスカバータの内部に含める。

利用

ミドリムシを用いたバイオ燃料の研究や医療技術の転用、環境改善、豊富な栄養素を持つことから食用としての研究が進んでいる[2]

2013年1月9日、産業技術総合研究所がミドリムシ来成分が約70%を占めるプラスチックの生成に成功した[3]

脚注

  1. 内田代表(1952)p.1742
  2. ミドリムシのバイオ燃料は本当に有望か? 日経ビジネスオンライン 記事:2013年4月24日 閲覧:2013年6月17日
  3. テンプレート:PDFlink

参考文献

  • テンプレート:Cite journal
  • 千原光男編集;岩槻邦男・馬渡峻輔監修『藻類の多様性と系統』,(1999),裳華房
  • 内田清之助(著者代表)、『改訂増補 日本動物圖鑑』、1952、北隆館

関連項目

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外部リンク