大相撲熱戦十番

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大相撲(本場所名)熱戦十番(おおずもうねっせんじゅうばん)は、1973年5月から1987年3月まで、大相撲本場所期間中の17時台に文化放送ラジオ大阪とラジオ沖縄で放送されていた、生中継スポーツ番組

概要

タイトルが示す通り、本場所が佳境に入る中入後幕内後半戦の取組10番内外を毎日実況中継した。NHKラジオの中継放送よりも洒脱な進行で、取組の合間には力士像だけでなく大相撲にまつわる様々な話題を採り上げ、NHKに先駆けて支度部屋からのリポートを手掛けるなど、親しみやすく迫力ある番組作りが為され、好角家のみならず一般的なファンからも支持を集めた。

番組は軽妙な呼び込み太鼓で開始し、エンディングには当番組オリジナルの相撲甚句(ほぼ日替わり)と、それをバックにした場所毎に異なるテーマソングが流された他、スポンサーの一社であった中央住宅も相撲甚句を織り込んだ当番組限定CMを場所毎に新作するなど、関係者の尽力で大相撲独特の風情を盛り上げていた。

本場所期間中は1時間枠を確保するために、平日15時~18時の生ワイド番組帯を17時までに短縮し、17時から15分間の『ニュース・パレード』も休止したため、文化放送とラジオ大阪では中入に当る番組冒頭に(文化放送/ラジオ大阪)スポットニュースを挿入する形で夕方の報道枠を維持する一方、文化放送では定時に通常通りの『ニュース・パレード』を並行制作しており、両局を除くNRN各局に向けて裏送り送出していた。同様に土曜日・日曜日も通常のレギュラー番組(放送当時は土曜日が日立製作所一社提供の55分番組、日曜日は菊正宗酒造提供の落語番組「辛口名人会」と30分番組)を毎大相撲場所期間中放送休止するか、ラジオ大阪・ラジオ沖縄以外のネット局へ裏送りし、「辛口名人会」は文化放送では時間変更(夜7時台、または夜8時台、もしくは夜9時台前半)して放送していた。

放送末期にはスポンサーの都合から平日(月曜~金曜)の場合、両局共『ニュース・パレード』を定時放送するようになったため、『大相撲熱戦十番』は17時15分からの45分枠に縮小されてしまい、10番に足りぬ取組数しか中継できなくなった。また通常『ニュース・パレード』終了後にワイド番組のパーソナリティと白井静雄アナが掛け合いをする部分は、本場所期間中だけ白井アナのモノローグコールサインのコールで代替されていた。

進行

実況アナウンサー

インタビュアー

その他

  • 山中秀樹 - 学生時代はスポーツアナウンサー志望で、同番組でADのアルバイトをしつつ実況の勉強をしていたが、滑舌と咄嗟の判断の悪さを自覚し、報道・バラエティ方面へと進んだ。

番組終了後

大相撲民放ラジオ実況中継の権利は東京放送(TBS)に移行したが、その後に到来した若貴ブームが空前の人気を博する。これを追い風にTBSラジオでは、AMステレオ放送を開始した1992年3月より、毎場所の初日・中日・千秋楽のみ『熱戦十番』と同じ17時台に同様の1時間の実況中継番組『まった無し!大相撲』を開始したが、後に場所中毎日のダイジェスト番組に変更され、若貴ブームの終息に伴い2000年1月に終了した。現在でも中継権はTBSにあり、実況音声素材は自局のテレビ・ラジオのみならず、民放他局のスポーツニュースにも提供されている。

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