江原由美子
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江原 由美子(えはら ゆみこ、1952年10月29日 - )は、社会学者、首都大学東京教授。専門は、女性学、ジェンダー論、理論社会学。博士(社会学)(東京大学、2002年)。神奈川県生まれ。
日本を代表するフェミニストの一人であり、フェミニズムの議論のまとめ役としての仕事も多い。
多くのフェミニストと異なり女性への役割期待などの問題を、どのようにしてそれが問題とされるようになるのかという視座から理論化の努力を継続している。
略歴
学歴
職歴
- 1979年 東京都立大学人文学部助手
- 1982年 お茶の水女子大学文教育学部専任講師
- 1986年 お茶の水女子大学文教育学部助教授
- 1992年 東京都立大学人文学部助教授
- 2001年 東京都立大学人文学部教授
- 2005年4月 首都大学東京都市教養学部教授
学外における役職
- 日本学術会議第一部幹事(第20期)
著書
単著
- 生活世界の社会学(勁草書房、 1985年)
- 女性解放という思想(勁草書房、 1985年)
- フェミニズムと権力作用(勁草書房、 1988年)
- ラディカル・フェミニズム再興(勁草書房、 1991年)
- 装置としての性支配(勁草書房、 1995年)
- フェミニズムのパラドックス ―― 定着による拡散(勁草書房、 2000年)
- ジェンダー秩序(勁草書房、 2001年)
- 自己決定権とジェンダー(岩波書店、 2002年)
共著
- (長谷川公一・山田昌弘・天木志保美・安川一・伊藤るり)ジェンダーの社会学 ―― 女たち/男たちの世界(新曜社、 1989年)
- (山田昌弘)ジェンダーの社会学 ―― 女と男の視点からみる現代日本社会(放送大学教育振興会、 1999年)
分担執筆
- (若桑みどり他)「ジェンダー」の危機を超える!―徹底討論!バックラッシュ(第一章 ジェンダー概念の有効性について を担当、2006年)
編著
- フェミニズム論争 ―― 70年代から90年代へ(勁草書房, 1990年)
- フェミニズムの主張(2)性の商品化(勁草書房, 1995年)
- フェミニズムの主張(3)生殖技術とジェンダー(勁草書房, 1996年)
- フェミニズムの主張(4)性・暴力・ネーション(勁草書房, 1998年)
- フェミニズムの主張(5)フェミニズムとリベラリズム(勁草書房, 2001年)
共編著
- (山岸健) 現象学的社会学――意味へのまなざし(三和書房, 1985年)
- (井上輝子) 女性のデータブック――性・からだから政治参加まで(有斐閣, 1991年)
- (金井淑子) フェミニズム(新曜社, 1997年)
- (井上輝子・上野千鶴子・大沢真理・加納実紀代) 岩波女性学事典(岩波書店, 2002年)
- (金井淑子) フェミニズムの名著 50(平凡社, 2002年)
訳書
- アンソニー・ギデンズ 社会理論の現代像――デュルケム, ウェーバー, 解釈学, エスノメソドロジー(みすず書房, 1986年)
- ヴァレリー・ブライソン 争点・フェミニズム(監訳/勁草書房, 2004年)