地獄谷野猿公苑のソースを表示

{{基礎情報 会社
|社名 = 株式会社 地獄谷野猿公苑
|英文社名 = Jigokudani Yaen-koen Inc.
|ロゴ = 
|画像 = [[Image:Jigokudani_hotspring_in_Nagano_Japan_001.jpg|300px]]
|画像説明 = 温泉につかるニホンザル
|種類 = 株式会社
|市場情報 = 
|略称 = 
|国籍 = {{JPN}}
|本社郵便番号 = 381-0401
|本社所在地 = [[長野県]][[下高井郡]][[山ノ内町]]平穏6845
|本店郵便番号 = 
|本店所在地 = 
|設立 = [[1964年]]（[[昭和]]39年）[[6月3日]]
|業種 = サービス業
|統一金融機関コード = 
|SWIFTコード = 
|事業内容 = 遊園地・植物園等観光施設の経営<br />諸物品販売及び飲食業
|代表者 = 代表取締役社長 竹節治男（苑長）
|資本金 = 1,000万円
|発行済株式総数 = 
|売上高 = 
|営業利益 = 
|純利益 = 
|純資産 = 
|総資産 = 
|従業員数 = 9名
|支店舗数 = 
|決算期 = 
|主要株主 = [[長野電鉄]]株式会社 71.0%
|主要子会社 = 
|関係する人物 = 
|外部リンク = {{URL|jigokudani-yaenkoen.co.jp/}}
|特記事項 = 
}}
[[File:Jigokudani Hotspring Gorakuen.JPG|thumb|right|250px|地獄谷温泉の「後楽館」]]
'''地獄谷野猿公苑'''（じごくだにやえんこうえん）は、[[長野県]][[下高井郡]][[山ノ内町]]の[[地獄谷温泉 (長野県)|地獄谷温泉]]にある野性<ref name="asa20121213"/>の[[ニホンザル]]（Macaca fuscata）の保護および観察を行っている野猿公園。冬場に温泉にサルが浸かる国際的な観光地。英語圏では“Snow Monkey Mountain”とも呼ばれる<ref name="jtb10">[http://www.jtb.or.jp/investigation/index.php?content_id=384 インバウンド見聞録Vol.10 地域のつながりを生み出す 世界が知る”Snow Monkey”（長野県山ノ内町湯田中渋温泉郷）＜外国人旅行者、日本の秘境を訪ねる＞] 公益財団法人日本交通公社 守屋邦彦、西川亮 2013-3-1閲覧</ref>。

== 地理と歴史 ==
1964年に開苑し、開苑当初からの「猿と人間の共生を観光客に見せること」を徹底し<ref name="jtb10"/>、野生のニホンザルの生態を間近で観察できる<ref name="abc20121110">[http://asahi.co.jp/tsalad/guest/20121110.html 朝だ!生です旅サラダ ゲストの旅 ゲスト：清水アキラ]2012/11/10放送 ABC朝日放送web 2013-3-1閲覧</ref>[[野猿公園]]と国際的に知られる。[[志賀高原]]を源とする横湯川の渓谷にある地獄谷温泉の一番奥に位置する。川の対岸には、100度近い源泉を吹き上げる[[渋の地獄谷噴泉]]がある<ref name="tokyo20121010"/>。標高850m、1mを越える積雪があり、厳冬期は最低気温が-10度を下回る。冬場に温泉に入るニホンザルの姿は“snow monkey”（スノーモンキー）などと呼ばれて非常に有名であり、日本国内外のメディアの紹介でよく地獄谷温泉の画像が使用され、[[タイム (雑誌)|タイム誌]]などにも掲載される。また日本国内外からの観光客も不便な道のりにも関らず訪れる観光地で、年間約10万人が訪れる<ref name="san20130111"/>。公苑では夏冬の区別なく山から下りてきた野生のニホンザルが観察できる。

