キングギドラ (ミュージシャン)
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キングギドラ (King Giddra) は日本のヒップホップグループ。
現在、諸般の事情により、名前を「KGDR」に改名して活動している。(後述)
略称はKG、ギドラ。
目次
概要
- 1993年にK DUB SHINEをリーダーとして結成された。インディーズ時にP-VINE Recordsと契約、その後ソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のデフスターレコーズと契約している。
- グループ名は東宝のゴジラシリーズに登場した三つ首の怪獣「キングギドラ」から。グループ名を考えている時に、「日本を代表し海外でも知られている物」としてゴジラが候補に挙がるが、「金色でダークなイメージということからキングギドラのほうがヒップホップっぽい」ことや、「キングギドラは3本の首で自分達も3人組だから」という理由でキングギドラに決定したという。東宝から正式に許可を得てこのグループ名を名乗っている[1]。
- 歌詞の内容はワックMCを痛烈に批判(ディスリスペクト)する曲からアメリカ同時多発テロ事件、北朝鮮問題、環境問題、覚せい剤、性問題などである。
- 2002年の再結成時には『ミュージックステーション』[2]、『HEY!HEY!HEY!』[3]、『CDTV』にも出演した。
メンバー
- K DUB SHINE(ケーダブシャイン)
- Zeebra(ジブラ)
- DJ OASIS(ディージェイ・オアシス)
来歴
- 1993年、K DUB SHINEがアメリカ合衆国のオークランド (カリフォルニア州)に住んでいた際に、ZEEBRAに電話で日本語によるラップを聴かせたところ意気投合し、ZEEBRAの幼馴染であるDJ OASISを加えグループを結成。
- 1995年、デビューアルバム『空からの力』発表。ライミング、メッセージ性、社会意識の高さ、ライヴパフォーマンスが話題を呼ぶ。『空からの力』はRHYMESTERのMummy-Dが発言していたように、日本語でラップする上で押韻の方法論を完成させたと評価されている、歴史的に非常に重要でエポックメイキングなアルバムである。1990年代の日本語ラップによく見られる熟語で韻を踏んでいく作詞方法が多用された。
- 1996年、シングル『影』リリース。アルバム、シングル、ビデオ各1部を残してグループとしての活動を停止する。以降は各自ソロ活動を行なう。
- 2001年、DJ OASISの1stアルバム『東京砂漠』収録曲「ハルマゲドン」で一時的に再結成、話題を呼ぶ。「地下から…」という曲と共にこの頃からZEEBRAから降谷建志への批判が始まった。同年にリーダーK DUB SHINEのミニアルバム『セイブ・ザ・チルドレン』収録曲「ザ・シャイニング(KG STILL SHINING REMIX)」でも一時再結成。
- 2002年4月11日、6年ぶりに再結成し、シングル『UNSTOPPABLE』『F.F.B.』の2枚を同時リリース。オリコンチャート初登場5位(F.F.B.)、6位(UNSTOPPABLE)のダブルチャートインを果たした。しかし、『UNSTOPPABLE』収録曲「ドライブバイ」での歌詞に(彼ら曰く)「ヤワなラップをする偽者」を同性愛者に擬えて攻撃をほのめかした事が、同性愛者を蔑視していると市民団体が抗議(キングギドラ側は「実際はKICK THE CAN CREW、嵐などのジャニーズに対しての比喩」と発言している)。また、「F.F.B.」にもHIV患者への偏見があると抗議され、両シングルの発売停止に至る。
- 2002年4月27日、両シングルから問題となった「ドライブバイ」「F.F.B.」以外の楽曲を1枚に収録したシングル『UNSTOPPABLE』を再発売した。K DUB SHINEは「最終兵器」のイントロで発売停止になったことなどに対する抗議をしているフシがある。
- 2002年9月11日、シングル「911 (Remix)」「ジェネレーションネクスト」リリース。オリコンチャート初登場6位(911 (Remix))、9位(ジェネレーションネクスト)。
