魔法少女ちゅうかないぱねま!

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東映不思議コメディーシリーズ
通番 題名 放映期間
第9作 魔法少女
ちゅうかなぱいぱい!
1989年1月
- 同年7月
第10作 魔法少女
ちゅうかないぱねま!
1989年7月
- 同年12月
第11作 美少女仮面
ポワトリン
1990年1月
- 同年12月

テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVDrama テンプレート:Infobox animanga/Footer魔法少女ちゅうかないぱねま!』(まほうしょうじょ ちゅうかないぱねま)は、1989年7月23日から同年12月24日までフジテレビ系列で放送された特撮テレビ番組東映不思議コメディーシリーズ第10作。全23話。

あらすじ

中華魔界の大富豪の娘で中華魔女であるいぱねまは、聖中華魔女女子学院の八宝菜院長と裏で手を引く八宝菜の姉・揚子江大飯店らの陰謀によって破産に追い込まれたあげく、学院の小公女にされ八宝菜に扱き使われる日々を送っていた。しかしそれに耐えかね、破産と同時に失踪した両親を探すべく、人間界をさまよっていた。

そんな時、人間界で家政婦をした中華魔界の魔法少女ぱいぱいが人間界を去る時に残していった中華魔界のペンダントを携えた、高山シンゴを偶然目撃する。

いぱねまは、それを手がかりに、ぱいぱい同様、高山家の家政婦になり様々な騒動を解決しながら一家の再興と両親の捜索をすることになった…。

概要

前作『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』が主演の小沢なつきの降板によってやむなく打ち切りとなり、急遽制作が決まった作品である[1]。そのため、人気のあった前作の路線を基本的に踏襲しテンプレート:Sfn、ヒロインのいぱねまが失踪した両親を探しつつ、前作と同様、高山家に居候して人間界の生活を体験するというドラマを展開している。これによって知名度が上がった島崎の出世作になった。

登場人物は、人間界のキャラクターは『ぱいぱい』の出演者をほぼ継承しているが、逆に中華魔界のキャラクターはストーリー上、『ぱいぱい』のキャラクターと交錯することがないため、主人公(いぱねま)以下、全員変更になっている。

東映不思議コメディシリーズでは最短の話数となった作品である。

登場人物

いぱねま
中華魔界の見習い中華魔女。勉強は苦手で本来なら聖中華魔女女子学院に入学できる学力はない。同学院を卒業する前に資産家である両親が破産し、卒業証書である中華魔女のペンダントを受取っていないため魔法が未熟。
借金のカタに聖中華魔女女子学院でタダ働きさせられていたが、夜逃げした両親を探して人間界に逃げ出してきた。その際、シンゴがぱいぱいから渡された中華魔女のペンダントを見て、それを貰うため高山家の母親代わりを買って出る。
苦労知らずのお嬢様育ちのため家事仕事は全く出来ないが、努力家でありすぐに腕を上げる。普段は伊達メガネをかけている[2]
「リンパラ、イパネマ、シャオシャオパイ」の呪文でぱいぱいのペンダントを使って中華魔女姿に変身する[3]。ペンダントが変化したステッキはぱいぱいの物とデザインが変わる。
実は、聖中華魔女女子学院に入学できたのは、中華魔界に伝わる伝説の秘宝「グレートパイロン」の正統継承者にして、いぱねまの実家の次期当主であり、グレートパイロンの秘宝を狙う揚子江大飯店と八宝菜院長一派がこの事実を知り、特別に入学を許可したものだった。さらに両親の破産も、彼女らによって仕組まれたものであった。
名前の由来はリオ・デ・ジャネイロのイパネマ海岸とその地を舞台にした曲、「イパネマの娘」から[4]
高山アキラ
三バカ兄弟の長男。父親似の部分が一層強くなり、頼りなさに加え都合が悪くなると逃げ出す癖まで似てきた。兄弟の中でも特に偏差値が低く、小学校一年の算数も出来ない。
高山トオル
三バカ兄弟の次男。父親似の兄とませた弟に挟まれながら多感な時期を迎えている。兄弟の中で一番のしっかり者。
高山シンゴ
三バカ兄弟の三男。『ぱいぱい』から引き続きガールフレンドのサヤカちゃんといい関係。ぱいぱいとの思い出に彼女のペンダントを渡されたが、中華魔女とペンダントの関係を知り、それをいぱねまに譲る。
中華魔界関係者以外でいぱねまが中華魔女に変身する事を知っている唯一の人物。その事に関して口止めされているが、非常に口が軽く皆に言いふらしている。しかし、全く信用されない。その繋がりでぱいぱいが中華魔女であった事も知る。「やった!」(「ぃやった!」に近い独特の発音)が口癖。兄弟の中で一番いぱねまに懐いている。
高山行男
相変わらず頼りない三バカ兄弟の父親。考古学者の仕事は熱心である。最終話で研究室の生徒だった江藤幸子と結婚。
三軒茶屋小百合
行男の姉で三バカ兄弟の伯母。以前にも増して、「名門高山家の復活」を夢見て三バカ兄弟をまともにしようとしている。自身も怪しい商売で金儲けして名門復活を成し遂げようとしている。恋愛経験や結婚歴がなく独身。なぜ三軒茶屋姓であるかは謎。
チグリス
いぱねまの家に仕えていた元召使い。いぱねまの両親に貸しているお金を返してもらうため、いぱねまの親捜しに協力している。
名前の由来はチグリス川
ユーフラテス
いぱねま家の元召使いでチグリスの息子。父の行動についてはいるが、恩を仇で返そうとしている父親に不満を持っている。いぱねば同様、勉強は苦手。侍従関係を重視し、いぱねまに対する恋心を隠している。最後助けに向かい、いぱねまに求婚させられて受け入れる。
名前の由来はユーフラテス川
八宝菜院長
聖中華魔女女子学院院長。苦労して院長になったため、苦労知らずのいぱねまに嫉妬し、地位を貶めようと企む。いぱねまが人間界に逃げても執拗に嫌がらせを繰り返す。
最終話近くで中華魔界に伝わる伝説の秘宝・「グレートパイロン」を得ようといぱねまを誘拐するが、ユーフラテスがやってきていぱねまが解放され、最後はいぱねまが得た「グレートパイロン」の力によって、姉妹ともども実物にさせられる(前作の五目殿下と同じ末路)。
揚子江大飯店(ようすこうだいはんてん)
聖中華魔女女子学院理事長。同学院八宝菜院長の姉。絶対服従の関係にある八宝菜院長を操り、いぱねまが秘密を握るとされる「グレートパイロン」を奪おうとする。
妹同様、最終話近くで最後は冕冠(普段彼女が被る帽子)にさせられる(前作の五目殿下と同じ末路)。