[[長野オリンピック]]での[[スノーボード]]の[[ハーフパイプ]]会場になる「[[かんばやしスキー&スノーボードパーク|かんばやしスノーボードパーク]]」がそばにあり<ref name="mai19970130">[http://www.shinmai.co.jp/olympic/butai/butai04.htm 四季 五輪の舞台(4) 地獄谷温泉の猿 自然と人間 難しい関係]1997.1.30 信濃毎日新聞 2013-3-1閲覧</ref>、長野五輪のころから各国のメディアが紹介し<ref name="mai20100118"/>、日本国外にも公苑が知られるようになった<ref name="san20130125-27"/>。観光客の内、約2割が日本国外からで、サルが風呂に浸かる冬季は、多いときは3-4割が日本国外の観光客で、中でもスキー観光の際に訪日するオーストラリア人観光客が多いと報道される<ref name="san20130125-27">[http://photo.sankei.jp.msn.com/kodawari/data/2013/01/26monkey/ いい湯だな～ 長野・地獄谷野猿公苑 2013.01.27]、[http://sankei.jp.msn.com/life/news/130125/trd13012508030001-n1.htm 【自遊時間】母子だけの“特権” 2013.1.25 08:02]。どれも写真報道局・植村光貴 MSN産経フォト 2013-3-1閲覧</ref>。また、日本国外の観光客は、2006年は約14,000人<ref name="jtb10"/>、2009年には約18,000人、2010年には約23,000人いた。公苑によると、2010年の1月の時点で、冬季の平日の平均来場者が約150人で、うち半数以上が日本国外人で、多いときは7割を超える日もあり、週末や休日などは、観光客が多い日は500人前後が訪れるが、うち約半数は日本国外人で占められていると話していた<ref name="mai20100118"/>。

2011年3月に[[東日本大震災]]が起きると「ほとんどゼロになった」（苑）ほど急減した<ref name="mai20130111"/>。しかしその後、再び震災前の水準まで回復している<ref name="mai20130111"/>。スキーで多数訪れていたオーストラリア、台湾、欧米からの観光客に加え、シンガポールやタイなど東南アジアからの旅行客も増えてきているが<ref name="mai20100118"/>、地元観光関係者が東南アジアで誘客に力を入れているためだと説明する<ref name="mai20130111"/>。

また朝日新聞社は報道で、日本国外からの観光客は特に冬季に来ていると指摘し、サルたちは日本国内よりも日本国外で有名であり<ref name="asa20121213"/>、訪日者に“Snow Monkey”は、「日本で是非とも見たいもの」の上位にランクインしているようだと書いている<ref name="asa20121213"/>。日本テレビの番組では「外国人が感動した日本の観光地」（トリップアドバイザー調べ）で3番手となっていると放送した<ref>[http://kakaku.com/tv/channel=4/programID=32330/episodeID=625853/ 日本テレビ「月曜から夜ふかし」 2013年2月25日放送内容 テレビ紹介情報]2013年2月25日 23:58～00:53 価格.com 2013-3-1閲覧</ref>。公苑は「野生の動物をこれだけ近くで安心して見られる所は世界でもあまりない」と毎日新聞で紹介した<ref name="mai20130111">[http://www.shinmai.co.jp/news/20130111/KT130110SJI090014000.php 地獄谷野猿公苑、外国人客でにぎわい 震災前の水準に回復 2013年1月11日掲載]、[http://www.shinmai.co.jp/photo/201001/10011118.htm 写真グラフ 「スノーモンキー」大受け 2010年１月18日掲載 写真・文 太田一彰]どれも信濃毎日新聞 2013-3-1閲覧</ref>。

=== 開苑まで ===
戦後の林業により、サルが食料にしていた奥山の木々が切り倒され、サルは生息地を無くし、山から地獄谷付近まで下りて来るようになったが、山を下りたサルの頭数が多すぎて食料が足らず、更に下流の[[湯田中温泉]]付近のリンゴ畑（田畑）<ref name="jtb10"/>が被害を受けた。地元民は[[林野庁]]にサルを駆除する許可を願い、サルが有害獣と認められ、50頭の射殺許可が出たところ、初代の苑長となる原荘悟は、猿と人間との共生を目指して<ref name="jtb10"/>、リンゴ畑から離れた上流（現在の後楽館の付近）<ref name="jtb10"/>にてサルを餌付けし、餌が足りれば畑の被害はないとの発想から、サルの駆除に反対し行動を起こした。サルを駆除せずにリンゴ農家の被害を減らすため、3年がかりで警戒心の強いサルの群れを手なずけ、1964年、地獄谷野猿公苑の開苑をみた。<ref name="jtb10"/>

