潜水艦隊
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潜水艦隊(せんすいかんたい、Fleet Submarine Force)とは、日本の海上自衛隊自衛艦隊に属する潜水艦を中心に編成された艦隊である。
概要
海上自衛隊の潜水艦部隊は、自衛艦隊隷下の第1潜水隊群(呉市)と第2潜水隊群(横須賀市)が編成上並列で、潜水艦の作戦運用は群司令部相互間の調整により実施していて、指揮・運用が二元化されていた。そのため、「防衛庁設置法等の一部を改正する法律」(昭和55年11月29日法律第93号)により、両潜水隊群の上位組織として潜水艦隊が設けられることとなり、1981年2月に編成された(本改正と同時に曹長等の階級が新設された。)。潜水艦隊司令官は海将をもって充てられている[1]。
沿革
- (1965年2月1日 - 自衛艦隊隷下に第1潜水隊群新編。)
- (1973年10月16日 - 自衛艦隊隷下に第2潜水隊群新編。)
- 1981年2月10日 - 第1潜水隊群及び第2潜水隊群により、潜水艦隊を新編し、自衛艦隊隷下に編入。
- 2000年3月9日 - 第1練習潜水隊新編[2][3]。当初所属艦は練習潜水艦「あさしお」(TSS-3601)、「せとしお」(TSS-3602)[4]。
潜水艦隊の編成
- 潜水艦隊司令部(横須賀基地船越地区)
主要幹部
職名 | 氏名 | 階級 | 就任日 | 出身校・期 | 前職 |
---|---|---|---|---|---|
司令官 | 鍛治雅和 | 海将 | 2013年8月22日 | 防大24期 | 海上自衛隊第1術科学校長 |
幕僚長 | 井上司 | 海将補 | 2012年12月4日 | 防大28期 | 海上幕僚監部防衛部運用支援課長 |
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 安陪祐三 | 1981.2.10 - 1981.6.30 | 海兵75期 | 第2潜水隊群司令 | 佐世保地方総監 | |
2 | 藤川常夫 | 1981.7.1 - 1983.10.11 | 海兵75期 | 幹部候補生学校長 | 退職 | |
3 | 石原俊三 | 1983.10.12 - 1985.12.19 | 東京水産大 2期幹候 |
呉地方総監部幕僚長 | 就任時海将補 1984.3.2海将昇任 | |
4 | 末 貞臣 | 1985.12.20 - 1987.12.10 | 海保大 6期幹候 |
横須賀地方総監部幕僚長 | 統合幕僚会議事務局長 | |
5 | 久保 彰 | 1987.12.11 - 1989.8.30 | 防大1期 | 退職 | ||
6 | 新井利康 | 1989.8.31 - 1991.6.30 | ||||
7 | 佐藤 雅 | 1991.7.1 - 1993.3.23 | 海保大 12期幹候 |
統合幕僚会議事務局第2幕僚室長 | 呉地方総監 | |
8 | 西村義明 | 1993.3.24 - 1995.6.29 | 防大6期 | 自衛艦隊司令部幕僚長 | 退職 | |
9 | 平賀源太郎 | 1995.6.30 - 1996.6.30 | 防大7期 | 統合幕僚会議事務局第1幕僚室長 | ||
10 | 坂部邦夫 | 1996.7.1 - 1997.6.30 | 防大10期 | 海上幕僚監部人事教育部長 | 舞鶴地方総監 | |
11 | 三成裕二 | 1997.7.1 - 1998.12.7 | 防大8期 | 自衛艦隊司令部幕僚長 | 退職 | |
12 | 明野充功 | 1998.12.8 - 2000.6.29 | 防大10期 | 阪神基地隊司令 | ||
13 | 田内 浩 | 2000.6.30 - 2002.3.21 | 防大12期 | 海上幕僚監部調査部長 | 大湊地方総監 | |
14 | 中尾誠三 | 2002.3.22 - 2004.3.28 | 防大14期 | 海上幕僚監部監理部長 | 佐世保地方総監 | |
15 | 田村 力 | 2004.3.29 - 2005.7.27 | 防大15期 | 横須賀地方総監部幕僚長 | 幹部学校長 | |
16 | 杉本正彦 | 2005.7.28 - 2007.11.1 | 防大18期 | 海上幕僚監部監理部長 | 呉地方総監 | |
17 | 小林正男 | 2007.11.2 - 2009.3.23 | 防大17期 | 海上幕僚監部監察官 | 退職 | |
18 | 永田美喜夫 | 2009.3.24 - 2011.4.26 | 防大20期 | 阪神基地隊司令 | ||
19 | 矢野一樹 | 2011.4.27 - 2013.8.21 | 防大22期 | 海上幕僚監部装備部長 |
乗組員の生活
潜水艦出港~入港までは勤務の性格上から家族との連絡は出来ない。海上自衛隊では海上で曜日の感覚を忘れない金曜日のカレーは有名だが、潜水艦では昼夜の感覚を忘れないために電灯を、昼は白色、夜(日の入り~夜明け)は暗い所でも文字が見える赤色を使う。階級の低い順に3段ベッド、2段ベッド、司令官は個室。風呂はシャワーのみで3日に1回の利用。娯楽でDVDを視聴する場合も音漏れを防ぐためにヘッドフォン着用する。[5]
脚注
テンプレート:Reflistテンプレート:海上自衛隊2- ↑ 自衛隊法施行令 第16条の10
- ↑ 練習潜水隊の編制に関する訓令
- ↑ 平成14年防衛白書
- ↑ 海上自衛隊潜水艦史 世界の艦船10月号増刊 No665,2006年,海人社
- ↑ 2013年8月24日19時フジテレビ放送「超潜入!リアルスコープハイパー」