地上の星/ヘッドライト・テールライト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Single地上の星/ヘッドライト・テールライト」(ちじょうのほし / ヘッドライト・テールライト)は、中島みゆきの37作目のシングル2000年7月19日日本で発売された。

概要

NHKプロジェクトX〜挑戦者たち〜』の主題歌として作られた。また、同番組のエンディングテーマにはカップリング曲の「ヘッドライト・テールライト」が起用されている。同番組の主要な視聴者である中高年を中心に、幅広い支持を得るに至った。2005年12月28日、中島は『プロジェクトX』の最終回に出演し、スタジオで「ヘッドライト・テールライト」を熱唱した。

この2曲は元々アルバム『短篇集』にのみ収録される予定だったが、『プロジェクトX』を見た(曲を聴いた)ファン等からのシングル化の要望を受け、急遽シングルカットが決まった経緯がある。同アルバムの他、ベスト・アルバム『Singles 2000』にも収録されている。

第56回NHK紅白歌合戦』の「スキウタ」アンケートで紅組7位にランクインした。オリコン調査による累計売上枚数では、1994年に発売された「空と君のあいだに/ファイト!」に次ぐ、自身2番目の売り上げとなっている。オリコン集計で100万枚を突破しているが、当時、ヤマハミュージックコミュニケーションズ日本レコード協会非加盟社であったため(後に加盟)、ゴールド等の認定は受けていない。

2008年には、「地上の星」がサントリーの缶コーヒーブランドであるBOSSコーヒー『地上の星編』のCMに起用された。そのCMは大杉漣がトンネル工事の現場監督役で、作業員に扮したトミー・リー・ジョーンズと共に、『プロジェクトX』で取り上げられた黒部ダムでトンネル掘削工事に挑む。大町トンネル建設を真似た映像になっている。

COUNT DOWN TV』のトップ50入り週歴代1位(111週)も果たした。

「地上の星」はテンポがBPM100程度であるため、一次救命処置の講習会などでは心臓マッサージの際のリズムとりに有効な曲として紹介される事がある。これは、心臓マッサージを1分間に100回の速さで行うことが望ましいとされているためである。

また、テレビ番組で『地上の星』や『ヘッドライト・テールライト』を流し、『プロジェクトX』風の演出をする場合もある[1]

NHK紅白歌合戦

  • 2002年の『第53回NHK紅白歌合戦』に中島が初出場し(唯一の『NHK紅白歌合戦』出場)、極寒の黒部川第四発電所地下道からの生中継で同曲を歌唱した。ところがその際中島は、途中2番目の歌詞を一瞬ど忘れし、さらに間違えてしまうハプニングがあった。その他、当初は「初出場にして紅組トリおよび大トリでの登場」になるのではないかとも報道された[2]が、「締めの歌はNHKホールから送りたい」(チーフプロデューサーの並木正行)という理由により、紅組トリでの出演は見送られた[3]
    • なお中島はコンサートでも歌詞を間違えることがあり、かつて放送されていたTOKYO-FMのラジオ番組『中島みゆき お時間拝借』(1994年 - 1997年)の中でも「(コンサートには)CDは聞かないで来て下さい」「あれは間違いではなく『ライブ・バージョン』です」等と言っていたが、歌詞がテロップ(字幕スーパー)で表示されるので、歌詞が違っていた事がすぐに分かってしまったのである。NHK側も中島が歌詞を間違えたその瞬間、テロップを慌てて消したものの、翌2003年元日付のスポーツ新聞には「みゆき 歌詞間違えちゃった」の見出しが躍ることになった。
    • また曲紹介時、紅組司会の有働由美子東京アナウンス室)との絡みはなかった。これについては、当の本人の「あっけらかん」さが表れるのが嫌だった、と中島本人が語っている[4]
  • この放送がきっかけでオリコンシングルチャートで急上昇し、下記のように1位を獲得したことを始め、様々な記録を残すこととなった。また放送終了後しばらく、CD店でシングルCDが品切れの状態が続いた。さらに、シングルを買えなかった人がアルバム『短篇集』や『Singles 2000』を買い求めたため、それらも同様に品切れの状態が続いていた。

オリコンシングルチャート推移・記録

2000年7月31日、オリコンシングルチャートに初登場で15位にランクインした。97週目には100位になることもあったが、2002年末に『NHK紅白歌合戦』で歌われた効果で130週目で1位を獲得し、発売以降174週連続でオリコンシングルチャート100位圏内チャートインを果たした。『プロジェクトX』の最終回後の2006年1月16日には、2004年2月2日以来のオリコンシングルチャート100位圏内返り咲き(66位)を達成した[5]。通算オリコンシングルチャート100位圏内チャートイン記録を183週に延ばす。

また、本作がオリコンシングルチャートで1位を獲得することで、中島は1970年代の「わかれうた」(1977年)、1980年代の「悪女」(1982年)、1990年代の「空と君のあいだに」(1994年)、「旅人のうた」(1995年)、そしてこの曲と、4つの西暦10年代に亘ってのオリコンシングルチャート1位という記録を達成した。この記録を持っているのは同一名義では中島と後に達成するサザンオールスターズの2組である(異なる名義を含めば松任谷由実が達成している)。

オリコンシングルチャートで
本作が記録を更新した項目
本作の記録 これまでの記録保持作品 これまでの記録
初登場から1位獲得までの
100位圏内チャートイン週数
登場130週目 北の宿から」(都はるみ 登場44週目
100位圏内連続チャートイン 174週 夢追い酒」(渥美二郎 109週
100位圏内通算チャートイン 183週 すきま風」(杉良太郎 147週
初登場からミリオンセラー達成までの
100位圏内チャートイン週数[6]
登場139週目 北国の春」(千昌夫 登場92週目

収録曲

  1. 地上の星(作詞・作曲:中島みゆき、編曲:瀬尾一三
  2. ヘッドライト・テールライト(作詞・作曲:中島みゆき、編曲:瀬尾一三)
  3. 地上の星TV MIX
  4. ヘッドライト・テールライト(TV MIX)

収録アルバム


脚注

  1. 日本テレビ系列『世界の果てまでイッテQ!』や、テレビアニメ『日常』など。その他のパロディやネタなどはこちらを参照。
  2. 『スポーツニッポン』と『デイリースポーツ』が揃って12月19日付でこのように報じた。
  3. 中島みゆきは“最高潮”46番目、スポニチアネックス、2002年12月27日。(インターネット・アーカイブのキャッシュ)。
  4. 2006年12月15日放送のニッポン放送中島みゆきのオールナイトニッポン』より
  5. 紅白・年末番組出演組が好調! 倖田來未は女性史上初の快挙!、オリコン、2006年1月9日
  6. 「北国の春」の記録は3度にわたり100位圏外に落ちながらも達成した記録であり、「地上の星」は連続ランクインによる記録である。

外部リンク

テンプレート:中島みゆき テンプレート:オリコン週間シングルチャート第1位 2003年 テンプレート:リダイレクトの所属カテゴリ