== 露天風呂 ==
[[File:Onsen Macaque.JPG|thumb|right|250px|入浴中のサル（地獄谷野猿公苑）]]
大きさは縦4m・横10m<ref name="mai20120307"/>。1964年の開苑当時、好奇心旺盛な仔ザルが付近の旅館「後楽館」<ref name="tokyo20121010">[http://kakaku.com/tv/channel=12/programID=476/episodeID=595905/ テレビ東京「いい旅・夢気分 ～紅葉先取り!秋の味覚と湯けむり3Hスペシャル～」 2012年10月10日放送内容 テレビ紹介情報]2012年10月10日 20:00～22:48 価格.com 2013-3-1閲覧</ref>の[[ヒト]]用の[[露天風呂]]に入浴し、それを大人のサルが真似をし始めたのが始まりで<ref name="fnn20120217">[http://kakaku.com/tv/channel=8/programID=400/episodeID=545454/ フジテレビ「めざましテレビ」 2012年2月17日放送内容 テレビ紹介情報]2012年2月17日 05:25～08:00 価格.com 2013-3-1閲覧</ref>、のちに、衛生面から「お猿さん専用の露天風呂」が整備された<ref name="mai20121227">[http://mainichi.jp/select/news/20121228k0000m040072000c.html ニホンザル:とけていく1年の疲れ 長野・地獄谷]毎日jp(毎日新聞)2012年12月27日20時51分（最終更新12月27日21時41分） 2013年1月16日閲覧。</ref>。2012年末現在、50-60頭が12月から3月の間に<ref name="mai20120307"/>入浴する<ref name="mai20121227"/><ref name="san20130111">[http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/130111/cpd1301111917007-n1.htm 温泉ザルに外国人「クール!」 長野・地獄谷野猿公苑]SankeiBiz（サンケイビズ）2013.1.11 19:10 2013年1月16日閲覧。</ref>。サルが温泉に入るのは、体を清潔にするなど水浴びの意味ではなく、雪が降るほどの寒さをしのぐためのものと考えられている<ref name="san20130125-27"/>。入浴するのはメスと子猿がほとんどだとされ、風呂に入るオスザルはほとんどいない<ref name="san20130125-27"/>。理由は、雄猿は群れを守るためにすぐに行動できる態勢をとっているからと、毛が濡れて自身の体が小さく見えるのを嫌うから、だと考えられている<ref name="san20130125-27"/>。公苑のサルは人間が見ていても気にせず入浴する<ref name="san20130125-27"/>。報道では、雪の降る寒い日の入浴はサルも格別に気持ちがよいのは人間同様だと論じている<ref name="asa20121213">[http://dot.asahi.com/photos/photogallery/archives/844/ フォトギャラリー Snow Monkey～温泉でのんびり。長野・地獄谷温泉のサルたち]2012年12月13日 朝日新聞出版 dot.（ドット） 2013-3-1閲覧</ref>。公苑は「温泉に入ることは、サルたちの生活のほんの一部分でしかありません」と断っている<ref name="j-onsen">[http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/japanese/html/onsenmonkey.htm コラム 温泉に入るサル] 地獄谷野猿公苑 2013-3-2閲覧</ref>。

また、サルは湯冷めをしないといわれている<ref name="j-onsen"/>。サルは汗腺が少なく、寒冷地適応もしているためと説明される<ref name="j-onsen"/>。[[京都大学霊長類研究所]]によると、サルの体毛には長くて硬い毛と短くて柔らかい毛があり、温泉で濡れるのは外側の長く硬い毛のみで、毛は水をはじくため、風呂上がりに水をはじけば水気が飛んでいくと説明した<ref name="mai20120307">[http://web.archive.org/web/20130302043539/http://mainichi.jp/feature/maisho/news/20120307kei00s00s006000c.html 疑問氷解:温泉のサルは湯冷めしない?]2012年03月07日 毎日小学生新聞 毎日jp(毎日新聞) 2013-3-2閲覧</ref>。

== 観察 ==
JA長野中央会は、もしサルたちが公苑にいなくても、サルたちがサボっているわけではなく、周りの山にエサを探しに行っていると解釈してほしい旨を、呼びかけている<ref>[http://www.iijan.or.jp/oishii/2012/01/post_1747.php いいJAん!信州 長野県のおいしい食べ方:地獄谷野猿公苑劇場はじまりはじまり～]2011-1-11 JA Nagano Chuoukai 2013-3-1閲覧</ref>。

