CFJ (企業)
CFJ合同会社(シーエフジェー)は、アメリカ合衆国の金融大手シティグループの一員の消費者金融会社であるシティファイナンシャルの日本法人である。なお、「CFJ」の表記は「CitiFinancial Japan(シティフィナンシャル・ジャパン)」の頭字語であるが、法人としての正式な商号は「CFJ」である。
概要
成り立ち
2003年1月1日に、アメリカの最大手金融グループのシティコープ(現シティグループ)が資本参加していた消費者金融会社3社(ディックファイナンス株式会社、アイク株式会社、株式会社ユニマットライフ)の合併で誕生(存続会社はディックファイナンス)。
なお、「シティバンク」や「シティカード」などの他のシティグループの企業同様に「シティ」のブランドを前面に押し出す事をせず、「CFJ」の社名表記としていたほか、「ディック」ブランドのテレビCMにおいて、シティグループの一員であることは公表していなかった理由は公表されていない。さらに、本社勤務の一部の社員の名刺には、「Citifinancial」の表記やシティグループのロゴが入っていたものの、店舗勤務の社員やそのほかの多くの本社勤務の社員の名刺には、そのような表記やロゴが入っていなかった。
事業展開
ディックと女性専用キャッシングのユニマットレディスの2つのブランドを展開し、天王洲アイルのシティグループセンターの本社と晴海トリトンスクエア、なんばパークスのオペレーションセンターの他、全国各都道府県に支店とサテライト(無人店舗)を持つ。また、インターネットや携帯電話を通じた申込みや借り入れなどの各種サービスも提供していた。
事業縮小と事業撤退
しかし、その後の消費者金融業界の構造変化と、サブプライムローン問題を受けたシティグループの経営不振を受けてリストラを進め、その一環として中華人民共和国の大連にコールセンターを開設し、銀行振込で入金した顧客の入金業務を現地スタッフが行うこととなった他、2007年1月には最盛期には500店舗あった有人、無人店舗を大幅に削減した。さらに2007年末にも無人店舗の削減を行うなど、競合他社に先んじて急激に事業縮小を進めた。
この様な急激な事業縮小の動きを受けて、「シティグループがCFJの売却を検討している」とウォールストリート・ジャーナルや日本経済新聞で報じられたものの[1]、他社への売却は成功しなかった。
2008年6月6日には、「シティの消費者金融事業における更なる見直しについて」と題する報道発表にて、CFJが行う消費者金融事業を大幅に縮小し全店舗を閉鎖することを正式に発表し、同時に今後も経営は継続するもののインターネットと電話による貸付というスタイルとなると発表された。さらに同年11月28日には合同会社に改組した。
その後も残っていた「ユニマットレディス」ブランドを、2009年3月24日に「ディック」ブランドに統合する形で終了し、同ブランドのウェブサイトを閉鎖した[2]。2010年9月7日に「ディック」に於いて全ての新規貸付受付を中止し、事実上の事業撤退となった。ディックのWebサイトでは残高が残る債務者向けに存在しており、新規申し込みページについてはプロミスのフリーキャッシングの申込を取次する形態となっている。法人格自体は存続し、貸金業の廃業も行われていないものの新規営業は行っていない。
関連項目
脚注
外部リンク
テンプレート:Asbox- ↑ 「シティ、資産売却検討・米紙報道、日本の事業も対象か」(Nikkei Net)
- ↑ ブランド統合のお知らせ(ユニマットレディス) CFJ・お知らせ2009年3月10日