掘削
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掘削(くっさく)とは、土砂や岩石を掘り取って穴を開けることである。「~する」で動詞にもなる。もともとは「掘鑿」と書いた。削は戦後の漢字簡略化の流れにより当てられた代替漢字であるが、鑿は「うが・つ」、削は「けず・る」と読むので、鑿の方がより意味が強いように感じられる。
道具・機械
人力による掘削の時に用いる道具は、シャベル、スコップ、つるはし、くさび等が挙げられる。シャベルとスコップは、どちらも似たような道具であるが、どちらを大きいものと思うかは関東と関西とで違うらしい。ちなみに、工事現場などで使う大型のものは関東では「スコップ」であるが、関西では「シャベル」、小児用や園芸用で使うものは関東では「シャベル」、関西では「スコップ」と呼ぶことが多いとのこと。
掘削に使用する大型機械の代表的なものには、油圧ショベル(パワーショベル、バックホウ)、スクレイパー、クラムシェル、ドラグライン、ブルドーザ、リッパ、ハンマードリルなどがある。
その他、小型機械であるブレーカ-、高圧噴射水を利用するウォータージェット、火薬を用いる発破(はっぱ)、化学反応を利用する静的破砕剤なども掘削道具として用いられる。
掘削の制約等
日本では私有地であったとしても、特定の場所において掘削行為をする場合には、事前の許可もしくは届出を要することがある。主なものは次の通り。
- 生産緑地地区(生産緑地法)
- 緑地保全地域(都市緑地法)
- 伝統的建造物群保存地区(文化財保護法)
- 市街地開発事業等予定区域(都市計画法)
- 海岸保全区域(海岸法)
- 河川区域(河川法)
- 砂防指定地(砂防法)
- 保安林(森林法)
- 景観計画区域(景観法)
- 特定の有害物質により土壌が汚染されている区域(土壌汚染対策法)