=== 禁止事項 ===
観光客による餌付けは厳禁である<ref name="fnn20120217"/>。それ以外の禁止事項は、「サルを触らない」<ref name="fnn20120217"/>、「サルからなるべく離れて観察する」<ref name="tokyo20120113"/>、「サルの目をじっと見つめない」<ref name="tokyo20120113"/>、「サルになれなれしくしない」、「サルに話しかけない」、などがある（公苑のサルたちは手なずけられているわけではなく、半・野生状態であるため）<ref>[http://blog.livedoor.jp/cpiblog00543/archives/50502144.html ルール 1月11日 14:58]地獄谷野猿公苑 ふぃーるどのーと 公苑スタッフの公式ブログ 2013年1月16日閲覧。</ref><ref>[http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/japanese/html/warning.htm 観察の際の注意 安全に観察していただくために]地獄谷野猿公苑 2013年1月16日閲覧。</ref>。観光客が餌を与えず、危害を加えないため<ref name="jtb10"/>、サルは観光客に無関心であり<ref name="tokyo20120113">[http://kakaku.com/tv/channel=12/programID=29007/episodeID=537782/ テレビ東京「大人の極上ゆるり旅 ～群馬・伊香保温泉/信州・渋温泉～」 2012年1月13日放送内容 テレビ紹介情報]2012年1月13日 11:35～12:30 価格.com 2013-3-1閲覧</ref>、ルールを守れば、サルが観光客を襲うことはないと考えられている。また常時、公苑は「人への監視」を徹底していると説明する<ref name="fnn20120217"/>。

=== 餌づけ ===
日本各地にある野猿公園は、観光客による餌付けの餌の販売で収益を確保するが、地獄谷野猿公苑ではサルに襲われないようにする安全確保の観点から行わない。公苑では、職員“のみ”により餌がまかれ<ref name="yaen">[http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/japanese/html/yaenkoen.htm 野猿公苑とは 野猿公苑と餌づけ]地獄谷野猿公苑</ref>、その餌付け時刻はサルたちの状態と環境により決まるため不定期である<ref name="yaen"/>。その理由は、餌付けはサルたちを安定して観察できる状態に維持する手段でしかないためであり<ref name="yaen"/>、また餌を食べるサルを観察しても得るものがなく、見学者にはふだんのサルたちの姿をじっくり観察してほしいという趣旨からで<ref name="yaen"/>、公苑では「餌付けは観察のための手段であって、餌付けショーではない」と考え、給餌の時刻は公表していない<ref name="yaen"/>。また、観光客による餌付けも厳禁し、餌欲しさの、人を怖がらないサルによる接触事故を未然に防ぎ<ref name="yaen"/>、長年にわたって「間近で猿の写真を撮ることができること」（日本交通公社）を維持している<ref name="jtb10"/>。

与える餌は、籾殻付きの大麦、小粒の生大豆、りんごなどを条件によって使い分けている<ref name="yaen"/>。高すぎる栄養価の餌を多く与えると肥満となり自然の状態を崩してしまう恐れがあると考え<ref name="fnn20120217"/>、職員はエサにも気を使う<ref name="fnn20120217"/>。

1990年代後半、野生動物の研究者の[[和田一雄]]が、[[動物の権利]]や猿害の防止、自然の撹乱、来園者の減少の問題の観点から餌付けの禁止を述べたが、[[大阪大学]]の山田一憲と中道正之により「野猿公園の運営により生じる利益は、その運営により生じる不利益よりも大きい」と反論されている<ref name="osaka-boss"/>。

=== 冬の猿 ===
[[日本交通公社 (公益財団法人)|日本交通公社]]によると、写真家の福田幸弘が2005年冬に野猿公苑のサルを撮影した写真が、[[BBC]]（英）の「Wild life photography 2005 動物部門入賞」を受賞<ref name="jtb10"/>、また翌2006年、地獄谷野猿公苑の職員・萩原敏夫の撮影写真が「米国ネイチャーズ・ベスト国際写真コンクール」（米）で受賞した<ref name="jtb10"/>。この2枚の写真はどちらも「冬の猿」を撮影したものだった<ref name="jtb10"/>。

