巨人と玩具
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『巨人と玩具』(きょじんとがんぐ)は、開高健の小説。昭和33年(1958年)、大映にて映画化された。
映画
あらすじ
キャラメルを主力商品とするワールド製菓株式会社では、売上の頭打ちに悩んでいた。重役たちはその原因を宣伝効果の不足にあると決め付け、同業他社に抜きん出た宣伝活動を宣伝部に求めた。野心に燃える宣伝課課長の合田(高松英郎)は子供の興味の傾向に注目した豪華景品を企画する。一方、無名の少女をマスコミ人脈を使って有名人にまつりあげたのち商品のイメージキャラクターとしてデビューさせる。
マスコミで顔なじみの“スター”がキャラメルをおいしく食べる!大衆はそれにつられてキャラメルを買うハズ…。
合田はマスコミの力を信じていた。現代の支配者として。
原作ではキャラメルという商品についての分析がされている。(原文通りではありません)
大正時代、西洋文化へのあこがれの象徴として登場したキャラメル。戦中戦後の窮乏な時期にはその古きよき大正時代の郷愁とされた。そして戦後十数年。さすがのキャラメルも“成熟市場商品”として扱われるようになっていた。
映画には“景品”候補としてソニコンバス(音波自動車)をはじめとして、当時のおもちゃも数点みられる。