「S式」の版間の差分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(相違点なし)
|
2013年5月16日 (木) 00:38時点における最新版
S式(エスしき、テンプレート:Lang-en-short)とは、LISP で導入され、主に LISP で用いられる形式的な記述方式。「S」は「symbol」のイニシャルである。
形式的にS式は次のように定義される。
- シンボルはS式である
- S式同士のペアはS式である
ペアとは、シンボルまたは他のペアを2つ組み合わせた構造のことで、通常はドット対 (A . B)
として表記される。これに加えて、便宜上 (A . (B . (C . ())))
のような連結リスト型のペアを (A B C)
と略記する。
S式は、LISP におけるリスト構造の表現としてジョン・マッカーシーによって考案された。S式は表記に大量の括弧を使用するため、非常に好き嫌いが分かれるテンプレート:要出典が、コードとデータを均質に記述でき、また構造の解析が容易でマクロが書きやすいことなどから、高い記述力を誇る。LISP とS式は密接に結びついており、両者を分離しようとする試みもいくつかあったが、いずれも成功していない。