[[志賀高原ロマン美術館]]では、「スノー・モンキー」の写真展や、写真教室やフォトコンテスト、コンテスト作品の展示が行われている<ref name="roman"/><ref name="mai20100118">[http://www.shinmai.co.jp/photo/201001/10011801.htm 写真グラフ 「スノーモンキー」大受け]2010年1月18日掲載 信濃毎日新聞 文・太田一彰 2013-3-16閲覧</ref>。募集のテーマが、「地獄谷野猿公苑のニホンザルを題材とした作品」であるため、冬の猿だけではなく、夏の猿も応募される<ref name="roman"/>。第1回は『雪この神秘なるもの』、第2回は『カッー』で、ともに「冬の猿」がグランプリに輝いたが、2012年の第3回グランプリは、（雪が降っていない時期に撮影された）母親の背中に2頭の小さな仔（赤ん坊）がしがみつき、母親が四足で移動する様子を撮影した『二人乗り』であった。審査員は、今井寿雄（写真家）、萩原敏夫（公苑職員）、庄司桂子（写真家）である<ref name="roman">[http://www.s-roman.sakura.ne.jp/ 山ノ内町立志賀高原ロマン美術館の展覧会情報]、{{PDFlink|[http://www.s-roman.sakura.ne.jp/vol.3photo.pdf 「スノーモンキーフォトコンテスト Vol.3」入賞者作品]}}、{{PDFlink|[http://www.s-roman.sakura.ne.jp/contest2011.pdf  2011.10.1 スノーモンキーフォトコンテスト Vol.2　のお知らせ]}}、{{PDFlink|[http://www.s-roman.sakura.ne.jp/snowmon3.pdf スノーモンキーフォトコンテスト Vol.3]}} いずれも2013-3-16閲覧</ref>。

== 「ボスザル」 ==
地獄谷野猿公苑では第一位のサルに敬意をこめ代々、'''龍王'''という名前が付けられている。第一位のサルは外敵に立ち向かうなど、群れのサルたちから頼りにされている存在である<ref name="jigoku-boss"/>。1980年代からサルを観察し続けた公苑の職員によると、ボスザルは、ナンダ、トム、トリカブト、トラシチ、トラヨ、そしてトケイ89へと続いている<ref name="note20081207">[http://blog.livedoor.jp/cpiblog00543/archives/50283802.html 地獄谷野猿公苑 ふぃーるどのーと:ボスザルの神話]December 07, 2008 11:58 地獄谷野猿公苑 公苑スタッフの日記 ふぃーるどのーと 2013-3-1閲覧</ref>。

* 第12代龍王-トラヨ<ref name="wahoo">[http://wahoo.tv/snowmonkey/monkey.html 【wahoo.tv】スノーモンキー・雪猿について]2013年1月16日閲覧。<!--公式ビデオのweb--></ref>
* 第13代龍王-トケイ89<ref name="wahoo"/>
* 第14代龍王-トラヨ
* 第15代龍王-トグラ95

ほとんどのボスザルの交代は、ある日突然、第1位のボスザルが群れからいなくなり、群れに残っているオスたちの順位が一つ繰り上がることにより行われると、公苑の職員は観察する<ref name="note20081207"/>。また、職員は、若い個体が、年取ったボスを追い出すという壮絶な「ボス争い」と言われている闘いは行われることはなく、「ボス争い」は不確かな情報に基づく「伝説に近いもの」であると主張する<ref name="note20081207"/>。

20世紀後半、ニホンザルの研究が進み、学問上、「ボスザル」という権力を独占するかのような“概念”が否定されつつあるなか<ref name="osaka-boss">{{PDFlink|[http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/9340/1/hs35-119.pdf 野猿公園に対する意識調査:来園者からの質問を手がかりとして]}}2009-03 山田一憲, 中道正之 [[大阪大学]]大学院[[人間科学]]研究科紀要 大阪大学学術情報庫 2013-3-1閲覧</ref>、地獄谷野猿公苑では「ボスザル」以外の代用の言葉は一般に浸透していないことと<ref name="jigoku-boss"/>、名称よりも実態を広めたいという理由により<ref name="jigoku-boss"/>、[[2012年]]現在も「ボスザル」と呼んでいる<ref name="jigoku-boss">[http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/japanese/html/boss.htm コラム ボスザルの話]地獄谷野猿公苑</ref>。

