金杯 (競馬)

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競馬における金杯(きんぱい)は、勝利馬主に金の杯(さかずき)を与えることを名称とした競走名である。

概要

日本に於いては、現在は中央競馬重賞が2競走地方競馬(金杯もしくは金盃)にもいくつか存在するが、出走資格・距離・開催時期等に共通点はなく勝利馬主に金の杯(さかずき)を与えることのみが共通点といえる。

また世界各国でも「Gold Cup」(ゴールドカップ)とつく競走が施行されており、文献によっては「金杯」と訳されることがある。

日本の「金杯」・「ゴールドカップ」

中央競馬

地方競馬

世界各国の主な「ゴールドカップ」

金杯(東西)制覇

ドウカンヤシマ1984年に金杯(東)、1987年に金杯(西)を制し、中央競馬の金杯の両競走制覇を成し遂げている。東西金杯をともに勝利した競走馬はこの1頭のみ。また、騎手では柴田善臣松岡正海が東西金杯を制している。

金杯と銀杯

かつてアラブ系馬による競走が盛んに行われていた時代には、主にサラブレッド系競走を金杯、アラブ系競走を銀杯として出走条件を似通わせ、同時期に行われることが多く行われていた。

中央競馬でもアラブ系競走を行っていた頃は、オープン特別の銀杯を正月に行っていた。南関東公営競馬でも、大井競馬場ではサラ系の金盃に対してアラブ系の銀盃、浦和競馬場ではサラ系のゴールドカップに対してアラブ系のシルバーカップという競走を行っていた。

福山競馬場では金杯を4歳以上、銀杯を3歳戦(どちらもアラブ系)として行っていた。

金杯に関するエピソード

一年の計は金杯にあり

「一年の計は元旦にあり」と言うことわざがあるが、中山金杯と京都金杯ではこれになぞらえて「一年の計は金杯にあり」といわれる。本レースは新年最初の開催日に行われるメインレースであり、一年の競馬の運を占う為にこのレースの馬券を購入する者が多い。現地に訪れて観戦をする者も多く、中山競馬場や京都競馬場は普段の重賞(G1競走は除く)開催日より多い観客が訪れ、時期も相まってさながら正月の雰囲気となる。

また、金杯に関わる言葉としては「金杯で乾杯」というものもある。本競走で馬券を的中させるという意気込みをこめた言葉である。ハズれてしまうと「金杯で完敗」と言う。この言葉は兵庫県神戸市に本社を置く金盃酒造株式会社が販売していた、清酒「金盃」の宣伝文句「キンパイでカンパイ」が由来で、金盃の自販機などにもキャッチフレーズとして使われていた。

このように、中央競馬の金杯は中央競馬の年間開催最後の重賞である有馬記念同様、重賞競走の中でも様々な意味で重要な位置にあるといえる。「一年の計は金杯にあり」と金杯が言われるのと同様に「有馬良ければ全て良し」とも言われる。

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