五声

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五声(ごせい)は、中国音楽で使われる五つの音高五音(ごいん)ともいう。

(きゅう)、(しょう)、 (かく)、 (ち)、 (う)の五つ。音の高低によって並べると、五音音階ができる。西洋古典音楽の階名で大体、宮はド(Do)、商はレ(Re)、角はミ(Mi)、徴はソ(Sol)、羽はラ(La)にあたると説明されることが多い。後に変宮(宮の低半音)と変徴(徴の低半音)が加えられ、七声または七音となった。変宮と変徴は大体、シと#ファ(fis)に相当する。音の低いものから並べると、宮・商・角・変徴・徴・羽・変宮で、七音音階を形成する。以降、七声は、宮・商・角・清角(角の高半音の意)・徴・羽・変宮、または宮・商・清角・徴・羽・清羽などでも表された。なお中国伝統音楽にはファに相当する音がない。

また、これらの音は、相対音高があるのみで、絶対音高はない。実際の音楽において、これらの音高は十二律によって確定される。理論上、各十二律で、五声の各音すべてを確定することが可能で、五声では60宮調、七声では84宮調を得ることができる(宮を主音とする調式を「宮」、その他の各音を主音とする調式を「調」と呼んだので、84の調式は12宮72調、合わせて84宮調)。ただし、実際の音楽で用いられる調式は限られており、例えば、燕楽では7宮21調、北曲では6宮11調、南曲では5宮8調のみが使われた。

昔の中国では、五声のそれぞれに身分的な意味を持っていた[1]

  • 宮 - 君主
  • 商 - 臣下
  • 角 - 民
  • 徴 - 事
  • 羽 - 物

参考文献

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