=== 群れの頭数 ===
2012年末現在は群れは160頭程度で、うち50-60頭が入浴する<ref name="mai20121227"/><ref name="san20130111"/>。1990年代に、野猿公園管理者の要望に基づき、個体数管理として避妊処置を導入したところ、出産率の低下に効果をあげた<ref name="osaka-boss"/>。当時の公苑は、サルにとって条件が良く、約360匹もいた<ref name="mai19970130"/>。

== ギャラリー ==
<gallery>
Image:Jigokudani_hotspring_in_Nagano_Japan_002.jpg
File:Onsen Monkey.JPG
Image:Jigokudani_hotspring_in_Nagano_Japan_003.jpg
File:Japanese Macaque Fuscata Image 367.jpg
File:JapaneseMacaqueM2262.jpg
File:JapaneseMacaqueM2287.jpg
File:Japanese Macaque Fuscata Image 370.jpg
File:Img793地獄谷温泉.jpg|「後楽館」の露天風呂
File:Onsen with monkey Jigokudani.jpg|「後楽館」の露天風呂
File:Jigokudani Monkey Park - hotsprings.ogv
</gallery>

== 沿革 ==
* [[1962年]]（[[昭和]]37年）ごろ - [[長野電鉄]][[山岳部]]員による[[餌付け]]が成功
* [[1964年]]（昭和39年）[[6月3日]] - 会社設立、開苑
* [[1979年]]（昭和54年）[[9月]] - 「四季花苑・上林温泉ベゴニアガーデン」開苑

== 営業 ==
[[ながでんグループ]]の傘下企業である、「株式会社地獄谷野猿公苑」が運営する。

; 開苑時間
* 夏季 - 8:30ごろ〜17:00ごろ<ref name="abc20121110"/>
* 冬季 - 9:00ごろ〜16:00ごろ<ref name="abc20121110"/>
; 入苑料金
* 大人 - 500円<ref name="abc20121110"/>
** 年間パス - 3,000円
* 小児 - 250円<ref name="abc20121110"/>
** 年間パス - 1,500円

=== アクセス ===
[[長野電鉄長野線]][[湯田中駅]]から車で約10分。ただし冬期は道路が閉鎖されるため、[[上林温泉]]から山道を徒歩で30分程度進む必要がある。1日6往復運行の「地獄谷、渋温泉、湯田中駅」を結ぶ予約制のバスがあり、バス停から地獄谷野猿公苑まで徒歩10分になる<ref name="mai20100118"/>。

== 影響 ==
地獄谷野猿公苑の日本国外の観光客の増加により、2009年、長野県山ノ内町にある「島屋旅館」（[[湯田中温泉]]）は、「外国人観光客に支持される日本の宿」（トリップアドバイザー調べ）で2位に入った<ref name="jtb10"/>。日本交通公社は、東京や京都、大阪の数多くの有名ホテルを抑え堂々のランクインだとしている<ref name="jtb10"/>。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[山ノ内町立志賀高原ロマン美術館]] - スノーモンキー写真展が行われる。
* [[函館市熱帯植物園]] - ここでも温泉に入るニホンザルが見られる[http://web.archive.org/web/20130302043539/http://mainichi.jp/feature/maisho/news/20120307kei00s00s006000c.html]。
* [[高崎山自然動物園]]

== 外部サイト ==
* [http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/ 地獄谷野猿公苑]（ライブカメラあり）
; 報道
* [http://photo.sankei.jp.msn.com/panorama/data/2012/0130snowmonkey/ MSN産経フォトによるパノラマ写真]（2012.01.30公表、VR factory・岡田茂氏1月29日撮影）
* [http://photo.sankei.jp.msn.com/panorama/data/2013/0108monkey/ MSN産経フォトによるパノラマ写真]（2013.01.10公表、植村光貴2013年1月8日撮影）

{{ながでんグループ}}
{{日本の動物園}}

{{DEFAULTSORT:しこくたにやえんこうえん}}
[[Category:日本の動物園]]
[[Category:長野県の観光地]]
[[Category:長野県の企業]]
[[Category:長野電鉄|社しこくたにやえんこうえん]]
[[Category:湯田中渋温泉郷]]
[[Category:山ノ内町]]