- 2002年10月17日、アルバム『最終兵器』(オリコン初登場3位)、映像版「最終兵器」リリース。アルバム『最終兵器』の中ではDragon AshのKj(降谷建志)、KICK THE CAN CREW、RIP SLYMEを批判(DIS)する内容の曲である「公開処刑 feat. BOY-KEN」、歌詞を一部削除した「F.F.B. (Album Version)」などが収録されている。また2002年公開の窪塚洋介主演の映画『凶気の桜』では、K DUB SHINEが音楽監督を担当し、キングギドラの楽曲がふんだんに使用されている。
- 2003年10月20日、『最終兵器』リミックスアルバム『最新兵器』をリリース。以後、期間限定の再結成だったため3人ともソロでの活動に専念している。
- 2006年、K DUB SHINEとDJ OASISだけで新ユニットRadio Aktive Projectを結成。新曲「そりゃあないよ」のK DUB SHINEのリリックに「大掃除」、「一目瞭然」、「説明不要」、「マジ興味ねえ」、「最後の猶予」、「公開処刑」、「ドライブバイ」、「なんでそんなに」といった、彼等の過去の楽曲の名前が登場。
- 2007年3月31日、日本武道館にて行なわれたRHYMESTERのライブイベントKING OF STAGEにSOUL SCREAMと共に登場。およそ12年振りに「口からでまかせ」を披露した。
- 2011年3月18日、K DUB SHINEが自身のツィッターにて、キングギドラ名義で東北地方太平洋沖地震の被災者への義援金チャリティー・コンサートを行う計画を立てていることを明かした。[4]
- 2011年4月30日、大阪城野外音楽堂で開催された東北地方太平洋沖地震チャリティーライブ「KEEP YOUR HEADS UP!」でキングギドラとしてライブを行う。
- 2011年6月8日、諸般の事情により、名前を「KGDR」に改名して東北地方太平洋沖地震チャリーティーソング「アポカリプス ナウ」の配信を開始。
- 2011年末に発売されたZeebraのオリジナルアルバム「Black World/White Heatの収録曲「Pop」にK DUB SHINE, DJ OASISが参加 。
- 2012年10月30日、ライブ会場限定発売でライブDVD『APOCALYPSE NOW』を発売。
名前の変化
- 2011年6月8日、東北地方太平洋沖地震チャリーティーソング「アポカリプス ナウ」を発表した際、グループ名を「KGDR」に改めた。この理由を、K DUB SHINEは自身のツイッターにて、今回の曲の東電、原発批判を含んだ歌詞の内容や、チャリティに伴う印税の分配など、ソニーと結んでいた契約上障害となる案件があったため、リリース元をソニー・ミュージックからワーナー・ミュージックに移したことに伴い、「キングギドラ」というグループ名が権利上の問題で使用できなくなり、「KGDR」と名前を改めたと説明した。[5]
ディスコグラフィ
12inchシングルレコード
- 『空からの力 c/w 地獄絵図(AOZの視点)』 (1996年)
- 『行方不明 c/w 真実の弾丸』 (1996年)
- 『見まわそう c/w 大掃除』 (1996年)
LPレコード
- 『空からの力』 (1996年)
- 『空からの力 inst.バージョン』 (1996年)
CDシングル
- 『UNSTOPPABLE』 (2002年4月11日)
- 『F.F.B.』 (2002年4月11日)
- 『UNSTOPPABLE(再発版) 』 (2002年4月27日)
- 『911 (Remix)』 (2002年9月11日)
- 『ジェネレーションネクスト』 (2002年9月11日)
CDミニアルバム
CDアルバム
配信
- 『アポカリプス ナウ』 (2011年6月8日) 「KGDR」名義 東北地方太平洋沖地震チャリーティーソング
ビデオ・DVD
- 『影 The Video』 (1998年5月10日)
- 『最終兵器』 (2002年10月17日)
- 『LIVE IN TOKYO 〜最終兵器TOUR 2002〜』 (2003年10月8日)
- 『APOCALYPSE NOW』 (2012年10月30日) ライブ会場限定発売
オムニバス参加作品
- 『BEST OF JAPANESE HIP HOP VOL.2』 (1995年7月21日)
- 「SAGA OF K.G.」名義で『未確認飛行物体接近中』を収録。
- 『WHAT A HELL'S GOING ON?』 / SUPER STUPID (1996年10月21日)
- 12.BULLETS OF TRUTH with キングギドラ(真実の弾丸のバンドバージョン)
脚注
外部リンク
- キングギドラ - 公式サイト