いぱねまの能力

ペンダント
中華魔女への変身アイテムで聖中華魔女女子学院の卒業証書。シンゴから譲り受けた元はぱいぱいのペンダント。変身後はステッキに変わる。
コンパクト
平時に魔法を使用する時のアイテム。ハート形をしており、中に小さなステッキが入っている。魔法を使用する時にはそのステッキを中央に当てて呪文を唱える。ペンダントを所持していない状態では未熟な魔法しか使えない。
不思議な時計
中華魔界に伝わる伝説の時計。時間を操ったり、過去の映像を見せる能力がある。行男が発掘の際に拾い持ち帰った岩の中に入っていた。心の綺麗な人にしか懐かず、最終的にいぱねまが所有することとなる。
オルゴール
いぱねまの部屋に飾ってある装飾品。劇中で特に使用されず出番はEDのみ。

スタッフ

キャスト

放映リスト

放送日 話数 サブタイトル ゲストキャラクター 脚本 監督
7月23日 1 聖中華魔女女子学院の小公女 浦沢義雄 坂本太郎
7月30日 2 ぱいぱいさんに負けない
8月6日 3 母をたずねて三千円 大原清秀 三ツ村鐵治
8月13日 4 不思議な時計?! 浦沢義雄
8月20日 5 砂嵐の少女 山永明子 坂本太郎
8月27日 6 大地に足をつけて… 浦沢義雄
9月3日 7 ユーフラテスの恋 佐伯孚治
9月10日 8 トオルの鬼先生 大原清秀
9月17日 9 ノーブラ日本 村山新治
9月24日 10 ユーフラテスは握らない… 浦沢義雄
10月1日 11 3兄弟のスタンドバイミー 坂本太郎
10月8日 12 ユーフラテスの誕生日
10月15日 13 哀愁の三軒茶屋に霧が降る 山永明子 三ツ村鐵治
10月22日 14 父さんに殴られた日 浦沢義雄
10月29日 15 タナボタ人生 大原清秀 佐伯孚治
11月5日 16 川崎大三郎の秘密 浦沢義雄
11月12日 17 ミカンは総合芸術フルーツです 坂本太郎
11月19日 18 お兄ちゃん売ります
11月26日 19 フィクション王国 大原清秀 村山新治
12月3日 20 在原業平の陰謀 浦沢義雄
12月10日 21 馬少年現わる 大原清秀 坂本太郎
12月17日 22 父さんの恋人は… 浦沢義雄
12月24日 23 別れのクリスマス 三ツ村鐵治

主題歌

  • OP曲 - 「タマゴより難しい」
  • ED曲 - 「優しい柱時計」
    • 作詞 - 石川あゆ子/作曲・編曲 - 本間勇輔/歌 - 井上てるよ(日本コロムビア)
  • 挿入歌 - 「元気がソレを許さない」「恋のピー・カ・ブー」[5]

視聴率

  • 最高視聴率:18.3%(最終回、バッテンロボ丸と並ぶ東映不思議コメディーシリーズ歴代5位)

ビデオリサーチ調べ、関東地区

映像ソフト化

  • ビデオ (VHS、セル・レンタル共通) は全6巻が東映ビデオよりリリースされている。
  • 2003年10月21日12月5日にかけてDVDが東映ビデオから発売された。全2巻の各2枚組でVol.1は11話、Vol.2は12話収録。
  • 2008年7月21日発売の「石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX」に第1話が収録されている。

ネット配信

コミカライズ

注釈

  1. テンプレート:Cite book
  2. 中盤から伊達メガネはかけなくなる。
  3. ぱいぱいと違い、正式な中華魔女ではないので『変身』と扱っている。
  4. DVD VOL1の解説書。
  5. 番組中では「恋のピー・カー・ブー」と表示
  6. 現・ユニバーサルミュージック合同会社

参考文献

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